ファイナルストーリー(下巻p.216)
30代のキャンディが懐古するシーン
ステアの手作り飛行機に乗った時に撮った写真を見て。
「おんぼろの飛行機を前にして、みんな楽しそうに笑っている。真ん中で大笑いしてるわたしだけヘルメットをかぶっている」
「この写真を写したのはステア ー だからステアだけは写っていない」
「わたしは写真から目を背ける。指先が小刻みに震えてくる。私が一番楽しそうに笑っている。そんな自分が許せない……。わたしはあの時、露ほどにもステアの悩みを感じとることができなかった。じぶんのことでいっぱいだったのだ」
出征を決意していたステアの気持ちを気づいてあげれなかったと心を痛めるキャンディ。
わたしはその時テリィと会えるという嬉しさでいっぱいだったからと。
もし誰が止めても、ステアは黙って行ってしまったのかもしれないですね。
キャンディに「幸せになり器」のオルゴールを渡してあげる機会があっただけ良かったような気がします。
切ない場面です。