私にとっては、かなりのプレッシャーを感じる仕事を

自分で創ってしまって、もうすぐ2年。

 

 

Airbnb(エアビーアンドビー)で、家を貸すホストではなく、

日本での体験ツアーのガイドとして、かなり拙い英会話で時折ホスト役をしています。

 

槙本が担当しているウォークツアーの案内ページ:

Visit historic buildings with a local

(=現地の仲間と史跡めぐり、と自動翻訳されています(笑))

https://www.airbnb.jp/experiences/195690

 

 

前夜の眠りが浅くなるほど(笑)、何よりも緊張する(=ビビる)お仕事ではありますが、

いまだに続けている理由が3つあります。

 

①英語って日本在住だと日常的に話すチャンスがなく、どんどん忘れて行ってしまう。

 海外旅行に行った時は必死でしゃべるけど、帰国すると終わり。

 そんなに頻繁に海外には行けないから、

 逆に日本に来ている外国人観光客の方と話せれば

 それが叶うのではないかな、と。

 

②英語で案内する、という役割があることで、

 普段の英語の勉強の吸収力が抜群に変わる。

 こんなことでもないと、ついつい流し見、流し聞きしてしまうんですよね。

 ちなみに私はNHKワールドの、英語で放送している日本紹介番組は

 ほとんど予約録画して、家事をしながら聞いたりしています。

 

③あとは、常にチェレンジを忘れないように!ということ。

 慣れた人と慣れた仕事ばかりしていたら成長しないし、

 謙虚に慎重でいる姿勢も忘れがちだから。

 

ということで、年にわずか数回のオファーではありますが、

来たご注文は逃げずに、出川哲郎さんレベルの英会話っぷりながらも(笑)

気合い入れて大奮闘で頑張っております!

(海外からだから、基本、真夜中にオーダーが入るんですよ。

夜中に携帯の着信ランプが点滅してるの見つけてしまったら、

たいがいコレなので、ドキーンってして眠れなくなります(笑))

 

 

 

2020年1月は、アメリカはアリゾナからのお客様、ジェスさんをご案内しました。

女性一人旅、日本には2週間の滞在で、

「明日には成田から帰国するの」という最後の体験コースに

私のこのウォークツアーを選んで申込して下さいました。

 

最初に待ち合わせ場所で落ち合ったときに

「なぜ私のツアーに興味を持ってエントリーしてくれたの?」と訊くと

(しっちゃかめっちゃかな英文ですが通じた!(笑))

「日本の歴史に興味があり、各地で訪れているから」とのこと。

(聞き取りはまぁまぁ出来るので理解できる)

東京、広島、京都、大阪に滞在し、いろんな場所に行ったそうです。

広島では原爆ドームも見たそうな。

 

 

 

ハイ、先に謝っておきますが、

超緊張しながらの仕事ゆえ、写真を何も撮れていないのですが、

今回面白かったネタなんかを文章で記録しておきます!

 

 

まず、適塾(蘭学の医学学校)に訪れて

私の適当すぎる英会話で解説していたのですが、

反応が良かったのはこんなトピック!

 

・福沢諭吉がいた学校で、彼は1万円札に載ってる、と私のお札を見せたら

 自分の財布からお札を出して「どれ?」と訊いて来てくれました。

 

・小さな中庭の屋根から下がる鎖樋(くさりとい)、

 過去のゲストはみんな「これは一体何?」と全く知らなかったけど

 (なのでジャバジャバとかチョロチョロとかオノマトペ駆使で解説してきた)

 今回初めて、ジェスさんは「知ってる!雨が落ちてくる場所でしょ?」と言ってました!

 すごーい!

 

・火鉢を知らなかったので「これは冬に炭を置いて使うストーブだよ」って言うと

 興味深そうに見て、正座して手を温めているポーズで写真を撮影!ご満悦。

 

・大きい庭を眺めていたら鳩が屋根にとまったので

 「ピジョン、ピジョン!」と2人して大騒ぎ(笑)。

 ボーボー、クックーと鳴きまねもして呼び寄せようとする2人(笑)

 「このピジョンはカラフルだけど、特別なの?」と訊いてきたので

 「ううん、日本のはみんなこんな色」と言うと

 「アメリカのはカラスみたいに黒いのよ」と教えてくれました。

 

・200年前の日本家屋ゆえ、1メートル四方に収まる急な階段にビックリ。

 私は、子供が座って一段一段降りる方法をレクチャーして、ウケました。

 (おばあちゃんちで小さいときにマジでやってた)

(この写真は別の方を適塾に案内した時の物)

 

・かなり身長のある女性で、何度も鴨居に顔が隠れそうになるので

 「身長、何センチあるの?」と訊いたら

 スマホでフィートからセンチに換算して「182センチ」と表記された画面を見せてくれ、

 「私のボーイフレンドは私よりもっと背が高いから、この家に来たらびっくりすると思うわ」と

 「192センチ」って表示された画面を出されました。

 ずっと膝立ちで歩かないといけないね!(笑)

 

 

 

【昆布屋 神宗】にて

 

・ガラス張りのビルの一階にすっぽりと江戸時代の商家が入っている店舗。

これを見て、「店舗の上にビルを建てたの!?」と驚いてくれました(笑)。

(違いますよ、ビル建ててから中に再現したんですよー)

 

・いつもここで買ってプレゼントしている、

神宗の昆布味のライスクラッカー「つぶ昆おこし」。

商品サイト:https://kansou.co.jp/products/%e3%81%a4%e3%81%b6%e6%98%86%e3%81%8a%e3%81%93%e3%81%97/

お店にお願いして、紅白蝶結びの熨斗に「お礼 / 槙本」と筆で書いて貰いました。

これを見せて、「熨斗(のし)って知ってるかしら?」と訊くと「和紙(Washi)?」と言うので

「違う違う。音は似てるけど、和紙は紙の種類で、熨斗はスペシャルラッピングなの。

熨斗がついているギフトは、『あなたは私の特別なゲストです』って意味。

上に書かれた文字はThanksで、下の文字は私の名前、槙本。

彼女(店員)がカリグラフィーで今書いてくれたのよ」と言うと

「Wow!カスタマイズしてくれたんだ!?」と、とても喜んでくれました。

 

 

なんと京都滞在中には、

古い着物の生地を貼る御朱印帳作りワークショップに参加し、

「じえす」と金文字で活版印刷も入れた美しい御朱印帳を持っていて、

御朱印(英語でseal stanp bookと言うらしい)をすでに集めていると聞き、

急遽、歩いて行ける少彦名神社も追加!

オフィス街、薬業メーカーのはざまにある、

お薬の神様「少彦名」を祀った、小さい小さい神社です。

 

・手水場での作法、教えなくても完璧に出来てて「すごいやん!」と言うと

嬉しそうでした。

 

・お参りの2礼2拍手1礼も、教えなくてもパーフェクト!

何で学んだの!?(笑)

(写真は私の父を少彦名神社に案内した時の物)

 

・ご神木に両手を当てて、「左手から樹のエネルギーが入ってきて、

右手からあなたのエネルギーが樹に伝わるからやってみて?」と一生懸命説明したら

素直にやってみて、目を閉じて感じてくれていました。

この説明はささなおさんが教えてくれたもの。伝わったかなー?

(写真は私の父を少彦名神社に案内した時の物。後の樹がそのご神木)

 

 

【ランチのお店「小ぼけ」】にて。

 

・卵かけごはんを知ってるか聞くと「知らない」と言うので、

まず私のお茶碗で作って見せて、「カルボナーラに似てるよ」と一口味見をさせて

「イヤだったらやらなくてもいいよ」と言うと

「美味しいけど、私はシンプルなままで食べるわ」とのこと(笑)。

 

・「なぜ2週間も一人旅で来てるの?」と尋ねたら

「自分で自由に動き回りたかったから。人に合わせて行動すのは苦手なの」と

笑って教えてくれました。

「私もそういう勝手気ままなところあるけど、一人はロンリーだよー(笑)、

今まで移動は一人で長距離フライトしたけど、

そういえば全部現地に友人が住んでるところしか行ったことがないなぁ」

って話をしました。

 

 

・「What do you do, in Arisona?」(急に英語表記(笑)アリゾナでの仕事は何をしてるの?)

と訊くと、ヘリコプターなどの計器のテストをする仕事で、

「一日中ボタン類を押してチェックしてるわ!(笑)」とのこと。

フェニックスが近いしね、という一文を聞いて、やおら思い出したことが!

私が東京の航空商社に勤めていた時、

航空機販売の機体受け渡しはなぜかわざわざ全部フェニックスに運んで

フェニックスの空港でやっていたのです。確か日本で受け渡すよりも、

税金が大幅に安くなるとか?なんかそんな理由でした。

それをもう、私の知ってる限りの拙い英単語で解説した!(笑)

後で考えたらこのお店はWi-Fi飛んでるからスマホで翻訳できたってのに、

あまりに使わない生活過ぎて、すっかり忘れて必死で言葉で伝えたわー!

なんとなくわかってくれたようです(笑)

共通項が見つかって良かった。

ジェスさんは共通項って思ったかどうかはわかんないけど(笑)

 

 

・このツアーの後の予定は?と訊くと、

「セーラームーンが好きだから、

日本橋でんでんタウン(秋葉原の大阪版)に行くの」とのこと。

東京にも滞在していたと聞いていたので「秋葉原にも行ったの?」と訊いたら

「人が多すぎてねー、通過しただけ(笑)」と肩をすくめて言っていました。

セーラームーンの日本語版漫画もすでに入手したそうで写真を見せてくれ、

10巻くらいあったので「え、日本語読めないのに、どうするの?」と訊いたら

「英語版を持ってるから、2冊並べて同時に読むの。違いを楽しみたくて」と!面白い!

確かに、私もやってみたい!!

 

 

・セーラームーンがめっちゃ好きすぎて、

なんと背中にセーラームーンのアイテム(?)の入れ墨を入れているのよ、と、

写真を見せてくれました!すっごーい!

そりゃー日本に来たいワケだ!!!そこまで好きだなんて感動。

 

 

・ほかにも腕にアリゾナの精霊?スピリットの入れ墨を入れていたのを

 見せてくれて解説してくれました。

 コロボックルみたいな子どもで、細長いラッパみたいな笛の楽器を演奏している姿。

 オレンジやブルーな色合いがカラフルで、

 「あ、さっき見た日本のピジョンの色みたいだねー?」と二人で笑いあいました。

 「アリゾナ 精霊」で画像で探してみたら、コレにすごく似てる!きっとこれだ!

ホピの精霊、ココペリと言うらしい。へー!

 

 

最後に、ランチのお店で記念に写真を撮ってもらいました。

 

そして、Airbnb(エアビー)サイトでのレビューに、

私に向けてこんな感想を書いてくれていました!

 

She's a very friendly and amazing person

 to do a local tour with! 

We chatted like old friends over lunch 

and it was a great experience!

 

(私が意訳してもいいけど、翻訳サイトにかけてみました)

彼女は地元のツアーを一緒にやるのに

とてもフレンドリーで素晴らしい人です!

私たちは昼食を食べながら

古くからの友人のようにチャットしましたが、

それは素晴らしい経験でした!

 

 

わー!ありがとうございますーーー!!

毎回ドキドキしながら待ち合わせの場所に向かうのですが、

ネイティブな英語を話すアメリカの方にこんな風に言ってもらえて

とても勇気が出ました。

これからも頑張ってガイドしたいと思います!

 

Jessさん、ご参加くださってありがとうございました!!

 

 

以上、オフィスhint linkの槙本千里でした。

槙本千里総合WEBサイト:
http://makimotochisato.wixsite.com/hintlink