というわけで
私は腹腔鏡手術を受けたのですが、手術から1週間を過ぎて
今は療養中です。
もし私のブログを読んで下さっている方で
手術を迷っている方がいらしたら、という大きなお世話ですが、手術からその後を書いて行こうと思います。
私は以前に流産の処置は受けたことはありましたが
手術は初めて。
全身麻酔の経験はその時ありますが、腹腔鏡で穴をあけるだけと言えどもやはり怖い気持ちはぬぐえません。
手術は午後一番くらいからで、その日は朝から絶食・絶飲です。
早朝に若い男の医師がやってきて、点滴をしてくれたのですが
二回も針を刺すのを失敗され、痛いのなんの。
こういう時に経験が浅いペーペーの医者をよこすのね、などと恨めしくなりました。
この点滴はその後手術でも重要な役割を果たすので、バカにできるものではありません。
そして手術の時間前に術着に着替えさせられたり、紙パンツを履かされたりとありましたが
少しびっくりしたのは、手術室まで歩いて行かされたこと。
つきそいで来てくれていた母とは入口入ったところで別れて、
「ちょっと遠いんですけど、」
と看護師さんがすまなそうに言った通り、それからぐるぐると歩かされて手術室へ。
テレビで見るような機械がいっぱいあって、
へー、こうなってるんだ・・と興味津々で見てしまいました。
自分で横になったのですが、その手術台みたいなところが狭いこと。
エコノミーの飛行機の座席ぶんくらいの台。
手術中私が暴れ出して落ちないだろうか・・と心配になるほどでした。
そのためか足をバンドで固定されて、よくある酸素マスクみたいなのを口に当てられて
「深呼吸をしてください」
と、言われて深呼吸をしていくと頭がボーっとしてきました。
その時にはもう点滴から麻酔が注入されていたようです。
何度か深呼吸をしていたら、そのまま意識はなくなりました。
そして。
「Hinaさん、Hinaさん、」
と呼ばれる声で意識が返ってきました。
ああ、手術終わったんだ。
と何となくわかりました。
「大丈夫ですか? 終わりましたよ。」
と声がしますが目が開けられません。
その時一番に私が口にしたのは
「ものすごい・・尿意があります・・」
というマヌケな一言でした。
ホントにオシッコがしたくてしたくてたまらない感じがしたのです。
すると
「導尿してますからね、大丈夫ですよ・・」
看護師さんの声がしました。
それでも尿意止まらず、異様な感じでそのままガラガラとベッドごと病室に戻ってきました。
母がいたので何時かと時間を聞くと
手術から2時間半ほど経っていました。
傷の痛みは正直あまりありませんでしたが、
少し咳をしたりすると、容赦なくびーんと傷に響いてきました。
その他にも寝返りを打つ、姿勢を変える
ということをするたびに
『ぐえっ』
と、声が漏れてしまいそうなほど痛みがありました。
それでも手術をしたその晩は、姿勢を変えられない痛みの方が強く、
足の血栓を予防するエアーが出たり入ったりするマッサージャーが気になってあまり眠れませんでした。
特に私はその導尿のチューブが気になって気になって
痛みは我慢するから、外してトイレに行かせてくれ~~と思うばかりでした。
翌朝。
着替えを手伝ってもらって、看護師さんが点滴と導尿装置をつけたまま
「歩いてみましょうか」
と言い出した。
もしこの病棟を10週歩けたら、導尿装置を外してもいいです。
というので、どうしても早く外して欲しかった私は、1週300mはあるであろう病棟の廊下を
どんどん歩くことにしました。
最初は息切れがして、手すりにつかまらないと歩けなかったのですが
そのうち慣れてきてずんずんと歩くことができました。
傷は確かに痛かったですが我慢できないほどではなく、それよりも導尿装置を外して欲しいと思う気持ちの方が強く、非常に頑張ってしまいました。
早速10週歩いた、と看護師さんに告げると
えっ、もうですか。
みたいな感じで若干驚かれましたが、導尿の装置と血栓予防のマッサージャーを外してもらうことができました。
この手術を受けてみて、何を実感したかというと
傷の痛みよりも、全身麻酔によって体力を相当奪われて
普段の私の体力が100とすると、20くらいにはなっていたのではないでしょうか。
経過も良好で、術後3日で退院となりましたが、
とにかく起きて歩くだけでも疲れてしまって、すぐに横になってしまう。
私の年齢もあるのでしょうが、
そこを徐々に改善していくのが退院後、苦労しました。
歩いて近所への買い物も最初は大変で、スーパーに着いたころにはヘトヘト(歩いて5分くらいなのに)みたいな感じで、果たして復帰できるのだろうかと不安になりました。
しかし、人間の身体というのは素晴らしい。
退院して明日で1週間ですが
もう一日中起きていても大丈夫になりました。
ついでにビールも飲んでしまいました。
でも平気でした。
私の卵巣嚢腫は手術をするレベルの中でも小さい方だと思うので
これがすべてではないと思うのですが、
もし迷っている方がいたら、
案ずるより産むが易し
ということで。
長々とご清聴ありがとうございました。
---Hina