ピクオニの休日 ~常滑やきもの散歩道へ♪~ | PIKKU ONNI  ~お菓子なピク鬼のちいさな幸せ~

PIKKU ONNI  ~お菓子なピク鬼のちいさな幸せ~

おとぼけな子鬼(わたし)「ピク鬼」の日々の小さな幸せや、お菓子な生活を気ままに書き綴っていきたいです・・・。



しばらく前のことになります。

今よりもう少し動きやすかったころ。



息子は、私がこの仕事をしていることや、祖父母と暮らしているということで、日ごろの行動をかなり抑えている様子でした。

大学はリモート授業が続き、旅行もしないで夏を終えました。

「私もいろいろがまんしてるよ」と言ったら、「大人の時間は何年あるの?学生の時間は4年しかない。」と返ってきた言葉が最もすぎて絶句。




モヤモヤが限界の様子の息子を連れ出そうと、久しぶりに家族3人ででかけました。


常滑のやきもの散歩道へ。

息子も友達といつか歩きに行こうと候補にしていた場所だったよう。

「また友達とも行ったら?  外だし、混雑している場所じゃないから大丈夫だよ。今回はその予習で行こう♪」

「いいよ。」




よいお天気♪

私はこれで2回目。うろ覚えの風景に自信の無い記憶を辿る(笑)



そうそう、こういう細道がたくさんあるんだよね♪



人の暮らす地に焼き物が溶け込んでいます。

逆だな、

焼き物の地に人の暮らしが溶け込んでいます。



それぞれ"ツボ"な風景やモノを探しながら歩きます♪

パパさんは煙突、息子は廃屋、私は小道(笑)

残されているけれど、もう使われていない煙突から何かが生えてる。
役割を終えた後は自然(地球)に帰って行くのだね。

今、人が籠るようになって、通りに人の気配がなくなったおかげで動物たちが以前よりまして人を恐れず山を降りてくることが多くなった、と何かで読みました。

ちょっとした隙さえあれば自然はすぐにもとに戻ろうとします。
人と動物や自然の世界は別々の世界で、ここは人間様の住む世界だ、なんて思っていては傲慢が過ぎるんですよね。
私たちも間借りして生きているようなもの。
動物たちが降りてくる方が自然なことなのかも。

そういえば、昔話には人間の世界に動物がたくさん出てきます。
きつねや、たぬきや、熊や、猿。
そういうことですね。


焼き物が生まれる場所は山が多いですね。
街中で轟轟と火をおこすわけにはいかないですしね。
広い場所も必要ですし、煙突も必要。

けれど、そこで暮らす人たちもいます。



「モノが生まれる町だね。」と息子。

「そうだよ、焼き物たちはここで生まれるんだよ。」と私。




「レイチェル(私のこと)、ここで暮らした方がいいんじゃない?(笑)」と息子。

「悪くないね(笑)」と私。







息子が窯を見るのは初めてだと思う。

「まさにここがモノの生まれる場所だね」

じっと静かに見ている息子。

何を思っているのかな。

ここはあえて何も言わず離れる、
今感じているだろうことを邪魔しないように。













なんでもそうだけど、どこかから湧いて出てくるわけではないからね。

何かから、何かの手で生まれてくる。

そして、いつかは消えてなくなる。

消える、ではなくて、帰る、かな。

長くとどまるものもあれば、一瞬のものだってあるし、とにかくどちらにしてもずっと同じものなんてひとつもない。





先日、風の便りでしばらく会えていない同級生たちのそれぞれが選んだ新しい生き方の近況を聞いて、最近頭の中がコロナウイルスのことでいっぱいになって立ち止まっていた自分を恥ずかしく思いました。
彼らの選択はコロナウイルスとは全く別の次元のものだったから。

この世界の問題は全てがコロナだなんていうことはなくて、気を取られている間に時間は流れて、うっかり目を離している間に刻々と変化し、もしかしたらその間にこぼれていってしまう大事なものがあるかもしれない。

今できることだって山ほどある。
怯えて止まっている必要なんてなくて、私たちは右足も左足もどちらに向かって進むか自分で決めることができるのだし、右手も左手も何に触れるか何を掴むか自分で決めることができる♪  無意識だとしてもいつもいつもそうしているはず。
大切なものを忘れなければきっと間違えることはない。

同級生たちの話は、そう勇気づけられるものでした。








「できることはたくさんあるよ。自分で考えて動いてね。」と私。



「そうしてるよ。」と息子。








ピクオニは来年も(心の)深呼吸ができる場所として確保しますね♪
私ができるかぎり、大切なものも守りながら。
来年はどんなことがあっても空白の時間だった、だなんて言いません。

って決めました♪






お散歩中に、お魚みたいな雲も見つけたよ♪




よいお年を♪