「カムカムエヴリバディ」 第95回
第1９週「１９９３－１９９４」
算太のプレゼント・・・そして里帰り
※無断転載対策のため、不本意ですが、
しばらく、注意喚起させていただきます。
こちらの記事は、「日々のダダ漏れ」 の
記事です。ご覧になっているブログ名が
「日々のダダ漏れ」、以外のブログ名は、
記事を無断転載しているブログです！！
↓ オリジナルのブログはこちらです♪
（ふとんに寝た算太）
算太） るい・・・。
るい） はい。
算太） すまなんだなあ。
わしが悪（わり）いんじゃ。
全てわしが・・・。
安子あ、な～んも悪うねえ。
ひなた） 安子・・・？
（吉右衛門に支えられ、清子が来る）
清子） やっぱり。
算太ちゃんやね？
（回想）
金太） 生まれたんか！
金太・算太） かうぇえらしいのう！
清子） ねえあなた。
おめでたい時なんやさかい。
算太） あ・・・清子さんじゃ・・・。
ケチ兵衛の、奥さんの・・・。
吉右衛門か？
吉右衛門） そうじゃ。
あんたがラジオ盗んだ朝に
生まれた、吉右衛門じゃ。
（吉右衛門を見つめるるい）
算太） ああ・・・雪か。
＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊
（クリスマスの商店街に綿雪）
＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊
算太） あ・・・るい。
るい） はい。算太伯父さん。
（残る力で紙袋を差し出す算太）
（受け取ったるいの目を見る）
算太） メリークリスマス。
（算太を見つめるるい）
算太） はあ・・・。
＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊
算太の弔いは、モモケンこと、
桃山剣之介が静かに執り行っ
てくれました。
（居間に、小さな祭壇）
錠一郎） 何やったん？ 算太伯父
さんの、クリスマスプレゼント。
るい） 通帳。
錠一郎） 通帳？
るい） 古いのと、新しいの。
（古い通帳を開く錠一郎）
錠一郎） 昭和24年。
るい） 多分、算太伯父さんが、戦争
から帰ってきてすぐやわ。その年
からちょっとずつ貯めて・・・
昭和26年には、だいぶたまってる。
算太伯父さんが失踪した年。
そして・・・
お母さんが出ていった年や。
錠一郎） 新しい方は？
るい） 昭和59年に開設してる。
ひなたがここへ、伯父さんを連れ
てこようとしたいう年やと思う。
その年の秋から、10年間。
頻繁に入金されてる。
私、伯父さんに聞いたんや。
「何であの時、伯父さんは姿消した
ん？」て。「何でお母さんは、あない
に慌てて伯父さんを追って、大阪へ
行ったん？」て。けど伯父さんは・・・
そんな昔のことは忘れた言うて、と
うとう、何にも教えてくれへんかった。
錠一郎） るい。
来年、岡山に行こか。
ひなたも、桃太郎も、それから、
算太伯父さんも連れて。
里帰りや。
（回想）
るい） 私・・・家を出らあ。
家を出て、岡山も出る。
＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊
（夏空のもとに、岡山城）
＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊
（遺骨を抱き、
古い町並みにるいが来る）
るい） ここや。
ひなた） えっ、この家！？
すごいお屋敷やん！
桃太郎） 雉真？
るい） そうや。
桃太郎） 雉真繊維の？
るい） そうや。
桃太郎) あの実業団野球で有名な？
るい） そうや。
桃太郎） えっ、それがお母ちゃんの
父方の家なん？
るい） そうや。
桃太郎） それはよ言うてえな！
るい） 聞かへんさかい。
桃太郎） いや・・・。
（勇が出てくる）
勇） るいか？
るい） 勇叔父さん・・・。
ご無沙汰しておりました。
勇） よう帰（けえ）ってきたのう！
るい） あの・・・主人です。
錠一郎さん。
錠一郎） あっ、初めまして。
勇） ああ、あんたがるいの・・・。
るい） それから、娘の・・・。
勇） ええから。まあ、入（へえ）れ。
るい） えっ？
勇） 早う。今ええとこなんじゃ！
早う、ほら。
るい） 何が？
勇） 入れ入れ。
＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊
＜雉真家・居間＞
ﾃﾚﾋﾞ） 「ワンナウト三塁。
先制のチャンス・・・」。
勇） お～ワンナウト三塁か。
チャンスじゃ、
岡山関西（かんぜい）西！
るい） 相変わらずやねえ。
桃太郎） ここはスクイズやな。
勇） おっ？ 分かっとるのう。
るい） 息子の桃太郎です。
野球部で・・・。
勇） おおっさすがるいの子じゃ！
桃太郎） えっ？
勇） るいは野球の塁からとった
名前（なめえ）じゃからのう！
桃太郎） あっ、そうなんですか。
るい） ・・・と、
叔父さんは信じてはんの。
錠一郎） ああ・・・。
勇） おっ！ おおっ！
桃太郎） おっ。やっぱりスクイズや。
勇） やったあ！ 関西１点先取じゃあ！
おう、入れ。早うこけえ座れえ。
え～っと・・・。
錠一郎） あっ、娘のひなたです。
ひなた） こんにちは。
勇） ひなた。ええ名前じゃが。
ああはよ、座れ。座れ座れ。
ﾃﾚﾋﾞ） 「ピッチャーが捕って、ここで
投げていれば、クロスプレーかと
いう場面ではありましたが・・・」。
（廊下の気配に振り向くるい）
るい） 雪衣さん？
雪衣） るいちゃん・・・。
お帰り。
るい） ただいま帰りました。
＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊
雪衣） ごめんね。
久しぶりじゃいうのに、
勇さんあの調子で。
るい） いえ、かえって安心しました。
全然変わってはらへんから。
雪衣） どうぞ。
うれしいんじゃろうねえ。
昇は、昔から野球に興味ねえし、
孫もおなごの子ばあじゃから。
るい） 孫て、昇ちゃんの子？
雪衣） うん、そうじゃ。
出勤に便利じゃからいうて、
会社の近くのマンションに
家族で住んどる。
るい） 会社、順調みたいですね。
雪衣） おかげさんで。
るいちゃんが使よおった
部屋も残っとるけど、
こっちの方が広（ひれ）えから。
るい） ありがとうございます。
（部屋の窓を開ける雪衣）
（棚の上に算太の遺骨を置くるい）
るい） 算太伯父さん。
岡山、帰ってきたよ。
久しぶりでしょ。
ゆっくりくつろいで。
（雪衣が見ている）
るい） 聞いてます。
橘の家のお墓、あれからずっと、
勇叔父さんと雪衣さんとで世話
してくれてはるて。
ありがとうございます。
明日・・・算太叔父さんのお骨も、
納めさしてもらいます。
（遺骨に向かい、手を合わせる雪衣）
雪衣） あ・・・。あっ・・・。
私のせいなんじゃ。
あの時・・・算太さんがおらん
ようになってしもうたんは・・・。
多分、私のせいなんじゃ。
るい） どういうことですか？
雪衣） 算太さんは、優しい人じゃった。
私ゃあ、女中の立場もわきまえんと、
ずっと勇さんを思ようった。
一度は諦めたんじゃ。
そねえな時、算太さんが・・・。
（回想）
（チャップリンのまねをして、
雪衣の野花を差し出す算太）
るい） 算太伯父さんらしい・・・。
雪衣） 算太さんは、安子さんと一緒
にたちばなを建て直すつもりで、
お金（かに）ょおたみょおったんじゃ。
（回想）
算太） 雪衣ちゃん。
店を始める家が手に入ったら・・・
そこでわしと、
一緒に暮らしてくれんか？
るい） 伯父さんがそんなことを・・・。
雪衣） 私・・・そねんしてもええかも
しれん、思よった。じゃけど・・・私、
結局算太さんを、傷つけてしもうた。
算太さんが、黙って家を出ていった
んは、私のせいじゃ思う。
たちばなの再建のための、通帳、
持ったまま・・・。
（回想）
安子） よろしゅうお願いします。
算太） うん。
るい） お母さんは・・・？
お母さんは、ホンマに伯父さんを
捜すために、それだけのために
大阪へ行ったんですか？
雪衣） もちろんじゃ。
（回想）
ﾛﾊﾞｰﾄ） I love you！
安子） Thank you. I'm glad.
るい） ロバートさん・・・。
ロバートさんと会うため、
いうことは・・・？
雪衣） ロバートさんとのこたあ、
よう知らんのんじゃ。
私も、勇さんも。じゃけど・・・
算太さんと一緒に、たちばなを
建て直す。あのころの安子さん
は、その一心じゃった。
＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊
岡山にいた算太を、橘算太を、清子さんが思い
出してくれてよかった。自分のルーツ、こどもの
頃のを知っていてくれる人の存在は、年を取れ
ば取るほど貴重な存在になるし・・・ありがたい。
すまなんだなあ。
わしが悪（わり）いんじゃ。
全てわしが・・・。
安子あ、な～んも悪うねえ。
通帳をクリスマスプレゼントにして逝った算太。
ひなたに会って、るいの居場所を知って、お金
をるいに返さなきゃって思ったんだね。遅い！
けどまあ・・・遅くなっても返そうと思ってくれて、
よかった。最後には戻ってきてくれてよかった。
岡山に、橘の人達が眠るお墓に一緒に入れて
もらえるし。大好きな家族がみんな待ってるよ。
勇＆雪衣さんもお墓を守ってくれてありがとう。
お金を持って逃げたのは、確かに全部算太が
悪い。雪衣さんは自分のせいだと思っている
ようだけど・・・やっぱり算太が悪いのだと思う。
そして、それとは別に、安子がロバートと一緒
にアメリカに行ったのも、るいのせいではない
と思う。結局、その行動を選ぶのは本人が選
んだことだから。女に振られたからって、振ら
れた男がみんな、お金を持って逃げるわけで
はないし、娘にひどいことを言われたからとい
って、みんなが男とアメリカに行くわけではな
いからね。人が違えば、取る行動も違うから。
今回のことで分かったことは、るいは安子が
大阪に行ったのは、ロバートが目的だったと
思っていたということ。間が悪すぎるというか
ピンポイントでラブシーンを見てしまったしね。
そこ？ そこなのかい？るいよ・・・。確かに会
いに行ったわけではないけれど・・・そうじゃ
なかったと分かっても、納得できるんだろか。
ロバートのことを知らない勇と雪衣。知る人
はもう、きぬちゃんしかいないじゃないか～。
岡山と言えば豆腐屋と喫茶店。両方を見る
ことができればいいのだけれど～。ドキドキ。
「ｶﾑｶﾑｴｳﾞﾘﾊﾞﾃﾞｨ」関連ブログはこちらから↓
ランキングに参加しています。
ポチっとしていただけると、嬉しいです♪
にほんブログ村
にほんブログ村