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ものまねの天才
ベースとドラムや、トランペットの真似をしてみなさい。できませんね。キーボードや、ベースとドラムの真似をしてみなさい。できますね。せせらぎの音もパトカーのサイレンも真似できます。最強だ。ついでに10オクターブ半(注1)の音域も最強だ。
「キーボードで次元大介」と「アドリブで耳コピ」に書きましたがウチのキーボードはフリューゲルホルンとアルトサックスのものまねをしています。実際には全く吹けなくても気分だけは味わえます。本物に近づけるため金管木管はタッチトーンとブレスを意識して弾きます。真似といってもエアではなくバーチャルで音が出るのでかなり楽しいですよ。
例えばですがディズニーバンドに加入して、キーボードを買ったらいきなりバンドのパーカッション奏者からスティールパン(注2)部分を弾いてくれって頼まれました。ご明察の人、そうです。「アンダー・ザ・シー」です。
そういうこともありますな。夏ですから。カリブ海の風のように爽やかな音色です。君キーボード買った?じゃあ何でも音でるよね。他パートにとっては渡りに舟というやつです。言い出しっぺが弾いてくれよと思っても相手のパーカスも大荷物。そんなに山ほど持参できるもんじゃありません。叩いて演奏する楽器ですが上物系ですから大概のパーカス奏者は守備範囲外でしょう。
音はシンセにあるけど馴染みのない楽器だし、ラテンのリズムがうまく取れませんという人、大丈夫です。私も叩けませんが弾けますよ。練習は使用する機種に機能があればオートバッキングの合成奏者を先生にすると解りやすいです。リズムマシンをかけながら弾いてタイミングに慣れます。オートバッキングやリズムマシンがなくてもたいていのリズムは楽譜付きでネットに弾き方が紹介されています。楽器の特徴を表現する弾き方については聴いて理解するしかないので、ネットごしでも本物を聴いて特徴を掴んで下さい。
根性があればシンセはできる
シンセサイザーは設定や操作が煩雑で嫌だなあと思っていませんか。その通りです。練習にこぎ着けるまでがひと仕事。弾く前の準備にこれ程かかる楽器って他にあるのかなあ。
しかし鍵盤弾きは楽器の特性上勉強することに慣れています。たいていの鍵盤弾きはピアノかエレクトーンの師匠について幼少から修行してますしね。音楽教室なんてダメ出しされに行ってるようなもんですから長く通ってた人は独学の人に比べて少々のことではへこたれない(かな?)。
velLmt-Hのパラメーターが87とかアルファベットとカタカナと数字ばかりで訳が解らないよ、という人は音符が多めの楽譜を読むように少しずつ説明書を読みながら設定していきましょう。元気があればあらかたのことはできますが根性(忍耐力)があればシンセもできます。
根性がなく面倒くさい人とポータブルキーボードの人は工場出荷の音色から選んでそのまんま使いましょう。同じ系ではあるけど今ひとつ納得いかないなあと思ったらとりあえずエフェクトという項目だけ手をつけておけば大まかには近づけます。
注1:楽器全体として可能な音域。音色により音域が異なる。一つの音色で10オクターブ半が出る訳ではない。ちなみにピアノは88鍵=7オクターブ+4鍵。
注2:スチールドラムともいうが鉄琴の仲間。打面が音階の高低順に並んでいない。