本日の読書感想文




52ヘルツのクジラたち

町田そのこ




感想 

52ヘルツのクジラとは、他のクジラが聞き取れない高い周波数でコミュニケーションを取ろうとしているクジラのことらしい。実際にそんなクジラが居たらしいが、誰にも届かないにもかかわらず、仲間に向かって語り続けるそのクジラの孤独な様子を想像すると、何とも切ない気持ちになる。



この本は主に児童虐待のことがテーマになっている。

ニュースでも痛ましい事件が後を経たない。今も52ヘルツのクジラのように、誰かに助けを求めている子供は絶対にいるんだろうなと思う。悲しいけど、無くなることはないと思う。それでも辛い思いをする子供が減りますように、幸せになりますようにと願っている。そう祈ることしか私にはできない。



日本は血のつながりやら家族にこだわり過ぎているんじゃないかと思う。児童相談所もある程度までしか介入できない印象がある。育てられないんなら養子に出せばいいし、アンジェリーナジョリーみたいに実子も養子も一緒くたな家族が増えればいいのに。

とか思ってたら長崎で里子を虐待?みたいなニュースを見た。真偽は分からないらしい。



まだ社会の事を何も分かってないような人でも、子供を産んだらその子を教育する立場になる。

産んだ瞬間に大人になるわけでもないのに。

子供は親の所有物ではない。子供の人生は子供のもので、彼(彼女)が将来独り立ちしていく、親はその手伝いをしているに過ぎないのだなと。子供のメンタルをバキバキに割るようなことは、親であってもだめだなと思った(無関心や放置もしかり)



最初、この本が児童虐待の本だとは知らなかった。知ってたら読まなかったと思う。辛いから。

実際読んで見たら、辛い描写もあるんだけれど、物語の世界にどんどん引き込まれていって、一気に読了した。一番印象に残ったのは、主人公でも少年でもなくて少年を虐待する母親だ。時間を置いてまた読みたいと思う。