もう、19年も続いている、暮れの独演会だ。
毎年毎年、この夫婦のありようを問い直し、少しづつ変化をしている。
商いの誤解から仕事に出なくなった魚屋が、妻にせっつかれて仕方なく河岸に行くが、起こされたのが早すぎてまだ開いていない……
芝の浜でたばこを吸っていると、そこへ薄汚れた財布が流れてきた……
初めて「芝浜」を聞いたのは、先代三遊亭円楽師匠だった。
下げの一言に感動し、全身が震えた。
あの一瞬を、今も忘れることはない。
昨年の暮れは志らく師匠の「芝浜」を聞いていた。
本来、談志師匠が語る筈だった、よみうりホールの舞台。
志らく師匠が、「おまえさん、起きておくれよ…」と語り始めると、すでに会場からは、すすり泣く声が聞こえた。
今年の志らく師匠の会は、23日のお昼。
今年最後の中山競馬開催、真っ只中である。
とても、行くことが出来ない。