ペルー 噂話 | 南米ペルー在住、ピルセンの「ペルー雑感」

ペルー 噂話

ペルー 噂話

 

ペルーでも今はソーシャルネットワークであっというに拡散する。誰でも匿名でとんどん意見を言える時代だから。ニセとかウソの情報で惑わされることもある。都市伝説ではないが提起的に噂が拡散する時期がある。ジャングルの方にはいまだに人間をすりつぶして油をとる住民がいると信じられている。アンデスの山中にはこどもを生贄にする村人がいるとか。

 

リマ市の郊外で最近騒乱、騒ぎがあった。住民が犯罪者を取り締まれと警察署に押しかけて、駐車中の車をひっくり返したり、火をつけて焼くなどの騒ぎがあった。どんな犯罪者かというと、こどもを誘拐して生きたままの状態で、臓器を取り出してそれを売りさばくマフィアがおり、警察は取締りを何もしていないとクレームをつけに警察署に住民が押しかけてきて騒ぎが拡大した。マフィアと勘違いされて住民につかまり暴行リンチを受けた男女は、世論調査員だった。「みんなヒステリーになり、話を聞いてくれなかった。殺されるかと思った」と警官に救出された後、ふたりは語った。

 

特に小さなこどもがいる若い母親たちが最初集まり、後はお祭り騒ぎのように若者たちも集まった。

 

騒ぎの発端になったのはフェースブックだ。文章だけでなく、ばらばらにされ腹を裂かれた血(?)だらけの人体(のようなもの)写真、マフィアとされる人物の写真。実際に被害にあったという女の録音と、実に入念に作られたものだった。それがあっというまに拡散していった。警察は行方不明になったこどもはいないし、写真は捏造されたもの、ネットから引用されたものと説明したが騒ぎは収まらなかった。

 

災害時とか緊急時に有効に使えばいいけれど、そんな時でもウソを発信するのは困りものだ。匿名で誰でもネットに投稿できるわけだから、何がどうなっているのかわかっているようで、わからんことって結構多い。

 

ホーラーや恐怖映画を見て現実と混同することはないだろう。でも悪魔や天使、呪いなどを全然信じない人より、信じる人の方がこちらでは多いと思う。携帯電話を使ったり、井戸から出てくる情念のような醜女の出るホーラー映画より、現実の中意識と混じり合う方がよっぽど怖い。

 

(人間の油をとる ピシュタコ、 映画=創作です)

https://www.youtube.com/watch?v=xmpvSW3sTo0