第12話「fff」

 

いよいよカイの演奏順がまわってきた。阿字野の「いつも通りに弾けばいい」というアドバイスに背中を押され、カイはステージへ。「よっ!ショパン。やっとここまで来たぜ!」 月のように輝くショパンのレリーフに向かってカイは挨拶をし、鍵盤に向かった――。

ピアノ楽曲
ショパン:エチュード ハ長調 作品10-1
ショパン:エチュード イ短調 作品10-2
ショパン:ノクターン第3番 ロ長調 作品9-3
ショパン:ワルツ第8番 変イ長調 作品64-3
ショパン:ワルツ第7番 嬰ハ短調 作品64-2
ショパン:ワルツ第6番 変ニ長調 作品64-1 「小犬のワルツ」
ショパン:バラード第4番 ヘ短調 作品52
ショパン:プレリュード 嬰ヘ長調 作品28-13
ショパン:プレリュード 変ニ長調 作品28-15 「雨だれ」
ショパン:プレリュード ニ短調 作品28-24 

 

公式ホームページより

http://piano-anime.jp/story.html

 

不安なんかないよ 俺はここに来るまで…一人ではなかった

 

いよいよ第1部最終回(第2部は来年1月からですって…)。

節目にふさわしい、カイの演奏を聞くための、30分でした。

 

自分を信じろ

お前はお前のピアノを弾け

いつものように穏やかで力強い恩師の言葉と温かな手に背中を押されて

カイは舞台へ。

 

舞台頭上に大きく掲げられたショパンの横顔のレリーフ。

よっ ショパン! やっとここまで来たぜ!

(第1話につながるのですね。素敵な構成です)

 

後はもう、カイのピアノの音色と、彼の弾く「森のピアノ」の世界に引き込まれていく

観客と一緒に過ごしてあっという間に終わりまで行きました。

 

聴いている人の様々な思惑も交差します。

全くノーマークだったコンテスタント、カイ・イチノセの才能に驚き、

なんとか言いがかり(いやいや、芸術的コメントですな)をつけたくても

惹きつけられずにはいられない審査員たち

 

愛情をもって見守る阿字野とジャンじい。

ドキドキしながら応援している光生。

インターネットで、海の向こうの日本から、子供時代のコンクールでの「仔犬のワルツ」を思い出しながら応援している誉子。

そして相変わらず嫉妬と屈折した感情に苦しみながらもカイのピアノに感動し魅了されずにはいられない修平と、父。

 

カイくん キミは…

人々からさげすまれるあの場所を押し付けられたかわりに…

何を引き換えにもらったというんだ?

聴衆をすべて森に連れて行くほどの力を…

与えてもらったというのか?

 

カイは、聴衆を自分の力でなんとかしようとか、どこかへ連れて行こうとか(あ、いや、森には強引に連れていくか(笑)、火の粉をみせるとかも)

そういう自覚は全くなくて、

ただ、ピアノを聴いてほしいだけなんですね。

そのあくまでもイノセントな魂と、子供のころからの壮絶な体験、

悲しみ、喜び、怒り、そういうすべてのものが彼のピアノの音を作り出している

ということに、修平が気づく日を待ちましょう。

 

「雨だれのプレリュード」のエピソードも(以前にも、この話を入れてほしいと希望していることは書きましたが)、修平も言っていた「劣悪な環境」の中で

カイと阿字野先生と母のレイちゃんがどんなに必死でカイのピアノの才能を守って来たかがわかる切ないお話を入れていただいて感謝。

ピアノのレッスンで仕事の時間に遅れて

指を切り落とすか、一晩森の木に縛られているかを選択させられたカイ。

雨の降りしきる夜の森の闇の中で、

ショパンがどんな気持ちで「雨だれのプレリュード」を作ったのか…

中間部の不気味な感じのメロディの意味

敗北感、逃れられない運命、死の影・・・

を自分と結びつけてショパンの気持ちが少しだけわかった、というカイ。

原作でも涙腺崩壊でしたが、動画と音楽が重なるともう…。・゚゚・(≧д≦)・゚゚・。。

 

このほか、阿字野先生が色々なところに出向いて深く頭を下げまくるシーンも出てきましたが

これはカイが森の端出身のため、受け入れを拒否した音楽科のある中学、地域の音楽教室、腹が立つほどの条件を付けられた学区内の中学校の人たち、でしょうね。

セリフがもう少しないと、画像だけでは説明が足りなくて

原作を知らない人はついていけるかな、という不安もちょっとよぎりましたが

多分、放送する以上あれより差別的・虐待的な表現はできないかもしれないからなのかな、とも個人的に思いました。

 

もうね、よく「神回」っていうでしょ、まさにああいう感じでした。

そしてプレリュード24番の最後のこぶしの「シ」でフォルテシッシモ。

(つまり、最後に出てくる「D」の最低音)の3連打をカイくんは拳で弾いたのですね。ピアノ技巧的には反則ではないそうです)

 

全体的にショパンのノクターンや、その他の曲の中にも感じられる

ひっそりとした、夜の闇の中に月明かりが見えるような

夜の森のざわめきやそよぐ風のようなメロディラインは、

森のピアノを弾いて育った少年、カイにはきっと本当にぴったりなのでしょう。

 

ショパンの前で、やっと「仔犬のワルツ」が弾けて良かったね、カイハート

 

カイ 逆境はおまえの後押しをしてくれる

怒りや悲しみのエネルギーは…

そのままおまえのパワーになる

必ず!

泣いている小さなカイと並んで頭をなでながら、一緒に光のほうへ向かっている阿字野先生、二人の後ろ姿の画像を見ただけでなんだかウルっときてしまいました。

端折られているところも確かに多いけど、大事なところは見せてくれる、そういうところに制作者側の作品へのリスペクトを感じます。

来年の第2部、楽しみにしてますラブラブ

 

 

 

今日流れた曲はどれも大好きなのですが、中でも好きなのはこれです。

ショパン:プレリュード 嬰ヘ長調 作品28-13

「雨だれ」や第7番、第24番ほど有名ではないけど、

穏やかで優しくて転調のところなんかもう天国的な美しさです。お勧めですキラキラ

 

 

それともちろん、24番! アシュケナージさんのピアノでどうぞピンクハート