Close your eyes(4) | My sweet home ~恋のカタチ。

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せつなくてあったかい。
そんなラブストーリーがいっぱいの小説書いてます(^^)

「ごっ、ごめんなさい! あたしが寝坊してどうするって・・・」


夏希はもう朝からパニックだった。



「ああ、いいよ。 もう行くし。」

高宮はもうすっかり仕度ができていた。



「朝ゴハンは?」


「コンビニで買って、会社で食べるから。 んじゃあ、行ってくるね。」


夏希はこんな時も彼の力になれない自分が本当に情けなかった。



しゅんとする彼女の頭を撫でた。



「おれは。 ほんと大丈夫だから、」



そう言って、そっと彼女にキスをした。



逆にテンションの下がってしまった自分が励まされた気がした。



「・・隆ちゃん、」


夏希は朝から泣けてしまい、彼に抱きついた。



「ほんと。 ごめんな。 結婚式ももうすぐだってのに。 ゆっくり話もできない、」


「ううん・・・。 ううん。 そんなのもう・・どーだっていいから。」


「どーだってよくないって。 来週になったら少し時間できるかもだから。 どっか行こう、」

高宮はニッコリ笑って、また頭を撫でた。




しかし


マンションを出たあたりで




いて・・・



高宮は胃のあたりを押さえた。




2~3日前から胃がチクチク痛む。


食事をするヒマがないのではなく、食欲がなかった。



市販の胃薬を買って、飲んだりしていたが


正直、そんなことに構っていられないほど


忙しかった。






「・・う~す・・・。」


日本に戻ってきた八神は、いきなり色んな仕事をさせられてぼーっとしていた。


休憩室に行くと、高宮もボーっとしてコーヒーを飲んでいた。



「めずらしーな、」

八神もコーヒーを注ぎながら言った。


「は・・?」


「おまえがなんもしないで、ボケーっとしてんの。 いっつもここで休憩してる時もさあ、難しい雑誌とか新聞とか読んでるし、」

ふっと笑った。


「え、そースかねえ・・・」


その返事もボーっとしていた。



八神は高宮の顔をまじまじと見て、


「・・・なんか。 顔色悪くね?」


と、言った。



「え? おれですか?」

慌てて顔を触った。


「なんとなく。 いっそがしいんだろーけど、」




「・・・忙しいって思う暇もないですよ。」

と、笑ってポケットからタバコを取り出そうとしたが、また胃が痛んできた。


思わず抑えると、


「どした?」


八神に悟られ、


「いえ。」


ポケットを探るのをやめて、スッと立ち上がりそこを出て行った。




高宮の体調が気になりますが???


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