★乳がんにかかった家族がいる人
・・・母親、姉妹などに乳がんになった人がいる場合、発症の確率が高くなります。
ただ、乳がんになる人の75~80%は、家族に乳がんの人がまったくいない人です。
★初産が30歳以降だった、子どもを産んでいない、初潮が早かった、閉経が55歳以上だった人
・・・女性ホルモンのエストロゲンは、乳がんを成長させる働きをします。
子どもを産む回数が少なかったり、月経がある年数が長かったりすると、
月経の回数が多くなり、それだけ体がエストロゲンにさらされることが
多くなって、乳がんが進行しやすくなります。
★更年期でホルモン補充療法(HRT)を受けている人や、低用量ピルを飲んでいる人
・・・HRTや低用量ピルなどの女性ホルモンは、
場合によっては乳がんの成長を早めることもあります。
服用を始めるときは乳がんが発生していないことを検査で確認し、
服用中も定期的に検査をしましょう。
★肥満の人、閉経後、太ってきた人
・・・脂肪の多い人は女性ホルモンの分泌も多い傾向があります。
特に閉経後、脂肪は男性ホルモンを女性ホルモンに変える働きをしますから、
肥満の人は閉経しても女性ホルモンの影響を受けて、
乳がんにかかる危険率が高くなる場合があります。
★魚中心の和食よりも、お肉中心の洋食が好きな人
・・・肉類や乳製品などの動物性脂肪は、女性ホルモンの分泌を促す働きがあり、
取り過ぎると乳がんの危険を増やします。一方で魚に含まれるDHAなどの脂肪酸は、
がんの発生や増殖を抑える働きがあります。
ただ、肉類や乳製品には体に必要な栄養素も含まれていますから、適量を取りましょう。
★アルコールが大好きな人
・・・アルコールを大量に飲む人は、乳がんにかかりやすいといわれています。
特にうさ晴らしのためのアルコールは度を越してしまいがちです。
アルコールは適量を楽しむようにしましょう
★運動不足の人
・・・週に2~3時間以上運動する人は、乳がんの発生リスクが少ないという報告があります。
運動そのものにがんの発生を抑える効果があるのか、それとも運動によって脂肪が
燃やされて肥満が改善されるためなのか、まだはっきりとはわかっていませんが、
運動不足ぎみの人は、1~2日に1度は、30分から1時間くらいの軽い運動を心がけましょう。
家事や雑用などでこまめに動く、車やエレベーターなどはできるだけ使わないなどで、
運動量を増やすのも効果があります。
★ストレスの多い人、不規則な生活をしている人
・・・ホルモンは、日内変動や月内変動を繰り返して周期的なリズムで分泌されます。
ストレスが多い生活だったり、睡眠不足だったり、食事時間が不規則だったりすると、
ホルモン分泌に影響します。1日3回一定の時間に食事をし、十分に睡眠を取り、
上手にストレスを解消しましょう。
一生のうちに何人も子どもを産み、
食事は野菜や魚中心で粗食、朝から晩まで体を動かしていた
戦前の女性には、乳がんはあまり見られませんでした。
しかし、現代女性のライフスタイルには、
乳がんを増加させる要因がいっぱいなのです。