これを読もうと思ったのは、水泳の「マスターズ」に興味があるからです。
昨年の今ごろジムに入会し、週3-4ぐらいでプールに通うようになりました。
運動不足解消のつもりで、我流の滅茶苦茶なフォームで距離だけは泳ぐということを繰り返していたある日、70代ぐらいの顔見知りのオバサマに言われました。
あなた、苦しいでしょ。フォームを直したらもっとラクに速く泳げるわよ。スタミナあるから
たしかに、そのおばさまなんか、腕だって足だって脱力してるようにしか見えないのにどうしてってぐらいスイスイ泳ぐのです。
で、すぐにスクールに入りました。
クロールと背泳ぎの初級は終わり、ただ今平泳ぎ練習中ですが、よほどフォームが悪いらしく、進まないし下手をすると膝に来るしで、おまけにアナフィラキシー騒ぎもあったりして、スランプ真っ只中です。
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で、『セカンドチャンス』のお話。
一行で書くと、50を過ぎたオバサンがひょんなことからスイミングスクールに入り、いろいろあってマスターズに出場する話です。
本の内容(講談社webより)
50歳を過ぎても、敗者復活の大逆転!
麻里、51歳。長い介護の末母親を見送った。
婚期も逃し、病院に行けばひどい数値で医者に叱られ、この先は坂を下っていくだけと思っていたが……。
親友・千尋の「自分ファーストにしな。一生、利用されっぱなしで終わるよ」で一念発起。
水泳教室に飛び込んだら、人生がゆるゆると転がり出した。
ほろ苦く、やがて元気の出る応援歌
謎の上級者・伊津野「あたしさぁ、命かけてんだよね、全国大会に」
イケメン・イケボディの岸和田コーチ「タイムから言えば、俺が社長だ!!」
元文芸編集者・古矢「接待接待で太って、デブキャラに」
人生、まだまだ捨てたもんじゃない。
うーん
残念ながら、敗者復活ってほどのオチではありません。
篠田節子の小説ってもっと尖っててシニカルな印象があるんですが、かなり丸くなってストーリーも平坦でした。
コロナでアメリカや韓国のドラマを観すぎて、平坦なストーリーラインに私自身が反応しなくなったのかもしれません。
ただ、この本に出てくるスイミングスクールの人たちは、今通っているジムにもいそうな人々。
常連さんの顔を思い浮かべながら、その人たちの背後の物語(介護、糖尿病、高血圧、腰痛、ダウン症など・・・)を想像したりしました。(←迷惑な話)
そして、ずぶの素人でもマスターズに出れそうだ、と思わせてくれた点では収穫がありました。
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いつの日かマスターズに出てみたいと思っています。
で、コーチにきいてみると・・・登録料払えばマスターズ会員にはなれる、らしいです。
けど、みなさんたくさん泳ぐらしい。しかも速く。
現在わたくし、クロール600 背泳ぎ300 平泳ぎ300 (合計1200)ぐらいでさっさと帰ってしまいます。 笑笑
まずは、これを1500、そのうち2000ぐらいに伸ばして、疲れなくなったら登録も考えようかしら。
本の中のフレーズで、平泳ぎで行き詰まるわたくしへの福音がありました。
体幹を使い、太腿に意識を集中させて腿を狭め、膝ではなく股関節をうまく回転させて真後ろに蹴る。
これでまずは平泳ぎを攻略したいと思います。