初めてここに泊まったのは、1979年3月18日だった。
あれから33年もの月日が流れ、これまで何泊したことか。
ある年の宿泊記録。
このユースで出会った人々は勿論、ここを拠点にして回った牧場で出会った人々が、大きな財産となって今も存在している。
当時、日高の牧場まで馬を見に行く競馬ファンは皆無に近かった。
どこの種馬場でも「東京から種牡馬を見に来ました」と告げると、「お~い!内地から馬見に来てるぞォ~」と驚かれたものだった。
軽種馬協会静内種馬場で最初に見た種牡馬が、不滅のリーディングサイヤー、テスコボーイである。
あれ以来、北海道だけではなく、青森、茨城、千葉、九州まで、一度でも種牡馬登録をした馬は全て見て回った。
ユースホステルでの楽しみは、日本中から集まった同世代との会話と、毎晩行われるリーダーによるミーティングである。
それは、いつもこの言葉から始まっていた。
「今夜ここに集まった皆さんは、もう二度とこうして出会うことはないでしょう」
どこのユースも趣向を凝らしていたが、この新冠ユースでは牧場見学する際のマナーをジョークたっぷりに聞かせてくれた。
そして、ミーティングの最後は全員でこの歌を歌った。
「遠い世界に」