「キケン」 有川浩
「機械制御研究部」という大学のサークルの物語。わりとありがちなストーリーで、すぐアニメの脚本に使えそうです。でも、ちょっと仕掛けがあって、あー、青春だ、と最後にちょっときます。
自分のことをいろいろ思い出しました。まだ大学紛争の最後のひと暴れが残っていた70年代後半、大学にはいってすぐ、なぜか「アマチュア無線部」「ギター部」「SF研究会」の3つに入ってしまいました。
この三つのうち「無線部」がちょっとこの「キケン」に似ていて、文化会系なのに、きびしい上下関係、合法すれすれの活動でした。サークル棟の分電盤から、直接、勝手に電源配線増設したり、電波法適合状況があいまいな高出力送信機を持っていたり、 当時まだできたばっかりの「マイコン研究会」とメンバーの取り合いになったり、と、なんか雰囲気似てました。
結局、なんか雰囲気が私は合わなかったので、夏休み前に、「無線部」は辞めてしまいました。
「ギター部」は全然上手にならなかったですが、なんとか3年までつづけて引退。
「SF研」はなんとなぜか創立メンバーで、当時の仲間とはいまでもおつきあいがあります。まだ「オタク」という言葉がつかわれるようになる遥か前、です。
こう思い出すと、いろいろ手を出すが、何も極められない、よく言えば、幅広い、要するに中途半端な人格というのはこのころにすでに形成されていたのがよくわかります。
この20歳前後のいろんなこと、というのは、その頃はつまらない、くだらないと思ったことが一杯あるのですが、後になると、大事なことだったのだと思うのです。
で、この「キケン」もそれが本当のテーマみたいです。
