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夢の彼方に

折に触れて鑑賞している様々なライブやアート、スイーツについて
綴っています。

昨夜は、今年で最後かもしれない、小田和正コンサート「みんなで自己ベスト!!」を鑑賞しました。

 

広範囲に申し込んだところ、大阪城ホールが当選。

 

40年振りの大阪で、右側に立つエスカレーターを初体験しました。

 

「ラブ・ストーリーは突然に」からスタートし、アンコールを含めて20曲、以前のようにステージ上を走り回ることはなくなったが、ステージの下まで降りて歌い続けた。

 

ファン歴50年、40年の方々にとって、小田さんは人生に欠くことの出来ない存在であったのだろう。

 

感謝の言葉しかない。

 

 

 

 

 

今夜は日比谷にあるベヒシュタイン・セントラム東京にて、佐原敦子(Vn)さん・谷口賢記(Vc)さん・大室晃子(Pf)さんによるピアノ三重奏コンサートを鑑賞しました。

 

青年期の、まだ作曲家として認められる以前に発表したべドルジフ・スメタナの「ピアノ三重奏曲」は、彼の家族を襲った不幸がきっかけと言われている。

 

1854年に次女が2歳で、翌年には長女が4歳で相次いでこの世を去った。

 

本作品は1954年から55年に掛けて作られ、55年の12月に初演された。想像を絶する深い悲しみが彼をピアノに向かわせ、珠玉の名曲を生み出したのだろう。

 

冒頭に、沈痛な思いを訴えるようにヴァイオリンがG線上を歌い、チェロとピアノの響きが混然一体となって、悲劇が幕を開ける・・・激しく胸を打つ、名曲ですアップ

 

 

 

 

「でっちあげ ~殺人教師と呼ばれた男」を鑑賞しました。

本作は20年前、日本で初めて教師による児童へのいじめが認定された体罰事件をルポルタージュした福田ますみ氏の原作をもとに映画化された。担当教諭は「殺人教師」とマスコミに叩かれ停職処分となるが両親の怒りは収まらず、550人の大弁護団が結成され、民事裁判へと発展。しかし、法廷に立った教師は「訴状の内容に真実はひとつもなく、すべてでっちあげです」と語った・・・!

 

2003年、小学校教諭の薮下誠一(綾野剛)は、児童・氷室拓翔の母親・氷室律子(柴咲コウ)から体罰で告発された。拓翔が語る内容はまさにいじめであり、ピノキオと言って鼻を思いきり引っ張られ、うさぎと言って両耳を持って体を持ち上げる・・・更に自殺しろと脅迫されたと言う。薮下の弁明に耳を貸さない学校側と市の教育委員会は彼を停職処分とするが、氷室夫妻が話した週刊誌の記者・鳴海三千彦(亀梨和也)によって、実名報道されてしまう。過激な言葉で飾られた記事は、瞬く間に世の中を震撼させ、薮下はマスコミの標的となった。連日マスコミのカメラとマイクに追われ、底なしの絶望が薮下の日常を壊していく・・・。

 

余りにも酷い状況が続き、とても現実に起こったこととは思えなかった。事実と印象の乖離、報道による世論形成の危うさ、いかに社会が真実から遠ざかっていくのか、全ての人々の日常に「でっちあげ」の種は無数に転がっているのだろう。柴咲コウの、死んだ魚のような眼差しが脳裏に焼き付き、嘘で塗り固められた律子の人生と、母親の存在が恐怖の対象であった息子の不幸・・・彼はいまどこでどうしているのだろうか。

本作の希望は、告発されても薮下を信じ続けた妻と息子の存在だろう。やがて、彼も教師の道へと進んでいる。