芸術は人の心を動かす。
昔から「尊敬する人は誰?」という問いには、
偉人でもなく、
両親でもなく、
個人名ではない
「芸術家」
と答えていた。
特に音楽家。
目に見えない「音」という波動だけを使って、
人の心を揺さぶり、感動させる人たち。
本当に音が響いて感動し、涙が出る。
音楽の前に言葉は不要だし、直接心に届く。
幼い頃にフランスに住み、言葉が全く通じない世界にいたせいか、
言葉をあまり信じてないというか、
言葉以外のもので人と繋がることに
魅力を感じ続けていた。
初めて見たミュージカルはパリで「レ・ミゼラブル」
もちろん、フランス語。
当時、小学生だった私は歌を聞いてもちんぷんかんぷん。
けれど、最後、ジャンバルジャンが死を迎えるシーンで泣いた。
言葉ではなく、音と芝居で響いたものがあったんだなと当時を振り返って思う。
だからかな。
ダンスに魅せられて、いろいろなダンスを習い続け、
最終的にソーシャルダンスであるサルサや即興が常のベリーダンスに
強く惹かれたのは。
言葉を介さずに繋がるサルサ。
お互い言葉を使ったら意思疎通できないはずなのに、
音楽を介して息もぴったりに踊り合える。
その魅力の虜になった。
即興で踊るベリーダンスは勝手に踊っているわけではなく、
音楽とコミュニケーションを測る。
だからパートナーは音楽。
そこに音楽との会話を見出し、
踊っているときの音と繋がったという感覚が大好きになった。
ときに、言葉は心を隠し、偽りを表す。
そして、言葉とは裏腹の態度や表情から人はその言葉を偽りだと感じる。
そういったトリックも裏表もなく、真っ直ぐな音楽と踊り。
そこには音を奏でる人の、踊りを舞う人の純粋で正直な心しかない。
心が洗われて綺麗に浄化されていくのを感じる。