半年で忘れます

ディープ・パープル&レインボーバンドは次のライブに向けてスタートしました。5月のライブで演奏しなかったレパートリー「ハイウェイスター」「スペース・トラッキン」が次のスタジオ練習曲に入っています。高速道路の星と宇宙のトラック野郎。要は交通関係ということになります。


どちらも半年以上弾いていません。しかし昨年末は苦もなく弾いていましたし、「ハイウェイスター」に関してはジョン・ロードの真似をしてギターソロにハーモニーやパッセージを被せていました。パワーコードのバッキングばかりだと飽きるし間違うので、空いた右手を使い隣車線のギタリストへちょっかいです。当然弾けるだろうと高をくくっていたら、これが惨憺たるありさまでした。


宇宙のトラック野郎

「スペース・トラッキン」はイントロのホルスト「ジュピター」で音を出す前に早くもつまづきます。何調で弾くんだっけ?そこからかよ、と言われましてもそこまで忘れたんですよ。スタートからクラッチを焼いてエンストです(マニュアル車は今ほとんど見ないですね)。

私の演奏は80~90年代ライブのジョン・ロードを参考にしています。市販の楽譜からはかなり離れたアレンジです。加えてジョン・ロードのイントロやソロは曲本体と異なる調ばかり。弾けばそういう意図であったかと解るのですが一人転調は当たり前です。リッチーもロジャーも面倒くさいのは嫌だろうしね。迷惑がかからないようにしながら細かい工夫を怠らないジョン・ロード。人柄が偲ばれますな。Ⅳ期は十歳年下の弦楽器陣がライブで転調&変拍子ポリリズムに付き合わされてますけどね。君たち転調と変拍子も勉強したほうがいいね、とジョン・ロードが考えたかどうかはわかりません。


二、三試してF始まりのハ長調であることが判明し、ようやく発進。続くイントロ「2001年宇宙の旅」は転調なしで問題なしです。右端ドから左端ドまで真っ白な坂を一気に5速で走り下り、上段に飛び上がってイ長調に転調する本編イントロAメロも問題なく通過。歌メロが入って鍵盤だけビートルズ「ゲット・バック」を弾くAメロも難なく通過です。

ところが。Bメロが出て来ません。Bはサビです。忘れました。一旦ピットインです。そこで楽譜を引っ張り出して見ながら弾きます。あれ?こんなんだっけ?ハーモニーに憶えがありません。弾いている鍵盤の見覚えも何か違う。おかしいなと思いながらも憶えていないのでこれで続行です。楽譜通りに練習しました。

混在バージョンで決行するしかないと思いきや、スタジオ練習一週間前に思い出したのです。あ、コレだよコレ。滑り込みセーフで練習し直しです。


正解が判ってから何でこんなハーモニーをつけているんだろうと改めて楽譜を見直しました。すると大ボケをかましていることが判明。へ音記号を見落としています。本のノド部分のコピーが影で読めなくてト音記号だと思い込んでいたのです。五線譜で1度半ずれています。しかし完全なる不協和音でもありません。ずれてもコードがA→EでⅠ度→Ⅴ度進行。ありなアレンジです。しかし本来この箇所はアルバム盤と同じ弾き方をするはずでした。ヘ音記号を大きく楽譜に書き入れます。


指使いの数字はト音記号で読んだ時に弾きづらくて書き入れました。間違いです。


高速道路の星

「ライブ・イン・ジャパン」バージョンについてくる軽いイントロは停まることなく通過しました。しかしインターを通過して本線に入った途端にAメロから路肩に停車。忘れて弾けません。で、またしても楽譜を見て再度学習です。速弾きで有名な鍵盤ソロは若干あやしくも概ね憶えていました。こんな状況なのでギターソロにちょっかいを出して遊んでいる場合じゃありません。


ほぼ市販の楽譜で弾いている「ハイウェイスター」はまだしも「スペース・トラッキン」は忘れてしまうと弾けません。

鍵盤から遠ざかっていた二十年間に楽譜を失い曲も忘れて多くの曲が弾けなくなりました。しかしまた同じ失敗を繰り返しています。


古い楽譜

一曲ずつダウンロードできるほどの需要がない古い曲の楽譜は音楽専門古書店かネットで探すしかありません。物によっては法外な値段がつけられています。35年ほど前に弾いていた曲を弾きたいなと思いネットを調べたところ曲が含まれるエレクトーンの曲集が六千何百円だか。一曲にそんな大金出せませんよ。他の曲はいらないし。値段を吊り上げて何年も待っているより必要な人にさっさと渡して弾いてもらうほうが気持ちが晴れやかになると思うのですけどね。


冒頭と末尾のバンドスコアは現行品のディープ・パープルベストです。15曲入り290頁で本体価格3900円ナリ。楽器店に売っています。勿論定番曲であれば一曲ずつ買えるダウンロード楽譜も販売されています。さすが有名バンドは需要があるのですぐ手に入るしお買い得です。