「インフォメーション―情報技術の人類史―」 ジェイムズ・グリック

500ページ以上ある超大作ノンフィクションです。重かった。
この本は「太鼓通信」から「量子コンピュータ」までを網羅する情報伝達の技術史です。とにかくエピソード豊富でどの章も面白いのです。
世界最初の「電話帳」には電話番号はなかった、とか。
初期の電話網は牧場の有刺鉄線を利用していた、とか。
この本の一番の中心は「階差機関」(世界最初の計算機)を開発したチャールズ・バベッジ、その「プログラマー」エイダ・ラブレイス、情報理論のシャノン(「ビット」の発見者)、サイバネティクスのノーバート・ウィナー、現在のCPUの原理の発明者フォン・ノイマン、暗号解読とチューリング・マシンのアラン・チューリングなどの業績を系統的に説明している中半の部分だと思います。
個人的にはこれらの学者の理論は大学の情報工学学科の授業で習ったものだったので、懐かしく思い出しました。確かに「科学」としての情報工学はこの時代で理論としては完成してしまったように思います。そのあとのあれこれは「工学」であって「科学 (Natural Science)」ではないようにおもいます。
よくありがちなPCとインターネットの話はほとんど出てこなくて、最後は Wikipediaと量子コンピューティングの話になっておわります。
凄い本でした。
これを読むと、以前途中まで読んで脱落したもっと重量級の「ゲーデル・エッシャー・バッハ」に再挑戦したくなりました。