色々な自転車とキャンプスタイル (日本における「バイクパッキング」の受容と発展) | ロードバイクを待ちながら

色々な自転車とキャンプスタイル (日本における「バイクパッキング」の受容と発展)


最近、すっかり自転車キャンプにはまってしまい、次はどこにキャンプに行こうか、ばかり考えてます。

その関係でFacebookなどで関連のグループとかに参加して色々見ていて、いろいろなスタイルがあるなあ、と思いました。

1. Bikepacking

最近、一部の自転車メディアなどで盛り上げようととしているのが "Bikepacking"です。これは、語源は多分、背中にキャンプ道具などを背負って徒歩であちこち行く"Backpacking"を自転車の"Bike"に置き換えたもののようです。



米国で始まった動きらしく、この写真のようにオフロードを走れるタイヤの太いマウンテンバイクのあちこちに特殊なバッグをとりつけて、何日も野山を旅する、というスタイルのようです。

2. ランドナー

一方、日本には昭和の昔から、サイクル・ツーリングという流れがあって、これは「ランドナー」と呼ばれる自転車でキャンプ旅をする、というものです。

 

 

ランドナーはロードバイクに似ていますが、前後輪に泥除けがついていることと、前後輪の両脇に「パニアバッグ」と呼ばれる振り分けバッグを固定するキャリアがつけられる、というのがロードバイクとは違います。(その他にもホイールサイズが650という少し小さいサイズ、とか、変速機がダブルレバー、とかの「伝統」もあります。)

 

なかなか風情のあるランドナーは、昭和の頃には長距離サイクリングといえばこれだったようですが、MTB、ロードバイク、クロスバイクなどに押されて、今は、新車で売っている自転車屋さんはあまり無いようです。素材が鉄(クロモリ)のパイプなので、「ビルダー」という手作り自転車の職人さんに作ってもらわないと新車は手に入らないのではないかと思います。

当然、現在、ランドナーに乗っているのはシニアの方が多いようです。これから自転車に乗ろう、という若者にはちょっと入り込みにくい世界でしょう。



3. ソロキャンプ

 

自転車を離れると、最近アニメ「ゆるキャン△」の影響か、一人でキャンプする「ソロキャンプ」というのが注目されているようです。キャンプ場に一人で行って、テント張って、料理したり、焚火したりする、というやつです。キャンプというのは家族連れで行くもの、という概念を破り、一人静かに焚火を見ながらウィスキーを傾ける、みたいな"BE PAL"なおじさん、お兄さんに人気があるらしいです。

 

 

キャンプ場への移動手段はほぼ車、時々オートバイ、という感じでしょうか。この写真のように、椅子、机、調理器具、水タンク、薪など、一人でも荷物多いです。大体、男にこういうのを好きなようにやらせると、道具にいろいろ凝りだすようです。

 

4. カタカナの「バイクパッキング」

 

 

そして去年ぐらいから本や雑誌で紹介されて、(少しだけ)盛り上がってる日本の「バイクパッキング」です。

 

これは 1.の米国の Bikepacking用のバッグ類をMTBではなくてロードバイクにつけてキャンプに行こう、というスタイルです。 

日本は林道などダート道は山奥に行けばあるのですが、長い距離を走るようなコースは少ないです。ですので、そもそもMTBで長距離サイクリングしよう、という人は少なくて、MTBは特定の競技コースか、山奥の短いトレイルしか活躍の場所がないようです。だから、日本のスポーツ自転車乗りの大多数は舗装道路用のロードバイク、クロスバイク、ランドナーなどに乗っているのです。

米国の Bikepackingのように、数日かけてダート道を走り、キャンプ場ではない、野原や山林でキャンプする、というのは日本ではなかなかできません。なので、日本の”バイクパッキング”は、一番一般的なロードバイクにBikepacking方式で荷物を取り付けて、キャンプ場に泊まりにいく、というのが自然な流れなんですね。

 

そうやって、キャンプ場につくと、そこの利用者で、一番、似たことをしているのが「ソロキャンプ」の人です。自転車乗りというのは性質上、あまり家族連れで行動せず、一人、あるいは数名の自転車乗り仲間でしか行動しないので、キャンプもそれぞれの機材を持ってきて、ソロキャンプする、ということになります。

 

ただ、自転車なので、運べる荷物の量は限られているし、2.のランドナーみたいにでかい収納バッグを前後左右合計4個(業界ではフォーサイドと呼ぶ)も付けられないので、荷物は超小型、超軽量の厳選したキャンプ用品を最小限度で運ぶ、ということになります。椅子、テーブルまで運ぶのは難しいし、ダッチオーブンなんか絶対無理。薪ストーブとかあり得ない、ということになります。

それはそれで、如何に荷物を軽くできるか、という別の工夫が色々できるので、膨大な物量の道具をミニバンで運んでくるファミリーキャンプの横で、小さいドームテント一つと自転車1台だけでキャンプする、というのも面白いのですが。

 

5. 日本一周系

 

最近、脱獄犯が偽装して、注目を浴びたのがこれです。大体、若者が、野宿、テント泊をしながら、何週間も自転車旅をする、というやつです。「日本一周中」というパネルや旗を付けて走るのがお約束のようです。

 

日本一周とかで使われる自転車はまちまちです。自転車が趣味でない人が思い立ってやる場合はママチャリにいろいろくくりつけて、というのもありそうですし、ロードバイクにキャリアをつけて、という人もいます。ただ、長期間の車体の耐久性とか、荷物満載でパンクしない、という面ではサスペンションのないMTBをベースにした車体が最適なのではないかと思います。

 

 

 

 

GIANTが最近まで、まさのその用途にピッタリの "Great Joruney"というモデルを売っていたのですが、残念ながら止めてしまったようです。この写真のような前後のパニアバッグとキャリア付きで10万円代というお買い得だったのですが。

日本一周の次は世界一周になるのですが、その世界はほぼMTBしか使えないようです。何か月も悪路を走ったりするので耐久性が必要なのと、MTBは世界中で使われているので、どんな国に行っても修理やパーツ交換が可能だからだそうです。


 

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日本のどこでも道路が舗装されていて、相当へんぴなところに行かないとキャンプ場以外でキャンプすることが難しい、という条件で考えると、多くの自転車乗りが持っているロードバイクに荷物を取り付けて、あちこちのキャンプ場を回る、という「バイクパッキング」がやり易く楽しいです。ロードバイクは車輪を外して袋にいれて鉄道であちこち行くという「輪行」も簡単なので、鉄道を組み合わせれば相当遠いところのキャンプ場でも週末だけで行くこともできるのです。

 

と、いうことで、しばらく「バイクパッキング」であちこちキャンプに行く、というのを続けたいと思います。

日本国内で見聞きした範囲だとやってる人の人数でいえば

「ソロキャンプ」 >> 「ランドナーでキャンプ」 > 「バイクパッキングでキャンプ」 > 「Bikepacking Camp」のように思います。

最近、初めて一人で自転車でキャンプ場に行くと、95%ぐらいはミニバンで来るファミリーキャンプが巨大なテントやタープを張っていて、少しだけオートバイや軽自動車で一人か二人で来てる人がいて、自転車で来た人は私だけ、という状況でした。