ペルーのCOVID-19 ③ | 南米ペルー在住、ピルセンの「ペルー雑感」

ペルーのCOVID-19 ③

―へえ、PCR検査が少ないですね。

中国はペルーの最大の輸出相手国だし、投資国です。文句言えなかったんでしょう。それと、すぐに結果がでる方が判りやすし。そんな、わけで、市場や露天商の集まる街頭や、現場労働者、通勤客の集まる電車駅などで、かたっぱしから検査したら、半分近くが「陽性」感染者と判断されました。そりゃ、一気に増えますよね。感染検査数の多い日ほど、感染者数が多い、これ当然ですよね。

 

―今も同じ状態ですか?

今後は検査体制も整ったのか、PCR検査を主軸として検査すると保健省は発表済みでです。

 

―それにしても、死者が多いですね

死者のカウントにしかたも問題になっています。他の国にもあてはまるかもしれませんが、実際はもっと多いかもしれません。

 

―どんどん、状況がひどくなっていると?

地域差がありますが、人口が最も多い首都圏リマは感染者数も死亡者数も突出しています。リマ以外が北部海岸地方が医療体制も含めて、管理がうまくいかず、両方とも多かったです。今は、急増傾向にあるのが、特に南部地方の海岸、山岳部です。

 

―リマの街も地域差ありますか

はい、首都圏リマの人口密集地区は、いずれも多いです。外国人観光客(今はいませんが)や、外国人駐在員などの住居が多い、ミラフロレスやサンイシドロ区は当然少ないです。

 

―リマで社会的隔離がまだ続いているわけですね。

はい、映画館やスポーツなどのイベント、ディスコは禁止です。集会や会合も禁止です。街頭でのマスク着用は義務。日曜日の終日外出禁止以外は、外出できます。ただし、夜10時から翌日朝4時まで外出禁止です。家族や友人などとの私的会合やパーティ、結婚披露宴、15女子成人式も禁止というわけで、パーティをしていたら、警察に自宅に踏み込まれて、連行されます。

 

―友達と家族と会えない、酒飲んで踊れないのは、市民にとってきついですね。

まあ、感染防疫のためですから、ガマンということですかね。ただ、日本でも全然平気な人がいるのと同じように、禁を破る人は少なくないです。統計上、感染者64万人弱、感染からの回復者は45万人弱ということですから、「おれはもう大丈夫」と思っている人は結構います。それに、感染者の半分以上は「無症状」との報告ありますし、感染しても平気というところがあるのでしょう。ただし、家族や知人で感染者や死亡者がいるというのは、普通にいるほど、拡散しています。感染者とその家族は悲惨な状況に置かれていますよ。あなたの親戚や友人でコロナに人いますか。

 

―いません。ニュースで知っている程度です。

なるほど、だから、クラスターとかで感染者がでると、むかしの「村八分」みたいなことが起こるのですね。

 

―それは、また別の社会的なテーマですね。

コロナのテーマのニュースが毎日報道されても、社会的な共有はないし、必要ないということですかね。それでは、また、連絡します。