Thank you for your smile(9) | My sweet home ~恋のカタチ。

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せつなくてあったかい。
そんなラブストーリーがいっぱいの小説書いてます(^^)

有吏がバイトから戻ると


既に戻っているはずのあゆみはいなかった。



携帯を取り出すとメールが入っていた。



『ごめんね。 結城さんのトコに行きます。 ゴハンはあっためて食べてね』



それは



もう予測していたことだったから


驚くことはなかったけれど



やっぱり



胸にぽっかりと穴が空いてしまったようになった。




姉には誰よりも幸せになって欲しくて


好きな人と一生一緒にいることを選んで欲しいとも思っているのに



それが


少しずつ変わっていくようで






「ハイ。 これで大丈夫、」



翌朝


あゆみは久しぶりに会社に出かける結城のネクタイの緩みを直してやって笑顔で彼を見上げた。



「・・・ん、」



久しぶりのスーツとネクタイが窮屈だった。



「・・・全て。 あなたの思うままに。 何も考えずに自分の気持をぶつけて、」



彼女の瞳が力強い光を放つ。



「・・・うん、」



結城はそれにしっかりと頷いた。





「え・・・・結城さん・・・?」



ずんずんと事業部に入ってきた結城に夏希と真緒は驚いた。



「結城・・・」


玉田も目を見張った。



結城は軽い会釈をして斯波のデスクの前に立った。




「・・大変・・・ご迷惑とご心配をおかけしました・・・。 身体の方は全快とは言えませんが、ほぼ戻ってきました。 斯波さんがおれのことを思って、会社の決断を保留していて下さったことを聞いて・・・。 本当に悩みましたが、やはり『退職願』を書くのを辞めました、」




有吏は経理課から戻ってきて


この異様な空気に驚いた。





斯波は黙って座ったまま結城を上目遣いで見ていた。




「・・おれは。 音楽が大好きです。 今思えば・・ピアノを辞めてしまったことも・・・若気の至りで自分の気持ちをコントロールできなかった結果で。 ・・・自分の気持ちが人間らしい気持ちから逸れていくのと同時に諦めてしまったことが本当に心残りです。 運命の導きで・・・この事業部にお世話になって、仕事で音楽に関われる機会を頂いたにもかかわらず、・・・本当にご迷惑ばかりを掛けてしまいました、」




南はこの結城の姿を見て



あれ????



何だか『違和感』を感じずにはいられなかった。



結城は大きな決心をして斯波の前に姿を見せました・・



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