ペルー スキルがあがる、さがる | 南米ペルー在住、ピルセンの「ペルー雑感」

ペルー スキルがあがる、さがる

ペルー スキル(SKILL)があがる、さがる

 

スキル(SKILL)は元々特殊な技能を指すらしいけど、最近は技能だけでなく資格やいろいろなことをまとめられる能力もさすらしい。スキルが高まれば、昇格や昇給にもつながる。自分の意思とは関係なしに高いスキルとして評価されたり逆に、低いスキルと評価されたりすることもある。

 

1990年の入管法改正以来、“普通のペルー人”が日本に行くようになった。もちろん旅行ではなくそのほとんどが働くためだ。初期の頃には日本語ブームがあった。日本で働くのだから、日本語を知っていた方がいいというわけだ。即席日本語学習コースがあちこちにできた。しかしすぐにブームは終焉した。何故か、日本語がスキルにならない仕事現場だというわけだ。友人が言った「中途半端な日本語は必要ないし、知らない方が働き易い」、「中途半端に日本語知っていると、同じ給料で仕事が増えるだけだし、コミニケーションのストレスも増える」というわけだ。現場仕事では日本語はスキルにならない、要らないというわけだ。

 

外国語としてペルーは何語のスキルが高いか。もちろん英語だ。外国語学習人口も圧倒的に英語が多い。日系であってもスキルの高い英語ができる人の方が、日本語ができる人より圧倒的に多い。アイデンティティは別物らしい。

 

日本とペルーのいろいろな交流は多岐にわたり、過去と比較はできない。そんな中で、ペルーで日本語ができる(読み書き、会話、読解など)というのは、昔はスキルが高かった。需要は少なかったけれど、必要とされる特定のケースがあったからだ。それは見様見真似で通訳したり、翻訳したり、ガイド的案内をしたりという仕事があったからだ。今はどうか。もちろん、そうゆう仕事はあるけれど、「日本語」というだけでは限定されるし、オッファできる人は少なくない。日本語が喋れるだけで「高いスキル」だった時代はもうない。もっとも、『わたしは(10年日本に居たので、10年ペルーに居たので)日本語(スペイン語)は得意です』と自慢するのとあんまり変わらない。

 

最近、日本的に「腰の低い」非日本人にこちらであう機会が多い。これって日本語能力とは別に「高いスキル」に入るだろうな。これができない在留邦人は日本語ができるだけなら、「高いスキル」と評価されないかも。