One-sided love(12) | My sweet home ~恋のカタチ。

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せつなくてあったかい。
そんなラブストーリーがいっぱいの小説書いてます(^^)

「早く行こうぜ。 とっとと終わらせておれ、練習行きたいし。」

 

放課後。

 

体育祭の実行委員会があるので、佑真はひなたに声をかけた。

 

「え? あー、うん、」

 

なんだか彼の表情がすごく明るくなって、

 

以前の佑真に戻ったみたいだった。

 

 

そこに

 

「今日。 待ってるね、」

 

隣のクラスから茉衣が来て佑真に言った。

 

「え? あー。 うん。 おれも話あるし、」

 

「話?」

 

「時間ないから、あとで。」

 

そう言って佑真は先に支度をして行ってしまった。

 

茉衣は少し不安そうにひなたをチラっと見た。

 

「・・部活、少し遅れていくね。 準備とか・・できなくて、ごめん。」

 

ひなたは気まずそうに彼女に言った。

 

「・・ううん、」

 

茉衣は小さな声でそう言ってスッと教室を出て行ってしまった。

 

 

ひなたが遅れて部活に参加していくと、体育館の隅で数人が集まっていた。

 

「どしたの?」

 

とその輪に入ると、茉衣がしゃがみこんで足首をさすっていた。

 

「茉衣ちゃん?」

 

「ちょっとひねっちゃったみたいなの。 歩けるみたいなんだけど、ちょっと休んでいた方がいいよって、」

 

そこにいた玲那が言った。

 

「だいじょぶ?」

 

みんなが練習に戻った後、ひなたは茉衣のとなりにしゃがみ込んだ。

 

「・・ざまあって・・。 思ってるくせに、」

 

茉衣は泣きそうな顔で顔をそむけながら言った。

 

「あ?」

 

何を言っているのかわからず聞き返した。

 

「・・ざまあって! 思ってるでしょ?」

 

目にいっぱい涙を浮かべてひなたに言った。

 

「・・茉衣ちゃん、」

 

「あ、あたし。 ひなたが怪我してサポートから外れた時に。 『チャンス!』って思ったもん。 あたしの方が・・チア、小学生の時からやってきて。 長くやってきてるのに。 なんでひなたの方が先に選ばれるの?って。」

 

茉衣は唇をかみしめて涙をこらえていた。

 

「・・そんなこと、ないよ。」

 

ひなたが言うと

 

「ウソ!」

 

茉衣は首を振った。

 

「だって。 あれはあたしの不注意で。 自分で勝手にコケちゃったし。 自業自得で。 別に代わりに入った茉衣ちゃんのことどうとか。思ってないし。 ま、ちょっとは悔しかったけど・・ま、自分が悪いし。」

 

ひなたは茉衣の横に体育座りをして言った。


茉依は佑真の『変化』に微妙に気づいているようで・・

 

 

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