『バルセロナで豆腐屋になった』 by 清水建宇 | ☆ Pingtung Archives ☆

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60代おばちゃんの徒然です。映画やドラマ、本、受験(過去)、犬、金融・経済、持病のIgGMGUSそして台湾とテーマは支離滅裂です。ブログのきっかけは戦前の台湾生まれ(湾生)の母の故郷、台湾・屏東(Pingtung)訪問記です。♬マークは音楽付き。

ブロ友さんの書評を読んで図書館に予約。

ようやく周ってきました。

概要(出版社webより)

元朝日新聞の記者が定年後、バルセロナで豆腐店を開業した。修業の日々、異国での苦労、新しい出会いと交流、ヨーロッパから見た日本の姿──ジャーナリストならではの洞察力で、「蛮勇」のカミさんと二人三脚の日々を綴った小気味よいエッセイ。一身にして二生を経る──人生後半の新たな挑戦をめざす全てのひとに贈ります。

 

定年後あるいは早期リタイア後に海外移住。

よく聞きますよね。

 

行き先は、オセアニア、東南アジア、はたまたポルトガルなど、どちらかというと円という通貨の力(←過去の話ニヤリ)を借りて退職後に残ったお金を有効に使って健康的な生活を送りたい、そいう人々が多いように思います。

 

でもこの本の著者は違います。

 

言葉も通じないスペイン バルセロナで、しかも豆腐屋を開業!

 

なんでそうなるの?

 

仕事で何度か通ったバルセロナがしっくりきた、住んでみたい、ついては豆腐なしでは生きて行けない自分のためにかの地で豆腐屋になる。

 

これが著者の説明です。

この展開、わたくし的には今でもしっくりきません。

でもいいんです、ヒトゴトだし・・・笑

 

そんな、他人には腹に落ちない動機で決行した豆腐アドベンチャーを、元新聞記者の淡々とした語り口で綴る内容。

「一身二生」を体現した著者による人生の振り返りでもある本書はしかし、時に涙なしには読めませんでした。

そして、ボサボサしてられないな、と一瞬(!)考えました。笑笑

 

プロの物書きってすごいですね。

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ちょっと前に『いい音のする文章』(by 高橋久美子)という本を読んだのですが、その本自体は全然いい音がしてなかったのですよ。

でもこの本は、冒頭からスーッと入ってきました。音なんて意識してないのに頭の中でキレイに音読できてるんですね。

プロの物書きの底力を感じました。

 

追記:清水建宇さんはニュースステーションにも出てたらしいです。(久米さんの頃でしょうか)

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90年代後半、バルセロナのオリンピックアリーナで会社の運動会に参加したことがあります。

フィールド競技(走り幅跳びなんかもあった)とか、結構ガチなやつで、遠方からはるばる飛んできてなんでこんな目に逢うの・・・とブーイングしたのも今となっては思い出です。

(画像はお借りしました)

泊まっていたホテルの一階に日本のデパート「SOGO」が入っていて(←バブルの名残り)、急な雨に見舞われ、日本の「そごう」に売っていそうな、(バルセロナのかけらも感じない)花柄の傘を買ってしまった記憶があります。笑い泣き笑い泣き笑い泣き