「光る君へ」と「虎に翼」 | My sweet home ~恋のカタチ。

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そんなラブストーリーがいっぱいの小説書いてます(^^)

朝ドラ大河好きな私。

 

今期の大河ドラマは紫式部が主人公の「光る君へ」

 

私は20代の頃、「源氏物語」が好きで円地文子さんや田辺聖子さんのもの、そして大和和気さんの「あさきゆめみし」を読み漁りました。

 

まあ帝の子でありながら母親の位が低く後ろ盾のない皇子であった光源氏が臣下に下され

 

亡き母親の面影を晩年まで追いかけ、恋をしてゆくお話なんですが。

 

これが1000年以上前に書かれたのかと思うと世界からも評価される理由がわかるな、という。

 

当時の女性目線からの宮中のドロドロや純愛や、これは女性しかわからないだろうという心情が事細かに描かれています。

 

女性は男性が出世するための道具。

 

位の高い家の娘は帝に入内させ皇子を設けさせる。

 

そして紫式部のような決して裕福でない貴族の娘はそこそこの男性の妾になって縋って生きるしかない。

 

とにかく男あっての存在価値の女。

 

紫式部のような才能のある女性は当時から男性からすると鬱陶しいようでドラマの中の紫式部も当時としては

 

行き遅れ

 

な年齢となっています。

 

この

 

才能のある女性

 

が疎まれるという状況は実は今も日本ではくすぶっているのではないでしょうか。

 

そこで朝ドラの「虎に翼」

 

女性初の弁護士資格を取得した女性の実話をもとにしたドラマ。

 

主人公・寅子はまあ裕福なお家のお嬢さんで普通ならどこかいいお家にお嫁に行って・・

 

になるわけですが寅子はそこに違和感を抱きます。

 

まずこの時代それがすごいと申しましょうか。

 

当時結婚をすると女性は夫の承諾なしに何も決められない『無能力者』になってしまう。

 

いくら女学校で勉学に励んで優秀な成績を残した人も同じ。

 

今、寅子が高等試験(当時の司法試験)に合格を果たしますが。

 

心の底から喜ぶことはできていません。

 

たとえ難しい試験に合格しても『女』であることの不幸が拭われたわけでもなんでもなく

 

優秀な女性

 

として世間には珍しがられますが、まあ珍しいだけ・・と申しましょうか。

 

何年か前、東大のサークルで『東大の女子お断り』の募集が問題になったことがありましたが

 

それだって

 

自分と肩を並べる、いや優秀な女性と遊んでも楽しくない

 

という男のマウントがいまだ生きている、という証拠のなのだなと思いました。

 

私の時代でも

 

女の子が四大を出ても就職口はない

 

と言われていました。

 

理由は

 

「女は結婚したら仕事を辞めるから。」

 

23歳で就職しても当時は女性の婚期が「クリスマスケーキ」(25を過ぎたら売れない)と揶揄されていた時代。

 

たった2年で辞められても。

 

という雇用側の身勝手な理由・・というか、女はそういうものという世間の流れでしょうか。

 

今はもうそんなこともないとは思いますが、今度は女性の婚期が遅れそして産休育休を気持ちよく取れないという理由で子供が増えて行かないという皮肉なことになっております。

 

女性の社会進出と少子化は密接な関係にあって、両立させる方法はまだできていないと思っています。

 

政府はお金を配れば解決するだろう、と考えるのでしょうが

 

そんなに簡単なことではない。

 

 

私は「源氏物語」で一番心惹かれる部分はもう光源氏の晩年なのですが

 

元帝の兄に内親王を嫁にもらってもらいたいと頼まれて

 

その内親王の母方が恋焦がれた藤壺の宮に繋がるとわかり、紫の上という最愛の女性がいるにもかかわらず

 

正妻として女三の宮を迎え入れてしまう、という部分です。

 

女三の宮は藤壺の宮の影などひとつもない、凡庸した女性。

 

ガッカリした光源氏はことさら紫の上の方に渡るわけですが、内親王様という位である人を迎えた手前

 

紫の上も宮様を気にしてよい心持ちではない・・

 

仲睦まじかった二人の間に亀裂が入ってしまう。

 

後ろ盾のない紫の上はもう光源氏の愛しか縋るものがなく、妻同然と言っても何かが切れてしまいます。

 

この晩年にこの女の悲哀をぶっこんでくるという展開に思わず唸ったものです。

 

いくら好きだ、愛してるって言われても。

 

そうじゃない!!

 

が光源氏には全くわからないんですよね・・

 

 

女に生まれて損をした、ということを私は痛感したことはないのですが

 

優秀な女性たちがこの歴史の中でどれだけ葬られてきたのだろうと思うだけでこの日本の損失だな、は思いますね。

 

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明日が母の日だからでしょうか。

 

先ほどスーパーに買い物に行ったら童謡の「おかあさん」が流れていました。

 

♪おかあさん なあに おかあさんっていい匂い・・

 

というアレです。

 

おかあさんはお洗濯をしているからシャボンのいい匂い、お料理をしているからゴハンのいい匂い・・

 

という非常にあったかーい歌なんですけど。

 

今のコンプラから言うとアウトでは?

 

と寅子のように『はて?』となってしまいました。

 

私個人的には全くセーフなのですが、

 

お母さんはお洗濯してお料理して・・

 

と決めつけるのは如何なものかと言い出す人がいるのではないか、と。

 

今の時代お父さんもいい匂いでないといけないのでは?

 

母の日と父の日の盛り上がり具合の差を考えると。

 

やっぱり子供にとって母親は特別なのだな、と思わずにはいられません。

 

父も母も平等に、なんて体面でしかないように思えます。

 

だから。

 

「子持ち様」とか言って(おそらく陰口を叩かれているのはお母さんの方)いじめないで上げて下さいよ・・と言いたい。

 

文句は上司に言って下さいよ・・

 

子供が病気だからと急に休んで仕事押し付けられた

 

確かに割りが合わない!と思うのもわかるんですけど。

 

最近私などは子供3人連れているご家族を見ると

 

ああ、3人もお子さんを持っていただいてありがとうございます・・

 

という気持ちにさえなります。

 

ひと夫婦3人以上子供を持たないと日本の人口は減るばかり・・の現在。

 

色々大変だろうになあ

 

とその一家をしみじみ見てしまいます。

 

(まあご両親が健在とかで子供の世話を手伝ってもらえるとかの事情もあるでしょうが)

 

人によって事情は違いますが、結婚して子供を持とうというご夫婦は応援してあげたい・・

 

 

 

長くなりました。

 

申し訳ありません・・

 

 

----Hinaウインク