North wind(4) | My sweet home ~恋のカタチ。

My sweet home ~恋のカタチ。

せつなくてあったかい。
そんなラブストーリーがいっぱいの小説書いてます(^^)

その声で




あたし・・結婚してるんです・・・




あの彼女の言葉を思い出してしまった。



そのあとのことはあまり覚えていない。


一生懸命彼女が頭を下げて謝っている姿しか。




夢じゃなかったんだよな・・・




涙が出そうだった。



そこに



「こら! はよ起きろ!!」



いきなり頭をはたかれて目が覚めた。



そこには志藤の顔が・・・




「え・・・・」



出そうだった涙が引っ込んだ。




「大丈夫ですか? 二日酔いはないですか?」


ゆうこも微笑んでいた。




「・・・おれ・・・、」



部屋を見回した。



「おまえ昨日『家に帰りたくな~~い!』って騒ぐから。 しゃーない・・ウチに連れてきてもーた。 ほんっと迷惑・・」



志藤はジロっと彼を睨んだ。



「え? おれが?」


全く覚えていなかった。



「まあまあ。 いいじゃないですか。 良かったらシャワーも使ってください。 ゆうべそのまま寝ちゃったし。 志藤さんワイシャツ貸してあげたらどーですか?」



「ハア? おれの?」



「たくさんあるでしょ? 今、タオル持ってきます。」



ゆうこは笑顔で出て行った。






志藤家のシャワーを借りて、志藤のシャツも借りてしまった。



「ゴハン。 食べられたらどーぞ、」


ゆうこはきちんと朝食を用意していた。



「あ・・ごめんね。 ほんと、」


だんだん正気に返って来て泉川はゆうこに謝った。



「いえいえ。 大したものないですけど。」


その時ベッドに居たひなたが泣き出した。



ゆうこがキッチンにいたので、


「ひなた、どした?」



志藤が抱き上げた。



「腹減ったんかな~~。 ほんまこんなヤツのメシなんかどーでもええから。 おまえのメシやんなあ、」



思いっきり泉川に嫌味を言ったりしていた。



挙句の果てに志藤家に泊まっちゃって・・・


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