震度2は弾きづらい

知り合いの鍵盤弾きから問い合わせがありました。


「88鍵エレピにシンセを載せたいんだけど、お薦めのスタンドってあります?」


この人は現場の88鍵を使い、61鍵のシンセサイザーとスタンドを持参するつもりのようです。二段スタンドは実に様々な方式が発売されています。代表的な製品は以下の写真に加えて冒頭写真の一本足。一本足は最近テレビ等でよく見ます。一本足とZ型はスタイリッシュだということで意見が一致したのですが、大事なのは安定感と使い勝手です。



 

 

私の機種を載せた時の使用感を以下に記します。


一本足=どの高さにもできる分、目分量なので何度もやりなおし、設置に時間がかかる。水平をとるのが難しく鍵盤面が斜めに傾きがち。上段が狭く大型機種は揺れる。


X型折り畳み=設置が楽で早い。高さは座り弾きと立ち弾きの二種類のみでお好み調整ができない。上段が揺れる。


X型組み立て式=所持製品。設置に時間がかかる。角度と高さが自由に変えられる。上段ステーとダイヤルが脆弱で上段のみ買い替え二回。上段の安定感あり。


Z型と机型の二段は使ったことがありません。ステーの有無で上段の安定感が違います。あるライブハウスで二段式は使わずにX型を二台置いて使う人が多いですよ、と言われました。しかし私は弾きにくいのですよ。ライブハウスやスタジオの備品は年季物で脚がすり減っているのか、ガタガタするスタンドが多いです。一本足の写真を見て相手が言いました。


「私は見た目より弾き方が荒いから落とすかも」

「普通は73(鍵)を上に置きません。61ならそれほど揺れないと思います」


上段に大きい方の鍵盤を載せたスタイルは自分以外見たことがありません。メーカーも予想外の使い方です。メーカー仕様を読むと上段耐荷重30㎏だの45㎏だのと書いてあります。37鍵や61鍵で何十㎏もある機種なんかあるのかなあ。立ち弾き用上段ステー間50㎝で、幅1m半29㎏の88鍵モンタージュとか無理じゃね?

73鍵ですらライブハウスでスタッフの人に驚かれます。いかにも危険な設置です。見ている方は恐いですね。