「舞いあがれ!」 第8回
第2週「ばらもん凧、あがれ!」
嫌いなわけがなか。待っとったとよ
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祥子) ビワ取りも…。
(回想)
舞) あっ! ああ…。
祥子) 瓶詰めも…。
(回想)
舞) あっ! ああ…。
祥子) 最後はちゃんとでくっこと
なったやろ。失敗ばすっとは
悪かこっちゃなか。
舞) ホンマ?
祥子) 本当たい。
**********
次の日曜日、舞ちゃんは瀬渡しの
仕事が入った、祥子さんと一緒に、
船に乗りました。
客) おばあちゃん、かっこいいね。
舞) うん!
**********
(磯の岸壁に船を着ける祥子)
祥子) どうぞ。
いっぱい釣れたらよかですね。
客) せっかくの五島ですからね。
量より、大物狙います。
客) じゃあ、3時によろしく。
4時半の飛行機なんで。
祥子) したら余裕ば持って、
2時に迎えに来ますけん。
客) え?
祥子) この辺りは潮の流れが
変わりやすいとですよ。
客) 勘弁してよ。
ギリギリまで楽しみたいんだよ。
**********
<東大阪>
(窓から雨を見ている浩太)
浩太) そない心配せんかて、
舞は大丈夫やて。
めぐみ) うん。
けど、心配だけやない。
どっかで、ホッとしてて…。
私、冷たい母親なんかな…。
浩太) そんなわけあれへんやろ。
めぐみ) このごろ、14年前のこと
よう思い出すねん。
(回想)
祥子) 世間知らずのお前に
でくっわけがなか!
めぐみ) 勝手に決めつけんでよ。
絶対、ちゃんとやってみせるけん。
祥子) なら勝手にせんね!
めぐみ) およ!
めぐみ) 私、あの時、お母ちゃん
を見返すことばっかり考えてた。
ちゃんとした妻、ちゃんとした
母親になってやるて。けど、
五島で、お母ちゃん、見た時…。
14年前とは違てた。
ちょっとおばあちゃんなってた。
当たり前のことやけど。そしたら
何や、肩の力がフッと抜けて…。
浩太) 分かる気ぃする。
舞預かってくれはったんは、
頑張り過ぎてるめぐみを、
楽にするためかもな。
**********
(島の港に祥子の船が戻ってくる)
(船からおりる舞)
(顔を上げ、
飛行機を目で追いかける)
(俯いた視線の先に、
船に書かれた名前)
舞) めぐみ丸…。
おばあちゃん、これ…。
祥子) 舞の、母ちゃんの名前たい。
**********
(祥子が作った弁当を2人で食べる)
舞) 頂きます。
祥子) 船に、長女の名前ば付けると、
縁起がよか。おかげであん船、ず~っ
と大きな事故なく働いてくれとっとさ。
(船を眺める祥子)
舞) おばあちゃん。何で今まで、おば
あちゃんと会われへんかったんやろ。
おばあちゃんとお母ちゃん、
ケンカしたん?
祥子) むか~しな。
舞) 何で?
祥子) 何でかな…うまく、言えんね。
舞) おばあちゃんは、
ず~っと待ってたん?
お母ちゃんが、帰ってくんの。
それか、お母ちゃんのこと、嫌い?
(回想)
(船からおりてくるめぐみを見つけ、
涙ぐむ祥子)
祥子) 嫌いなわけがなか。
待っとったとよ。
めぐみに会いたかった。
舞と、悠人の顔ば見たかった。
じゃけん、今舞と一緒におって
うれしか。
舞) ホンマ?
祥子) (頷く)
あっ! そうやった、
見せるもんがあっとさ。来んね。
舞) ちょっと…待って。
**********
(家に帰り、納戸へ駆け込む祥子)
(畳半畳ほどの平たい箱を取り出す)
(箱を開ける祥子)
舞) わあ…。
ばらもん凧や…。
祥子) 悠人と舞が産まれたっち聞い
た時、じいちゃんの代わりに作ろう
としてさ、そのままんなっとった。
舞) そっちがお兄ちゃんのんで、
こっちが、私のん?
祥子) およさ。今日からまた、
こん続きば作っかね。
舞) えっ、私も一緒に作りたい!
祥子) うん。フフフフ。
**********
舞) 何で鬼の絵なん?
祥子) こいは、お侍さんが怖か鬼に
立ち向かっちょる絵さ。孫に、どがん
ことにも負けん強か人になってほし
か~ちゅう願いば込めっとさ。
舞) へえ~…。
祥子) ここに、舞の好きな絵ば、
描けばよか。
舞) ええの?
祥子) およ、よかよ。
**********
(凧に貼る紙に鉛筆で下絵を描く舞)
祥子) はあ~上手上手。
(夢中になって、
下絵に色を付けていく2人)
**********
舞) 出来た…。
わあ~。
祥子) よか。立派やね。
一太) 舞!
舞、何ばしよっとね?
(庭からあがる一太)
一太) ばらもん凧ば作ったとか?
すごか~! こいで、凧あげすっぞ!
やらんとね?
舞) 無理やわ、前も、失敗したし。
一太) もったいなかな~
せっかく作ったとに。
舞) ええねん、飾っとく。
一太) およ。
(おなかが鳴る音)
一太) ばえー!
祥子) ハハハハハ。
一太) おやつの時間やね。
祥子) ハハハハハハ。
はっ!
(時計を見る)
祥子) あっぱよー。
ここで、待っちょけ。
(飛び出す祥子)
一太) ばんば、どがんしたとね?
(回想)
祥子) したら、余裕ば持って
2時に迎えに来ますけん。
舞) お迎えの時間…遅刻や。
**********
(夕方の港に祥子の船が戻ってくる)
祥子) どうぞ。
(船からおりる客)
祥子) 本当に、
申し訳ありませんでした。
(頭を下げる祥子)
客) どうしてくれんだよ! せっかくの
楽しい気分が台なしだよ! ったく、
潮の流れだなんだ、お客様に偉そう
に指図してさ。
客) もういいじゃないか。
民宿も取ってくれたし、飛行機代も
出すって言うんだからさ。
祥子) 後で、宿にお持ちしますけん。
客) 当たり前だ!
(頭を下げ続ける祥子)
舞) おばあちゃん、大丈夫?
祥子) 失敗ばしてしもた。
(祥子の手を握る舞)
祥子) 舞。
舞) おばあちゃん、失敗は、
悪いことやないんやろ?
祥子) およ。
(舞を抱きしめる祥子)
(舞も、小さな手で祥子を抱きしめる)
**********
<教室>
(拾った貝殻で、絵を描く一年生)
(三年生は貝殻で風鈴を作っている)
(自分の風鈴と舞の風鈴を
見比べる一太)
一太) ばえー!
舞、すごかなぁ! 工作、得意とね?
舞) うん。
山口) ああ本当に上手かねぇ。
凛) うちも出来た! ほら!
(貝殻が落ちる音)
山口) ああ…。
**********
<才津家>
(ばらもん凧を飾る祥子)
舞) ただいま。
祥子) お帰り。
**********
舞) はい。
(貝殻の風鈴)
祥子) ばえー!
ざまにきれいに出来ちょんね。
舞) みんな褒めてくれた。
祥子) よかったねえ。
舞) これ、おばあちゃんに。
祥子) もらってよかとね?
舞) うん!
祥子) あっがとね。
一太) 舞!
舞、遊びに行こうで!
舞) うん!
一太) はよ行こ! はよ行こ!
舞) 行ってきます。
祥子) およ。
もう少したいね。
(風鈴を揺らす祥子)
**********
ああもう…涙腺が緩みっぱなしになってしまい
そう。みんなの気持ちが、分かり過ぎて泣く~。
私、あの時、お母ちゃんを見返すこと
ばっかり考えてた。ちゃんとした妻、
ちゃんとした母親になってやるて。
けど、五島で、お母ちゃん、見た時…。
14年前とは違てた。
ちょっとおばあちゃんなってた。
親が子をいつまでも子供だと思うように、子も
また親を、いつまでも若い時のままの親だと思
い込んでしまいやすい。でも人は、確実に老い
ていく。当たり前のことなんだけど、気付いてし
まった寂しさや切なさに、胸を締めつけられる。
舞) おばあちゃんは、
ず~っと待ってたん?
お母ちゃんが、帰ってくんの。
それか、お母ちゃんのこと、嫌い?
祥子) 嫌いなわけがなか。
待っとったとよ。
めぐみに会いたかった。
舞と、悠人の顔ば見たかった。
じゃけん、
今舞と一緒におってうれしか。
まっすぐな孫の問いに、まっすぐに答える祖母。
これ、娘には素直に言えなかったかも。そして
娘も、母に対して素直になれないかもしれない。
舞がいることで、祥子も、めぐみも、素直になる
ことができるというか、舞に対して誠実でありた
い、舞の幸せを一番に考えたいと思うのかもね。
悠人と舞のばらもん凧を用意していたというの
もね、祖父母の愛情がダダ漏れしているし…。
舞と一緒に、ばらもん凧作りに夢中になる祥子
さんの気持ちが痛いほど伝わってくる。どんな
にうれしくて、幸せで、楽しい時間だったことか。
おばあちゃんの大失敗が…孫由来だったこと。
14年間ずっと待っていた祥子さんの想いに涙。
舞) おばあちゃん、大丈夫?
祥子) 失敗ばしてしもた。
舞) おばあちゃん、失敗は、
悪いことやないんやろ?
祥子) およ。
自分の失敗を悪いことやないと言われるだけ
ではまだ足りないんだよね。何でもできると思
っていたおばあちゃんの失敗、頭を下げる姿
を見せられて、失敗しても大丈夫だよ、と言う
気持ちを実感した舞。脚本が素敵すぎる~!
おばあちゃんを抱きしめるチビ舞に涙腺崩壊。
ああ…心が洗われる~。浄化されていくよ~。
ず~っとず~っと、こんな日を待っとったとよ。
こんな朝ドラに、ヒロインに、会いたかったよ。
心から…ありがとう~~~~~~~~!!!
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