12月21日

トルコ航空の5時間遅延のため、当然トルコ航空がカトマンドゥに到着したのも、5時間遅れとなる。それにしても着陸直前にみた、美しい山々。どれが、どの山だかは全くわからなかったが、とにかく美しい。これからあんな山並みを毎日拝みながら、トレッキングできるんだという期待でわくわくする。

カトマンドゥの空港は、整った感がなく、あらゆるものがそのまんまで放置されているという印象の空港である。ちょっとした柵を越えたら、出発ロビーとかにも行けてしまういいかげんな感じである。完璧に整った美しさがあるシンガポール空港とは、対極にある空港である。

空港に到着して、改めて自分が今まで訪れたことのなかった国に来たんだと実感する。

なんだか、よい。

よくよく考えてみると、初めての国に旅するのは何年ぶりだろうか。ここ最近は、スイス、日本の山旅が中心で、新たにどこか別の国に行きたいという欲求もなかったのである。

初めての国に来るということ、それは、ただ空港に到着しただけでも新しい発見がたくさんあるのだ。そして新しい発見とは、なんだかよいくこと。久しぶりに、新しい世界を見る楽しさを甦らせてもらった。

さて、到着すると、ビザの取得である。キリマンジャロでも空港でビザを取得したので、ただお金を払えばビザをくれるのだろうと勝手に想像していた。

まあその通りではあるが、とにかく人が多かった。

ラジェンドラさんから聞いたのであるが、あの時間はなんと6機ぐらいがほぼ同じ時間帯に到着したという。いつでも混んでいると言われているビザの列が、さらにとんでもないことになっていたのだ。

その中でもトルコ航空は、数分の差ではあるが、比較的早い時間に到着した。ビザの申請用紙をカウンターからひったくり、カウンターでビザ申請書を書いている人たちを尻目に、ビザ発給の列に並んだ。

この行為で、少なくとも30分は早くビザをもらえることとなったと思う。普段トロトロしている私にしては、会心の行動力であった。

そしてビザの申請用紙を待ちながら記入し、ビザ発給の空港職員に辿りつくまで、ひたすら待った。

それにしても、ビザ発給の人たちには、これらの人たちを早く処理しようなんて気力は、全く感じ取れない。ものすごい数の外国人がみんなこの長蛇の列に、ひしひしと耐えているのである。これは、ものすごい光景である。

ほとんど(約75%)の国民が未だ農業に従事している国において、そして有名すぎる観光資源を持っている国において、観光業とは、国としても力を入れなくてはならない産業のはずである。観光で収入を得たいのであれば、やはり顧客を満足させ、繰り返し来てもらえるようにしなくてはならない。

残念ながら、この空港ではその満足度を得られることはないだろう。まあ、私も含めてネパールに来る人たちはこのような扱いをされることなどは、もう了解している人が多いだろうが、何の覚悟もなしに空港でこんな目に遭うならもう二度と来ないと思う人もいるだろう。

シンガポールのように入国の職員が飴をくれるぐらいになるまでする必要はないが、空港職員の意識改革などが必要であろう。そして、混雑時には、対応職員を増やすなどしないと、空港での顧客満足度は上がらない。(もしかしたら、満足度を上げようとも思っていないのかもしれないが・・・。)

ビザの発給は、予想していた通りかなり簡単。ただフォームに必要事項を記入し、写真一枚と、40米ドル(30日ビザは2013年12月時点で40ドル)を支払うだけである。
ただ、フライトの疲れをひきずって、なかなか進まない列にならぶのだけが苦痛なのである。

ちなみに私は30分待ちぐらいで済んだが、Keikoさんは同じぐらいに到着したのに、空港の外にでてこれたのは、かなり経ってからであった。

さて、無事入国したら、今度は両替である。ホテルでも両替できるとは思ったが、タイ航空のKeikoさんもそろそろ来るだろうと思い、空港内で両替することにした。

両替所に人が群がっている。

「ああ・・・・。」

中国状態である。今はどうか知らないが、約20年前の中国では、列を作ることを知らない人ばかりだったので、根性で何とかしなくてはならなかったのである。

しかしながら、外国人客が増えてくるに従い、外国人たちは列を作るようになった。そして、誰かが割り込んだ時に、とうとう欧米系の女性が、

「私たちは、並んでいるのよ。列に並びなさい!」

とかなりの口調で言ってのけた。

さすがである。彼らが英語を理解したのかは不明であるが、引き下がった。

さて、私の番になった。本日のレートを見ると10円が9.2ルピーって書いてある。ここではじめて、ネパールルピーと日本円がほぼ同じということに気がついた。買い物する時に、計算しなくていいということだ。何て楽なんだろう。

10000円札を1枚だして、9200ルピーぐらいを手にした。これで、何かの事態になっても数日はカトマンドゥで生きていけるであろう。

そして、とうとう空港の外に出た。

そうそう、この人がまたわさわさ群がっている感じ。これが、途上国空港での一般的な外の様子である。迎えに来る人、新たな入国者をひっかけようとして、タクシー運転手、旅行業者がはちきれんばかりに溢れ、入国者を凝視している。

さて、私を迎えに来てくれる人は、果たしているのか。5時間も遅れて、かつ空港内でもかなり時間がかかってしまったので、半分あきらめ状態であった。このたくさんの人たちの前で、半ば晒し者状態であったが、私のフルネームを書いた紙を持って声をかけてくださった方がいた。

いやはや。本当にありがたい。私は、この方をいったい何時間待たせてしまったのだろうか。

話を始めると、どうやらその方はKeikoさんのお知り合いの旅行会社のラジェンドラさん。なんと旅行会社の経営者がお迎えに来てくださったのだ。それに、Keikoさんももう空港に到着しているということ。一気に、なんだかほっとした瞬間であった。それにしても、このラジェンドラさん自らが、来てくださるということで、Keikoさんが大切なお客様であるということをひしと感じる。

Keikoさんが空港の外に出てくるまでは、非常に時間がかかった。確かに、私の少し後に到着であれば、あの長蛇の列の後ろに並ぶしかないからだ。

それと、当初午後の1時にホテルでYokoさんと会おうと計画していた。しかし、トルコ航空の5時間遅延で、それは不可能となってしまった。Yokoさんには、ラジェンドラさんの携帯電話で連絡をとらせてもらった。初めから、携帯電話を貸していただいたりと、非常にずうずうしい。

Keikoさんがでてくるまでには、ラジェンドラさんといろいろお話させてもらった。何といっても日本語が、本当に上手な方である。それにKeikoさんとは、日本語でメールやり取りもしているということである。自分の外国語能力の低さに、ひしと打ちひしがれる。

何を話してたかっていうと、別になんてことないのであるが、やっぱり旅行業界のことを素人目線からいろいろ聞いてみた。

日本人観光客は、現在減少傾向にあり、中国からの観光客がかなり増えてきているという。

そういえば、深夜特急とかが流行っていた時には、日本人でもバックパッカーとして海外にでていく若い人たちがたくさんいた。そういう人たちの聖地とは、やはりインド、タイやネパールだったはずだ。
それに、ヒマラヤに対する憧れというのは、私たちよりも、もう少し高い年代の人たちの方がより持っているらしい。そういう方々も、実際に訪れるには少々高齢になり過ぎたのであろうか。

実際の統計をネパールの観光庁のサイトから見てみると、日本人観光客はここ10年で大体18000人から28000人で推移し、入国者数は2005年の18000人を底に、戻りつつあるようである。しかしながら、全体の観光客に占める日本人の割合は、2001年の8%から2012年の3.6%と大幅に減ってきている。

そして中国といえば、2001年の8738人(全体に占める中国人割合は2.4%)に比べて2012年の71861人(割合は8.9%)という驚異的な伸び率となっている。
まあ、中国人の人数が日本人のそれと圧倒的に異なるが、10年間で10倍もの人がネパールに訪れるようになったのである。

ラジェンドラさん曰く、中国人はまだトレッキング方面には、それほど多くなく、町のツアーなどが中心であるという。中国人らが、町のツアーで満足できなくなったら、次はトレッキングなどの次段階の観光に進むのであろう。

そして、ネパールには、観光収入が必要であり、政府も目標を掲げているのあるが、現在でも目標に達していない言っていた。

それから、私が乗ってきたトルコ航空とは、なんと最近就航したばかりという。そんなことも全く知らないで、乗ってきた。トルコをヨーロッパとするかの議論はあるが、どうやらネパールからヨーロッパへのダイレクトフライトは、これだけということである。まあ、いろんな経験ができたが、この就航まもない路線に乗れて、めでたしということにしておこう。

さて、やっとKeikoさんが空港から出てこられた。Keikoさんと約3カ月ぶりの再会である。ネパールに来る前には、毎日いろんな連絡をとっていた。そのKeikoさんと実際に再会することができ、目がうるうるしてくる。

ホテルに到着してからは、ブリーフィングである。ホテルには、既にシェルパの人たち2人が到着しており、私たちを待っててくれていた。

私は、何だかよくわからないので、おとなしく話を聞いていた。ネパールトレッキングに関する知識はほぼゼロで来たので、自分が行く場所も実は、よくわかっていない。

そして、ラジェンドラさんと2人のシェルパの人たちが帰ってから、私たちはものすごいミスをしてしまったことに気づく。何と、旅行代金を渡し忘れたのだ。あわてて、Keikoさんにラジェンドラさんに連絡していただくが、トレッキングから帰ってきてからでいいという。

こんなんでいいのだろうか。私たちは、構わないが、旅行会社として3週間もトレッキングでる人にまだお金もらってないなんて。旅行後逃げられたらおしまいである。こんな心配など吹き飛ばすくらいの信頼関係があったのだ。

私なんて、今回の旅からいきなり便乗させてもらい、なんだか高級列車に途中から特別乗車させてもらう感じのイメージである。

さて、彼らが帰ってからは、Yokoさんと会うことにしていた。約束時間の超大幅変更である。本当に、申し訳ない。そして、ホテルから通りにでる道で、Yokoさんと数カ月ぶりに再会した!こんなとこで、知っている方と会えることができるなんて、とてもうれしい。Yokoさんは、今回はランタンへトレッキングに行ってきたということだ。そして、現在はカトマンドゥ滞在中だった。

ずうずうしいが、早速、スーパーや、本屋、お土産屋さんに連れて行っていただいた。Yokoさんは、このタメル地区にかなり詳しく、安い帽子屋さんやYokoさんお気に入りのベーカリーカフェも教えていただく。帰りにカトマンドゥで1日予備日があるので、その時に行こうと思っていた。

夜は、チベット料理のお店に連れて行ってもらった。チベット料理とは、MOMOとかトゥクパという麺類などという。MOMOは、ぜひ食べてみたかったものの1つだったので、初日から食べることができ、かなりうれしい。おまけに、こういう食堂の感じが、なんだか好きなのだ。やはり初めての国に来て、初めてのものを食べるという、久しぶりの行為にわくわくする。

まだ時差ぼけとエコノミーのフライトでの二重苦をひきずっているために、いつもにも増してボケボケ度が高くなっている。

しかし、Yokoさんとお話をして、目が覚めていった。Yokoさんとは、昔働いていた山小屋で知り合った方であり、少人数でじっくりお話をしたことは今までそれほどなかったのである。そのため、彼女が以前海外でダイビングのインストラクターをしていた話などを聞き、そのパワーに圧倒されたのであった。素敵な方だった。

トレッキングの話になり、あることが判明した。

今回の旅行は、まさに他力本願。手配は全てKeikoさんがしてくださっていた。そのためネパールの旅行に関して、全く調査をしていなかったのだ。

今回私たちが予定しているトレッキングツアーは、なんとネパールのトレッキングツアーでも高級トレッキングツアーの部類に入るものであったのだ。私たちは、シェルパ1名、コック1名、ポーター2名の4名プラス、私たち2名の合計6人グループとなる予定である。

普通は、2名のツアーではコックさんはつかないと言う。そして、客が2人であれば、ポーターは1名という。

そうなんだ。とネパールのトレッキングが何もわかっていない私は、びっくりする。

まずコックさんは、Keikoさんがネパールトレッキングの度に一緒に行くコックさんであり、Keikoさんがネパールに来る時は、かなり前から彼を指名しているという。ポーターが2名となった理由は、高山病などで体調が悪くなった時には、別れて行動できるように2名にしたというだ。

はじめてのネパールで、こんなオーダーメイドの旅ができるなんて、本当にありがたい。

ホテルに戻ってからは、翌日からのトレッキングに向けてパッキングである。ラジェンドラさんから貸していただいた赤のでかいボストンバックに、19日分の荷物を詰めるのである。


ネパール情報


GDP - composition, by end use household consumption: 76%
government consumption: 10.7%
investment in fixed capital: 20%
investment in inventories: 14.9%
exports of goods and services: 10%
imports of goods and services: -33.4%
(2012 est.)

GDP - composition by sector
agriculture: 38.1%
industry: 15.3%
services: 46.6% (2012 est.)
Population below poverty line 25.2% (2011 est.)
Labor force 18 million
note: severe lack of skilled labor (2009 est.)

Labor force - by occupation
agriculture: 75%
industry: 7%
services: 18% (2010 est.)

出所:
http://www.indexmundi.com/nepal/economy_profile.html

http://www.tourism.gov.np/uploaded/TourrismStat2012.pdf

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