第38回日本アカデミー賞優秀賞決定 | ビッグマックはもういらない

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日本が世界に恥じる最も滑稽な映画賞日本アカデミー賞の優秀賞が発表されました。名前はすごく立派に聞こえるけれど、こんな賞をもらって本当に嬉しがっている映画人っているのかはすごく疑問です。
去年最も興行成績がよかった邦画は『永遠の0』でその次が『STAND BY ME ドラえもん』という記事をどこかで目にしました。共に80億円台だったと思います。100億に届かなかったのがせめてもの救い。ちなみに洋画のベスト1は考えるまでもなく『アナと雪の女王』で250億円を超えています。まさに桁違いの大ヒット。

さて、話を日本アカデミー賞に戻します。
この賞はほかのどんな映画賞にも劣る理由はノミネートがそのまま受賞になっていることです。各部門でノミネートされることは同時に優秀賞を受賞したことになり、その優秀賞のなかから最優秀賞を決めるという仕組みです。これだと売れっ子俳優は毎年のように優秀賞は受賞することになります。むしろ今年はもらえんかったと思うくらいになるわけです。
公式サイトにも発表されている通り優秀作品賞は『永遠の0』(東宝)『紙の月』(松竹)『小さいおうち』(松竹)『蜩ノ記』(東宝)『ふしぎな岬の物語』(東映)の5作品です。作品名の後に括弧書きしているのは配給映画会社です。なんだか大手映画会社がバランスよく入賞しているように見えますね。気のせいだと思いますけれど。

ぼくはこの候補作では『永遠の0』と『紙の月』しか見ていません。『小さいおうち』は確か来月あたりにWOWOWで放送されるので見ようとは思いますが、他の三作を見ずに言うのはアンフェアであることを知りながら言います。

最優秀作品はぜひ『永遠の0』に採って欲しいと思います。

昨年見たなかで最も見たことを後悔させた映画、この程度の手を抜いた演出で人は泣くだろうという人を莫迦にした演出、ただの特撮監督であり人間を描けない監督、熱演の俳優を台無しにする監督で、なのに興行成績だけはいい山崎貴監督こそ受賞に相応しいからです。

間違っても、原作を主題から見直し、より高度なものへとジャンプさせた『紙の月』であってはなりません。日本アカデミー賞はそんな面倒な作品に授与するものではいけないのです。むつかしいことはわからなくてもいいんです。適当になんか内輪で盛り上がってほろ酔いで拍手もらえばいいんです。

楽しみですね。