こんばんは、龍司です。

昨日の記事 に、ドリームブログのHiroさん から

「そういや、(YOSHIKIは)globeに参加してませんでしたっけ?」

というコメントをいただきまして・・・

小室哲哉 さんのことを思い出しましたので(笑)、今夜は小室さんのお話を。



ライブドアニュースに、

小室哲哉はこのまま消えてしまうのか 」という興味深い記事がありました。

たしかに最近、小室哲哉さんの金欠ぶりを伝えるニュースが目立ちますよね。


 小室さんが役員を勤める「トライバルキックス」社が、サッカーJ1の大分に対して7000万円のスポンサー料を滞納しているとか

(詳細記事は、こちら !)。


 前妻の吉田麻美さんのマンションの賃貸料、娘の養育費未払い、とか

(詳細記事は、こちら !)。


 また、海外の別荘、愛車のベンツ、スタジオ機材などを売り払ったとか・・


 私は小室さんのことを尊敬しており、90年代に行った活動だけでも充分素晴らしい、と思っています。

ただ、特にここ数年の彼の活動からは以前の輝きが消えていて残念ですし、もし本当に経済的に困窮しているのであれば、彼自身はもう一度お金を稼ぐ必要があるでしょう。

それに、「衝撃」的な文化を待っている多くのファンのためにも、もう一度頑張っていただきたいものです。


 いったい、90年代の小室さんと現代の小室さんのどこが違うのでしょうか。例えば、1995年のGlobeと2005年のGlobeはどこが違うのでしょうか?


 彼が失ってしまったものは、何なのでしょう?


 確かに彼のトレードマークであるダンスミュージックがリスナーに飽きられてしまった、という要因もあると思います。ただ、私はそれ以上に彼がカウンターカルチャー性を失ってしまったのが要因ではないか、と思うんですよね。

 カウンターカルチャー・・例えば、小室さん自身もよく飲んでいたコロナビールというブランドが持っているような。


 corona


 私は最近、ダグラス・B・ホルトの「ブランドが神話になる日 」という本を読んだのですが、この本の中にもコロナビールのブランドがいかにして消費者の心をとらえて築かれたのか、ということが書かれています。

(私自身、コロナビールをよく飲みます。自宅の冷蔵庫にも常にコロナをスタンバイさせてます(笑)

今、思い返せば、私がコロナビールを飲み始めたのは90年代に小室さんがコロナビールにライムを入れて飲んでいるという話を、どこかで聞いたのがきっかけでした)


▼「ブランドが神話になる日


コロナビールは、メキシコ産で、1980年代半ばまでメキシコ産で最も安いビールでした。

この本によると、転機となったのは、80年代にアメリカの大学生が春休みにメキシコのビーチリゾートに遊びに行き、乱痴気騒ぎ、パーティーがブームとなった時だったのだそうです。日本でも80年代に高校生が新島に行ってパーティーするのがブームでしたよね (私も行ってました(笑)

 パーティーをする大学生にとって、コロナビールは安くて、しかもデザインもクール。

corona2

そして、今では定番になってますが、

メキシコのビーチでアメリカの大学生達が

コロナビールにライムを入れて飲むようになったのだそうです。

(なるほど、ここが起源だったんですね!)


メキシコのビーチで乱痴気パーティーを行った大学生は、

アメリカの大都市に帰り、やがて社会人に。

彼らがメキシコでの素敵な思い出と共に

コロナビールの文化も持ち帰ったわけです。


さらに90年代にコロナビールは、

「自由を広げよう」というCMキャンペーンを行います。

そのCMの内容をご紹介します(以下、引用)


青い大海原のロングショット。

白い砂浜に静香に打ち寄せる波。

カモメが鳴き、風と波が静かに響く。


そして、画面が変わり、小石が水面を切って飛んでいく。

ビーチには、テーブルの脇で日差しを浴びる一人の女性。

テーブルの上には、一本のコロナと男物の腕時計、

いくつかの平たい小石、そしてポケベル。


画面に男の手が現れ、小石をつかんで水面に投げる。

男の手がもう一つの石に伸びたそのとき、

ポケベルが鳴り出し、バイブレーターの振動でテーブルの上をはね回る。


男の手は一瞬のためらいを見せた後、

ポケベルをつかんで水面に投げつける。


かたわらの女性は何ごともなかったかのように、

髪を書き上げながら、じっと海を見つめている。



そして最後に、


「日常を遠く離れて」というキャッチフレーズが入る。



このフレーズはその後、


「自由を広げて」に替わる。


(以上)


なんとも素晴らしい!

私は、光景が目に浮かべながら、この世界に引き込まれてしまいました。

そして、コロナビールのハッキリとしたメッセージも伝わってきますよね。

このCMの後、コロナビールは一気に勢いを拡大したのだそうです。


もしかしたら、今小室さんは

わずらわしい日常から遠く離れているのかもしれません(笑)

しかし、もしもう一度人々に衝撃を与え、稼ぐ必要があるのなら、

この「日常から遠く離れた」感情をはっきりとしたメッセージとして

伝えられるような作品を出す必要があるのではないか、と思います。


たとえば、10年前のglobeのデビューアルバムと先日発売になったアルバム「globe2」を聞き比べてみれば、明らかに輝きが違うし、パワーが違う・・単に年をとってしまったというだけでなく、10年前にはありきたりな「日常」にハッキリと「NO!」という強いメッセージがあったと思うんですよね。そして楽しみたいというパワーが曲に表れてました。


コロナビールのCMの「ポケベルを海に捨ててしまう」ような、

ハッキリしたブランドメッセージが必要なのではないでしょうか。



PS

さて、今日もコロナビールを飲みましょうか(笑


追加・・・・昨日お話ししたYOSHIKIのプロジェクトVIOLET UKの「SEX & RELIGION」が、見事に iTunesの「TODAYs トップ 1 アルバム」になりました!

 特にマスメディアを活用した大々的な宣伝をせずに、ファンの間でのウワサを軸にして、トップ1になるセンスが素晴らしいと思います。

バイラルマーケティング

さすが、戦略家YOSHIKI !! 健在ですね。


▼セスゴーディン氏の「バイラルマーケティング