でもしばらくすると、父は手をパチパチ叩いて無邪気にはしゃいでいた。
彼は陽気だった。
実際の父は、陽気になどめったにならない人だ。
ましてや無邪気になどならないカタブツだ。
いやしかし、いま父を遠ざけてなるべく会わないようにしていることは、果たして罪なのか。
20年後の私は「あんた後悔するよ」と言うのだろうか。
言うのでしょうね。
とにもかくにも、今日という日は二度とは戻らない貴重な一日なのだ。この地球の絶妙なバランスの上に辛うじて暮らしているこの命もまた貴重なのだ。
とか思うとさ、
手紙でも書くかなぁってなるね。
書かなきゃダメかなぁ。(書け)
さて、
江國香織さんの「赤い長靴」を読んだ。
浮気などというものは一切登場しないのに、ずっとスリリング。こういうの好き。