発音記号を習得するとリスニング力が上がります。それで反論として「インド人は発音が悪いけど、ちゃんと聞き取れている」と言うのがあります。
受容バイリンガルの方もいます。幼少期に英語圏にいた為、英語は話せないけれど、難易度の高い物を余裕でリスニング出来るそうです。
インド人がなぜリスニング力が高いのかと言うと臨界期前に英語で授業を受けるからです。日本人だって臨界期前に英語で授業を受ければインド人並みに高いリスニング力が得られているはずです。日本でも小学一年生から英語で授業していた時期があるそうで、日本人の英語力も高かったようです。
そう言った訳で、臨界期を超えてしまった私達は、聞き取れない音と言う物に直面します。
その聞き取れない音を聞き取れるようにする為の方法が色々ありますが、その一つが発音記号の習得な訳です。
英語圏の英語ネイティブは発音記号を習わないですが、発音記号を音素ごとに識別する、発音する事は容易に出来ます。私達が50音を発音出来るのと同じですね。
昨日と同じ事を書きますけど、
「おはようございます」を早口不明瞭に発音したら「ざいます」になるかもしれません。私達がクリアに発音する事も早口不明瞭に発音する事も、どちらも出来るように、英語ネイティブも英語をクリアにも早口不明瞭にも発音出来るのです。
ですから「ネイティブは発音記号通りに発音しない」は大間違いです。ネイティブは発音記号通りに発音する時もあれば、早口不明瞭に発音する時もあります。
今日どなたかがネイティブは発音記号通りに発音してないimportantのtは聞こえない、と言っていたのですが、それはその人が発音記号をやらないからtが日本語の「たちつてと」だと思っているのでしょう。tは元々舌にあまり力を入れません。発音記号をやればなぜtが聞こえないように思えるのかがわかり、ひいてはそれがリスニング力に寄与します。
なのでインド人が発音が悪いと言っても、臨界期前に英語を聴いていた人達と私達が同類だと思ってはいけません。