こんにちは。
近江八幡市のピラティススタジオ『Pilates Studio S』の木瀬由子です。
関西も梅雨明けが発表されましたね。
昨日に続き今日も青空が気持ちいい日です。
さて、前回の骨盤底筋の続きです。
まず、骨盤底筋"群"と言うからには複数の筋肉が集まって構成されているということ。
その構造は、筋肉と結合組織の膜が3つの層からなっています。
上層:骨盤隔膜(一番内臓に近い部分)
肛門挙筋(恥骨尾骨筋・腸骨尾骨筋・恥骨直腸筋)と尾骨筋からなり漏斗のような形
中層:尿生殖隔膜
深会陰横筋と浅会陰横筋からなり恥骨結合と両側の坐骨結節にかけた部分を張り渡している水平な膜
下層:尿生殖器系と消化管系の括約筋と勃起筋(1番外側)
外肛門括約筋・尿道括約筋・球海綿体筋・坐骨海綿体筋で筋膜を伴う
漢字を見ただけでウッとなる。
上層の骨盤隔膜(肛門挙筋)はカップみたいな形をしていて、中層の尿生殖隔膜は水平にあり、下層の括約筋と勃起筋は恥骨と尾骨の間を縦に走行しているのがわかるかと思います。
ここでのポイント
▫️3層構造
▫️層によって形、筋肉の走行が違う
ということは、この筋肉たちを収縮させようと思うと一方向の収縮だけでは上手くいかない気がしませんか?
で、この難しい名前の筋肉たちの8割が遅筋繊維からなっています。
筋肉は多数の筋繊維の束でできていて、大きく2つのタイプにわけられます。
筋繊維が赤くみえる筋肉を赤筋(遅筋繊維)、白くみえる筋肉を白筋(速筋繊維)と呼びます。
特徴はこんな感じ。
速筋:収縮速度が早く、大きな張力を発生させる。100m走などの爆発的なパワーが求められる運動が得意
遅筋:比較的小さな張力を発生させ、収縮速度が遅い。スタミナがあり疲労しにくいので持久系の運動が得意
マグロやカツオなどの遠海魚は赤身が多いため長距離を泳ぐことができるんですね。🐟
骨盤底筋でみると
・遅筋繊維➡︎骨盤内臓器をサポートするために必要な安静時骨盤筋緊張を提供する
・速筋繊維➡︎せき、くしゃみなど急激な腹圧の上昇に対して反射性収縮で反応して「漏れ」を防ぐ
という働きをしています。
ここでのポイント
▫️スタミナがある遅筋は骨盤内臓器を休みなく支える
▫️収縮速度が早い速筋は「あっ!」と思ったときにギュッと締める
もちろんどっちの働きも大事なわけで、いわゆる尿を止める(骨盤底筋をギュッと締める)というトレーニングだけでは骨盤底筋群のいい働きを促すことは難しいかな?と思います。
ということで、次回は骨盤底筋の働きとは?…というところをお伝えしていきますね。
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