『女帝小池百合子』評 | 過去を振り返って現在を知り、未来を思う

過去を振り返って現在を知り、未来を思う

今までの人生、あまり人に興味をもたなかったけど、これからは人と向き合い、楽しんでいこう。
今さらながら人を幸せにしたいと思うようになった平凡なオヤジの日々。
Schaue dankbar zurück und mutig nach vorne.

話題の本『女帝小池百合子』を読了。小池さんは、今日都知事選出馬表明だとか。おりしも関東甲信越は梅雨入り、コロナ対応の方は東京アラート解除、いよいよ来週6月19日からは「夜の繁華街」の休業要請も全面解除されるという。
『女帝小池百合子』は面白い本だった。小池百合子さんという女性を、僕は40年以上もメディアを通じて見てきたことになるが、その人生本を今になって読むことになったのも何かの縁、拙い感想を書き留めておこう。
社会人なりたての頃、彼女がアシスタントをしていた「竹村健一 」さんのTV番組をよく見ていた。カイロ大学出身という経歴については物珍しくて当時から記憶に残っているが、昔は才色兼備の女性として好意的に見ていて、竹村さんにいいように使われているな、という程度の印象だったと思う。
その後、彼女が政治の世界に入り、絶えず脚光を浴びながら混乱の平成時代を生き抜き、生き残り、現在に至る物語は、同時代を生きたちっぽけな自分史を重ねて見つめ直せる。という意味で、僕にはとても面白かった。
しかし、何年もかけた多くの取材をもとに書き上げた本だとしても、長くて複雑な人生を、たかが1冊そこらの本にまとめあげることができるとは思えない。この本に限らず、やはり著者特有の「思い」に基づく切り取りと組立ての結果になってしまうだろう。
僕は、一つの物語として興味深くこの本を読み終えたが、この本で「小池百合子」という人を理解できた気にならないし、描かれたその生き方に(正負どちらも)強い感情を覚えたりはしなかった。
学歴詐称の問題も、いま法的に決着がつかないなら、遠い過去がどうだったかには余り興味を持てない。あと、彼女の子供時代のことも、他人に否定的に語られるくらいなら、本人の自慢話を聴かされる方がましだと思ってしまう僕は変わり者なのか、するっと読み流してしまった。
小池さんは政治家である。これまでの政治的な成果で評価したい。評価するのに必要なこの人の成果と時々に出された判断は、十分な時の長さで示されていると思う。
正直言うと、僕はこの人の政治は嫌いである。『女帝小池百合子』を読む前も読んだ後も、変わることなく嫌いであることを再認識した暑い日の午後だった。

『衆議院選挙について』あまり政治の話題は出さないのだが、今回はかなりザワザワしているので、オヤジとしての見解を表明しておこう。(全く発言に影響力の無い男なので、気楽に書くけど、本音…リンク過去を振り返って現在を知り、未来を思う