出産の話を書き留めておこうと思います。
予定日を過ぎて
次の火曜日に検診に行き、翌日入院することを決めました。
陣痛を待つのも嫌だと軽く考えてのことでした。
同意書を書かされて少し不安になります。
翌日水曜日、
早朝から入院してすぐベッドに。
病気でもないのに変な感じです。
陣痛誘発剤を点滴するときに
何度もむちゃくちゃに刺されたうえに針が入らなくて入らなくて傷だらけのまたそのうえに歪んで刺された血管が裂け、手首が痛くて痛くてたまりませんでした。
このクソ看護師!
って、私の担当となった、仕事できなくてヘラヘラしたムカつく看護師を呪いながら過ごし、違う看護師にさしなおしてもらいました。
することのない私の病室に来ては、楽することとサボることばかりする担当看護師にイラつきながらも
一日過ごし、
陣痛が来ないので明日に持ち越されました。
すごくよく眠れました。
翌日も陣痛誘発剤を注入です。
別の看護師に頼みました。
陣痛が始まり、担当看護師を呼びよせると分娩室に通されました。
こいつの前でパンツ脱ぐの屈辱的だなと思っていましたが、しばらくはパンツ履いて転がっていました。
水を私の近くに置いて、
「痛くなったら呼んでね」と。
楽しようとします。
「痛い」
というのが面倒くさくて
陣痛をやり過ごしては眠りました。
冷や汗をかいていたのでそのくらいには痛かったのですが、生理痛が重い感じで、
耐えられる痛みでした。
わざわざ「痛い」と言って痛みを自覚するのが嫌で我慢していました。
本格的に降りてきたなあという感じになると足を開かされました。
クソ看護師は尿道にカテーテルをさすのはなぜかムチャクチャうまかったです。
トイレの心配も要らなくなったからたっぷり水が飲めました。そしてなにもかもがどうでもよくなるくらい眠かったです。
担当看護師は定時になるとさっさと帰りました。
若い夜勤さんたちが来ます。
クソ看護師は課長かなんからしく、
みんな
ずっとその悪口言っていました。
いや私そいつに担当されてるんだけど。
陣痛よりお尻が痛かったです。
肛門が裏がえっているのかと思うくらい腫れてて、もう泣きたかったです。
それ以上に眠かったです。
記憶を失うくらい眠っていました。
眠りこけていたら、
産婦人科の医師が来ていまして、
早く!
切って!
早く出して!
と絶叫しました。
言われずとも、と言った感で、
すぐに、
バチンと音がしてずるんと引っ張りだされました。
あっけなく産まれ、
先生が股を縫い直している間、
オギャアオギャアと産声を聞いて心が弾みました。
足を閉じたくてしょうがなかったです。
疲れてて、足を伸ばしたかった。
看護師さんたちが赤ちゃんを計ったり置いたり胎盤計ったり捨てたりし、
私は水をのみなおして手を拭いていました。
カテーテル最高だなと思いました。今でもトイレにいくの面倒くさくなるとカテーテルのあの快感を思い出します。
後から「カンガルーケア」というのだと知りますが、隣に赤ちゃんを置かれて抱っこしたときには無性に愛しく感じました。
吸引していたらしく、
赤ちゃんは頭が小人の帽子みたいに三角に尖ってて、
それがとても可愛かったです。
隣室からヒッヒッフーッと
お手本のような息づかいが聞こえてきました。
看護師さんが妊婦さんに教えているのだろうと思いましたが、息を荒げながらウーッと唸って産み落としていたお母さんでした。
後から聞いたところ3人目の出産。
あのいきみはすごい貫禄でした。
出産も何度もすれば上達するのだなと感服しました。
貫禄あると言えば看護師さん、
アメリカの病院のスタッフみたいにビヤ樽のような体型で、
助産師さんを務めてくれていたのですが、
この春に入った新入社員だと聞いてゾッとしました。
産んだ後に明かしてくれてよかったです。
病室に戻ると夜勤看護師は
若い美女ばかりでした。
クソ看護師と違って気が利く。
我が子に会えて、しばらくは目が冴えて爛々としていたのですが、
我が子を取り上げられると疲れました。
ぐったりして、
トイレに行ってすぐに眠りました。
目覚めるとクソ課長がヘラヘラしていました。
ド下手くそな乳房マッサージを施されます。
クソ課長は下手くそなので、
注射もマッサージも上手な看護師が訪れたとき、
「マッサージは済んでいますか?」
しらとぼけました。
上手なマッサージを受けると
腹がぎゅうぎゅうして痛いことといったら。
授乳中もめちゃ痛い。
子宮が収縮しているのだ。
良くなっているのだ。
出産の痛手を治しているのだ。
そう言い聞かせて過ごしました。