Rainy blue(9) | My sweet home ~恋のカタチ。

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せつなくてあったかい。
そんなラブストーリーがいっぱいの小説書いてます(^^)

「どうしたの? ちょっと走りすぎじゃない、」



指揮者の澤田に麗子は注意を受けた。



「・・すみません、」



麗子は隣に座る茜が気になって仕方がなかった。



結城が彼女に興味を示していることは

何となく気づいていたけれど。




あたしには留学なんかって言っておいて。



この子にはあんなに真剣に。



しかも。


さっき茜といたときに使っていた携帯は


彼がいつも自分といるときに使っている携帯とは違うものだった。




使い分けてる?




もう嫉妬心が渦巻いて


処理できなくなりそうだった。



「すみません。 気分が悪いので。 今日は帰らせて下さい、」


麗子がそう言うと場が少しざわついた。



帰り支度をする彼女に




「だいじょうぶですか?」




茜は声をかけたが、麗子はものすごい形相で彼女を睨みつけてそのままプイっと場を去ってしまった。





あんな子供に!




プライドの高い彼女は

やり場のない悔しさでいっぱいになった。





7時過ぎ



残業をしていた結城の携帯が鳴る。



「はい?」



パソコンを操作しながらそれに出た。



「あたし、」


麗子の声だった。


「なに?」



「・・これから、会えない?」



彼女の誘いに



「今日? 今日はちょっと。 いっそがしいし、」



そっけなく断ると



「どうしても会いたいの。 遅くなってもいいから、」



駄々をこねるように言われた。



「今日中に仕上げないといけない書類があって。 明日のアサイチで先方に持っていくから。 ホント、今日は無理。」



さらにそう言った。



「じゃあ、これから会社に行くわ、」


強気に言う彼女に




「会社になんか来るなよ・・・・。  明日なら時間作るから、」



結城は面倒くさそうにそう言って、電話を切ってしまった。



切れた音を聞きながら

麗子の心の中で何かがキレてしまった。



結城の冷たい態度に麗子は・・・


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