Polarstar(4) | My sweet home ~恋のカタチ。

My sweet home ~恋のカタチ。

せつなくてあったかい。
そんなラブストーリーがいっぱいの小説書いてます(^^)

「ええっと・・。 この写真はインテリアの花器だったから・・」

 

ホテルの部屋で真緒が悪戦苦闘している時。

 

『なんとか終わりました。そちらはどうですか』

 

初音からのメッセージが届く。

 

「え、」

 

時計を見ると本当に1時間以内だった。

 

『良かったら資料添付してもらえますか。ちょっと見せて頂きたいので。』

 

と送るとすぐにそれが送られてきた。

 

「・・は。すご・・」

 

2件分の工房での資料が写真もきちんと添付して項目ごとに整理されていてラストには予算と照らし合わせた実現度の評価も。

 

常に彼はひとつの仕事をすると『その先』まできちんと踏まえてレポートを書く。

 

『あと30分ほどかかりそうです。少し待っていていただけますか?』

 

とメッセージを送ると

 

『もちろん、大丈夫です』

 

すぐに返事が返ってきた。

 

ちょっとしたメッセージのやり取りもすごく萌える・・

 

真緒はひとりニヤついてしまった。

 

 

そしてようやく仕事を終えて真緒は身支度を整えた。

 

さっき初音にもらったピアスをしてみる。

 

鏡に映った自分の顔がふふっと微笑んでいた。

 

その時。

 

 

『ねえ。ホクトのお嬢さんなんだって?』

 

『ライヴチケットとか取れない?』

 

『ごめん、すぐ返すから。5万でいいんだけど』

 

 

急に昔のことがフラッシュバックしてきた。

 

 

え・・・

 

 

ずっと忘れていたのに。

 

ホクトの娘

 

と分かった時の周囲の態度が変わる感じ。

 

 

もちろんそんな人たちばっかりじゃなかったけれど。

 

恋愛においてもそういうことは何度もあった。

 

そっとちらちらと揺れる星のピアスに手を触れた。

 

 

「ごめんなさい。時間がかかってしまって。」

 

真緒は自分の部屋のドアを開けて初音に謝罪した。

 

「ああ。大丈夫です。ていうか。今頃雪が降ってきましたよ。外に行くの大変だからホテルのレストランでいいですか。」

 

「え!ホントに?あんなにいい天気だったのに・・」

 

ホテルに入ってから一度も窓の外を見なかったので驚いた。

 

「・・カイロ。今なら役に立ったかもですね、」

 

そんな風に言って笑われて

 

「けっこう。しつこいですね。」

 

彼をジロっと睨みながら笑ってしまった。

 

 

「わ、ホントだ。けっこう降っていますね。」

 

レストランの窓から外の風景が見えた。

 

「明日。飛行機飛びますかね。」

 

「このくらいの雪なら大丈夫でしょう、」

 

そこで向かいに座った彼女がさっきのピアスをしていてくれているのに気づいた。

 

彼の視線に気づいた真緒は

 

「あ。早速つけさせてもらいました。すっごくかわいいです。キラキラして。」

 

ふふっと笑った。

 

初音からもらったピアスをつけながらも真緒は過去自分が置かれた『特別』な状況を思い出し・・

 

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