「ひよっこ2」第3回 | 日々のダダ漏れ

日々のダダ漏れ

日々想ったこと、感じたこと。日々、見たもの、聞いたもの、食べたものetc 日々のいろんな気持ちや体験を、ありあまる好奇心の赴くままに、自由に、ゆる~く、感じたままに、好き勝手に書いていこうかと思っています♪

「ひよっこ2」 第3

 

 

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「日々のダダ漏れ」

 

 

<福引所>

(鐘の音)

柏木) はい、おめでとう、おめでとう。

 「今年で、最後で賞」。

ヤスハル) 何なんだよそれ。

 顔が重すぎるんだよ。

柏木) だってお前、

 今年で最後かもしれないんだろ?

 お前が歌手になったらさ…。

 ヤスハルは、やればできる子だし。

ヤスハル) 親バカすぎだろそれ。

 まだ曲も出来てないんだし。

柏木) あっ、そうなのか? アハハハハ。

 はいおめでとう! 「才能ないで賞」。

(啓輔と祐二)

柏木) はい次の方!

安江) ヤスハル! よろしくね~。

茜) ヤスハル、4等!

ヤスハル) いやいや茜。

安江) 4等!

ヤスハル) 4等って指定されても困るんだ。

(4等はフルーツ盛り合わせ)

柏木) はいじゃあ回して~!

安江) 頑張れ頑張れ!

柏木) あ~。はい。

 「来年も頑張ろうで賞」。

茜) ヤスハル!

安江) はあ~ヤスハル!

ヤスハル) 何なんだよそれ。

安江・茜) ふん!

(福引抽選会の列にみね子)

ヤスハル) うわあ!

(3等の電気カミソリを睨みつけるみね子)

 

(回想)

秀俊) いった!

祐二) ヒデさんは、あれ買わん

 がですか? 電気カミソリ。

秀俊) うん、ぜいたくだよ。ただ…

 ちょっとかっこいいよね、あれ。

 うぃ~ん。

啓輔・祐二) うぃ~ん。

 

みね子) 当てたい…。カミソリ。

柏木) わあ。

ヤスハル) みね子、顔が怖い…。

みね子) よろしくお願いいだします!

ヤスハル) あっ、どうぞどうぞ。

(くじを回すみね子)

みね子) あぁ。くじ運悪いんだよねえ。

柏木) はい! 「くじ運悪いで賞」。

みね子) えっ。愛子さんどうぞ。

愛子) うん。はい。

(くじを回す愛子)

ヤスハル) わっ!

愛子) え? え? え?

(鐘の音)

柏木) おめでとうございます~!

みね子) 愛子さん! え? え?

愛子) どうしようどうしよう!

 何がもらえるの?

ヤスハル) ペ、ペ、ペアで、熱海旅行です!

柏木) おめでと~!

(拍手)

みね子) すご~い愛子さ~ん!

(拍手)

 

いいなあ、熱海!

愛子さん、おめでとう!

 

**********

 

<休憩時間のすずふり亭>

由香) どうも~。

 えっ? どうした? もめ事?

みね子) 愛子さんが、福引きで、

 熱海旅行当でて。

由香) えっ? すご~い!

 え? 何で暗い感じなってんの。

みね子) でも愛子さんが、

 「嫌です!」って言って。

由香) えっ?

 お父さんと2人で熱海嫌なんだ。

 何、倦怠期?

省吾) (せきばらい)

鈴子) 何で嫌なの? 愛子ちゃん。

 新婚旅行だって行ってないんだし、

 あなたたち。

愛子) ありがとうございます。

 でも嫌なんです!

鈴子) だから何が?

愛子) 2人は嫌なんです。

省吾) えっ。

鈴子) じゃあどうするのよ。

 せっかく当たったのに。

愛子) 行きます!

省吾) えっ。ん?

愛子) 家族で行きたいんです私は。

鈴子) ええ…。

省吾) あ~…。

愛子) 鈴子さんと由香ちゃんと

 4人で旅行したいんです。

由香) えっ?

愛子) 家族旅行一度もしたことないから。

 憧れてたから…。家族で行きたいんです。

 当たったのは、ペアだから2人分だけど…

 ぜいたくかもしれないけど…あと2人分

 払って、4人で行きたいんです。温泉。

 鈴子さんの腰にもいいかもしれないし。

鈴子) 何よもう。

 最初からそう言いなさいってもう。

 ばかな子だねえ、ほんとに。

愛子) だって…。

鈴子) 行ってみようか。ねっ?

愛子) え~?

省吾) そうだね。うん、行こう!

 なっ、由香。

由香) もう…そういう不意打ちの

 感動は苦手なのよもう。

愛子) ごめんね。

鈴子) あっ。

秀俊) 行ってきて下さい。

みね子) (頷く)

秀俊) あっ、僕とみね子も、

 奥茨城に帰ってこようと思います。

みね子) えっ。

秀俊) 正月しか帰れてなくて、

 秋の茨城行ってみたかったんです。

鈴子) そう…。

省吾) ああ元治は?

 

**********

 

<福引抽選会>

元治) こいこいこいこい!

(鐘の音)

元治) えっ?

柏木) おめでとう~。

ヤスハル) 3等、電気カミソリ。

元治) えっ! 

 うぃ~んっとだな。ハハハハ!

柏木) はいはい、次の人~!

元治) うぃ~ん。

 

**********

 

<奥茨城>

(電話の呼び出し音)

 

おっ、谷田部家、電話が入りましたね。

カバー、つけてましたよね~。

 

ちよ子) 進!

進) うん?

ちよ子) ジャンケンポイ!

進) あ~! もう!

電・ちよ子) はい、谷田部でございます。

 えっ、ああお姉ちゃん? うん。ほんと?

 え~いづいづ_

進) えっ、姉ちゃん帰ってくんの?

電・ちよ子) え~!

進) ねえ、ねえねえ!

電・ちよ子) あっ、そう!

 

**********

 

そういえば、

あかね坂ではこんなことが。

 

テレビ・司会) 「このように若くして社長を

 務めてらっしゃる島谷さんですが、一体

 どんな経験が今の成功につながってい

 ると思いますか?」。

富) あら?

(テレビに映る島谷を観る富)

テレビ・島谷) 「一番勉強になったのは、

 大学生時代のアパート暮らしですか

 ね。もうねえ、ほんとに古くて壊れそ

 うなアパートなんですよ。お化け屋敷

 みたいな」。

テレビ・司会) 「お化け屋敷?」。

テレビ・島谷) 「はい」。

富) ん?

テレビ・島谷) 「そこの管理人さんも、

 お化けっていうか…。いやものすご

 くいい人なんです。あの優しくて」。

テレビ・司会) 「ああ」。

テレビ・島谷) 「でもそこで…いろいろな

 こと教わったんですよ。うん、ほんと

 に世の中、いろんな人がいて、それ

 ぞれみんな違ってて、みんな違って

 みんな正しいんですよね」。

 

(回想)

島谷) すてきな人、

 好きになれてよかった。

 

テレビ・島谷) 「だからそこで経験した

 ことが、自分の原点みたいなところ

 ありますね。あの…ものを考える時

 のね。うん。アパートの人たちは、

 どう思うのかなって。それが今に生

 きてるんだと思います。

テレビ・司会) 「はあ、なるほど…」。

富) よかった。このアパートに住む

 とね、みんな幸せになるのよ。

テレビ・司会) ここで一旦コマーシャルです。

テレビCM) 新発売!

 みんな、もりもり食べよう。

(「和夫亭の椰子の実カレー」のCM)

(テレビを消す富)

 

**********

 

<奥茨城>

(バスに乗っている秀俊とみね子)

秀俊) いいね、秋の茨城。

みね子) うん。だっぺ?

 小太郎さん。いいねって!

小太郎) おう、そっが。

みね子) あっ。

秀俊) あっ。

(バスの窓を開けるみね子)

みね子) ちよ子~! 進~!

ちよ子・進) お姉ちゃ~ん!

 ヒデさ~ん!

(傘を手に走ってくるちよ子と進)

 

**********

 

(家に向かう道を歩くみね子たち)

みね子) ちよ子、背伸びた?

ちよ子) まあねっ。フフフ。

みね子) 進は…ん~。

進) 何で黙んだよ。正月からだったら、

 1.3センチ、伸びたよ? 1.3センチ。

みね子) そうけ?

秀俊) 失礼だよなぁ。

進) なぁ。

みね子) いいよいいよ

 無理してでっがくなんなくて。

 かわいぐなぐなっがら。

進) はっ?

ちよ子) んだよね。これでよ、

 私が抜かされたら、腹立づもん。

みね子) んだねえ。

ちよ子) ねえ。

秀俊) そのうち2人とも抜くよなぁ。

進) なぁ。

みね子) やだねえ。

ちよ子) ねえ。

(笑い声)

 

**********

 

(谷田部家の田んぼが見えてくる)

みね子) じいちゃん!

 お父ちゃんお母ちゃん! ただいま~!

秀俊) ご無沙汰してます!

実) お~お帰り~!

美代子) みね子~! お帰り~!

茂) お~い、ヒデ。荷物置いたら、

 ちょっと、こっちさ来い。

秀俊) はい!

みね子) あっ、ヒデさん、荷物。

秀俊) あっ、悪いね。

みね子) うん。

ちよ子) 持つよ。

秀俊) ありがとう。

進) 持とうか?

みね子) 大丈夫。

 

**********

 

茂) 米作りに大事なのは、

 いい土(つぢ)を作るこどだ。

秀俊) 土を作る?

茂) うん!

実) 父ちゃん、もういいか?

 今度はあっち。

 俺の方説明すっから。なっ?

茂) いやいや待て待て。

実) ん?

茂) まだ、水やりの塩梅(あんべえ)

 話してねえ。

実) ん?

茂) フフフ。いや、水やりはな…。

(クラクション)

宗男) お~い!

 フゥ~! フゥフゥフゥ~!

 おっ、ヒデちゃ~ん!

(それぞれバイクに乗っている宗男と滋子)

秀俊) どうも!

宗男) お~い!

実) ハハ、元気だなあ。いっつも。

 

**********

 

<谷田部家>

一同) え~!

ちよ子) 何よ。何驚いてんの?

みね子) いやいやいやいや。

 今、私が、「大学どご受けんの?

 茨大?」って聞いたんだよね?

 あんたに。

美代子) んだ。

みね子) そしたら、あんたがさ…。

ちよ子) 大学行がねえよ、私は。

 就職するって、もう先生には話した。

美代子) えっ。

一同) え~!

みね子) ほんとなの? それ。

ちよ子) うん。

みね子) えっ、お父ちゃんたち…。

美代子) 初めで聞いた。

実) んだな。

宗男) いや~てっきり、ちよ子は、

 谷田部家周辺初の大学生になん

 のがと思ってだ。なあ。

滋子) んだな。優秀だしなあ。

 女の子も大学とが行ぐ時代だっぺ?

宗男) んだなぁ。

みね子) 私もてっきり、

 そうだとばっかし思ってだ。

宗男) ん~せっかく、ちよ子、

 勉強頑張ってきたのにさあ。

滋子) んだよぉ。

秀俊) あの…。

 ちよ子ちゃんの話、聞きませんか?

 僕も勝手に、ちよ子ちゃん優秀だし、

 大学行くんだろうな、行きたいんだろ

 うなって、ちょっと勝手に思ってて。

 でも…一番大事なのは、本人の

 気持ちだから。

美代子) ちよ子。

ちよ子) ん?

美代子) ちょっとこっちおいで。

ちよ子) えっ?

美代子) こっちおいで。はい。

 お母ちゃんたちに、ちゃんと説明して。

(一同の前に正座するちよ子)

ちよ子) 私は、総合的かつ、

 現実的に考えて、判断したわげ。

みね子) 総合的かつ、現実的?

ちよ子) そう。

 私はリアリストだがらね。

みね子) リアリスト?

ちよ子) う~ん。

 まず、おっきなとごろからいごうかね。

 高度成長時代における、都市と地方、

 つまり、東京と茨城の問題と、今後の

 在り方について。そして、日本の農業、

 米作りについて。そして、我が谷田部

 家の、状況と、未来について…。これ

 らをすべて、総合的に考え、判断して、

 結論を出したわげ。分がった?

進) みんな分がったのけ?

 分がんねえのは俺だげか?

みね子) ちよ子…

 もうちっと分かりやすく。

ちよ子) 分がった。

 谷田部家は、以前に比べたら、経済

 的には少しよぐなってきてる。でも、

 決して見通しが明るいわげではない。

 今はじいちゃんは元気で頑張ってく

 れてっけど、あえて言うけど、ずっと

 元気なわげじゃねえ。

茂) うん…。

ちよ子) 花も、今は好調だげど、

 それもいづまで続ぐが分がんねえ。

(手をたたくちよ子)

ちよ子) そこで、我が家に必要なのは、

 定期的な、安定した、現金収入だ。

 だがら私は、高校を卒業したら、こご

 で暮らして通える勤めに出るつもりだ。

 そこで収入を得るこどがでぎる。

 そして、休みの日や朝晩なんかは、

 お母ちゃんの仕事を手伝うこどもで

 きる。それが一番いい! 進は、まだ

 子どもだし、働き手になるには、まだ

 まだ時間がいる。それまでは、私が

 支えんのが一番だ。

 進…背も伸びねえし。

進) 背は関係ながっぺよ。

 関係ねえよな? 背は。

(笑い声)

ちよ子) まあでも、心配はしないで下さい。

 なにも、一生そうやって暮らすって言って

 るわげじゃありません。私も、やがて結婚

 して、嫁に行く日が来るでしょう。それま

 での話です。その頃には、進も、立派に、

 谷田部家を支えてくれるようになってい

 るわげで、それまでの話です。以上です。

 そういうこどです。

実) すげぇなぁ…。すげぇなちよ子。

 親孝行なんだな、ちよ子は。

(首を横に振るちよ子)

実) そう思った。違うが?

みね子) そうだね。

(ちよ子に向き直り、頭を下げる実)

実) ありがとう、ちよ子。でもな、父ちゃん

 にはまだはええんだ、孝行は。

ちよ子) えっ?

実) 俺は、申し訳ねえけど、親になった

 時のこど、覚えでねえ。みね子、ちよ子、

 進が、生まれた時のこどをな。

 思い出せねえ。

 

(回想)

みね子) みね子だよ? お父ちゃん。

 覚えてないなんて言わねえで。

実) ごめんなさい。

 

実) んだがらな、自然と親になったわげ

 じゃない。こごへ帰(けえ)ってきて、お

 めえらの、親に、美代子の夫に、お父ち

 ゃんの息子に、なるこどを、自分で決め

 たんだ。なりてえを思った。選んだんだ、

 俺は。みんなのこど、好きだからだ。み

 んなのこどを、人として、好きだからだ。

 でもなあ、親としての歴史は、父ちゃん

 にはねえ。ちよ子の親を選んでまだ、た

 ったの2年だ。親孝行で返してもらうに

 は、まだまだはええんだ。んだがらな、

 ちよ子。もっと、俺を困らせてがらにし

 てくれ。もっと、親を味わわせてくれ。

 親孝行は、まだまだ先(さぎ)でいい。

 子どもでいてくれ、もう少し。

(涙を浮かべ、実を見つめるちよ子)

ちよ子) でもさ、お父ちゃんだって…

 ほんとは畑やりてえのに、

 うちのこど考えて…。

 

(回想

ちよ子) お帰り~!

進) お父ちゃん!

 

ちよ子) 出稼ぎ行って…。

 

(回想)

実) ほい、ぶら下がれ!

 お~重い重い!

 

ちよ子) 東京でもあんな目に遭って。

 

(回想)

実) 返して下さい!

 

ちよ子) だがらさ、私…。

実) ちよ子! (ため息)

 覚えでねえなぁ。フフフ。

(笑い声)

(ちよ子の頭をぐりぐり撫でるみね子)

茂) 実。

(実の頭をくしゃくしゃに撫でる茂)

宗男) 父ちゃん俺も。

茂) よしよしよしよし。

(宗男の頭をくしゃくしゃに撫でる茂)

進) 俺も!

茂) 進もか。

(進の頭をくしゃくしゃに撫でる茂)

茂) ヒデ! こっち来ぉ、ヒデ。

美代子) おお、ヒデさんもだ。

みね子) ヒデさんも?

茂) さあ!

(秀俊の頭をくしゃくしゃに撫でる茂)

(笑い声)

みね子) ボサボサだあ。

宗男) すげぇなぁ。

 おもしれえなぁ、人間って。

 皆ロックだなぁ!

(笑い声)

美代子) さあ! じゃあ、飛びっきり

 おいしい晩ごはん、作ろうか!

 手伝って!

ちよ子) うん!

美代子) 滋ちゃんも!

みね子) 実は今日は…。

美代子) うん?

みね子) すずふり亭の

 カツサンドがあります!

美代子) え~カツサンド! やった~!

みね子) ヒデさんが作ってくれました~。

美代子) あ~やった~!

(拍手)

 

**********

 

実) うん。うんめえ!

 これ何個食ってもうめえ。

進) うんめえ!

実) なあ、うめえよなあ!

(戸をたたく音) 

美代子) あれっ? 君子!

君子) どうもごめんねえ。

美代子) あっ、上がって上がって!

 どうしたの!

君子) みね子~!

美代子) みね子だよ~!

みね子) こんばんは。

君子) あらヒデちゃん。

秀俊) どうも。

みね子) あれっ、君子。

 どうしたの、ちょっと。泣いた?

君子) えっ? 分かっけ~?

美代子) 分がるよ~。

君子) ごめんねえ、

 家族水入らずのとごろ。

美代子) ううん!

君子) 何か3人でいだら

 どんよりしてしまって。

 みね子もいるし、ちょっと

 行ってみっかってなってね。

正二) うんうんうん…。

豊作) 実はさっき、父ちゃんと2人で、

 町で見っけで買ってきたんだげど。

美代子) 何これ?

君子) ちょっと見てよ~。

正二) これなんだけどな。

みね子) あっ、時子。

君子) そうなの。

みね子) 「女優和泉真琴が、

 あの有名俳優をノックアウト」?

(時子の記事が載っている週刊誌)

一同) え~!

 

**********

 

(バス亭の道にタクシーが止まり、

 タクシーから降りる時子)

 

**********

 

<あかね荘>

祐二) 「若手女優の和泉真琴は、新作

 ドラマの撮影現場で、相手役の俳優、

 キョー様こと海老原京介から、出身で

 ある茨城のなまりがあることを指摘さ

 れ、激怒。海老原を殴り飛ばし、現場

 を放棄して立ち去った」。

(週刊誌の記事を読み上げる祐二)

富) 大丈夫かしら、時子ちゃん。

 女優として。芸事の世界は

 そういうの厳しいから。

 

**********

 

(泣きながら田んぼ道を歩いている時子)

 

**********

 

<安部米店>

米子) あらららら。

 大丈夫かな、時子。

三男) どうしたらいがっぺ。

 何とがしねえとな、俺が。

米子) は?

三男) ん?

米子) あれ? あれあれあれ?

 あれあれ? ひょっとしてまだ

 未練あるわけ? ねえ!

三男) そりゃそうだっぺ。

米子) はあ?

三男) あっ、いやいや、

 そういう意味じゃなくて。

米子) へえ~。へえ~。

(結婚写真を見上げる米子)

 

**********

 

(結婚写真を抱え店から出てくる米子)

米子) へえ~!

三男) いやいやいや。

米子) へえ~。

三男) すいません。

米子) へえ~。

三男) いやいやいや…。

米子) 嫌なのはこっちです~!

三男) いや…あ…あ…ごめん。あの。

米子) 分かりました。

三男) えっ?

 

**********

 

<助川家>

(牛の鳴き声)

時子) ただいま。お母ちゃ~ん!

 お父ちゃ~ん! 兄(あん)ちゃ~ん!

 何なのもう。せっかく帰ってきたのによ?

 何で誰もいねえわげ? あ~!

(転んで泥だらけの時子)

 

**********

 

<谷田部家>

みね子) あ~時子…。

宗男) ねえ正二さん、豊作。

 何でこんなに買ったんだ? 週刊誌。

正二) いや…本屋で見でだらさ、

 何か、誰にも読ませたぐねえと

 思っちまって。なあ?

豊作) 買い占めだ。

 町中の、本屋にあんのを…。

君子) 何かねえ、こん時の、それ

 がら今の、時子の気持ぢ考えたら、

 ちょっと、泣いた。

美代子) 大丈夫だよ君子。

君子) ありがとう。

(戸をたたく音)

みね子) 時子…。

君子) 時子!?

正二) おお。

君子) 時子~! 何でドロドロ?

時子) どうしたもこうしたもねえよ。

 えっ? 何でみね子がいんの?

 

**********

 

(週刊誌の束を隠す君子)

時子) 何かね、自分じゃなまりは克服し

 たつもりでいたんだけど、その…茨城

 だけじゃなくて、北関東のなまりは抜げ

 んの難しいんだって。言葉が全然違う

 わけじゃなくて、発音とかイントネーショ

 ンが違うっつうこどが多いからさ、なま

 ってるこどに気が付かないんだ。

みね子) あ~そうか…。

時子) マネージャーさんなんか、

 私がお母ちゃんと電話すんのも

 ちょっと嫌がってさ。

君子) ええ?

時子) お母ちゃんとしゃべっと

 なまっちゃうでしょ?

 次の日なまってんだって私。

君子) ああ…。

時子) だから田舎に帰るなとか言うんだよ?

 それって何かおかしいでしょ? で…もともと

 あんまし好きじゃない人で、相手役の人ね?

 撮影中に笑ってさぁ。「何かなまってねえか」

 っつって笑って、みんなも笑ってさ。

 したら何か、いつのまにかボン!って。

君子) 殴った?

時子) ちょっと押しただけだよ。

 そしたら大げさに倒れやがってさ。

君子) ああ。

時子) 「撮影中止」だとか言って騒ぐ

 から、「ああそうですか!」って言って、

 帰ってきたのに…。

君子) うん、決めた!

時子) ん? 何を決めたの、お母ちゃん。

君子) 今日から…。あっ、いや…たった

 今この瞬間から、なまりません、私。

宗男) はっ?

みね子) ん?

豊作) 何か、違う気すっけどな。

君子) いいの! だってそうすればほら、

 電話だってでぎるし、時子だって帰っ

 てこれるでしょうよ! そうでしょうが!

正二) 既になまってるよ。

君子) どこがよ。

正二) いやどこがって、全部だよ。

君子) 全部?

美代子) よし分かった!

 こういうのって、ながまが必要

 だがらね。つきあうよ、私も。

君子) 美代子~!

実) んだな、じゃあ、俺も。

君子) 実さん。

茂) んだな。

実) んだなは…ダメだよお父さん。

茂) フフ、おおそう…かね?

(笑い声)

宗男) おし! 

 俺もつきあうわ! うん、うん。

滋子) んだな。みんなでやっぺ。

美代子) やっぺ。

宗男) それなまってるよ!

滋子) はあ?

 どこがですでございますの?

宗男) なまってないけど変…変だよ。

君子) もう! ちょっと滋ちゃん…。

実) よし! 

 じゃあ、みんなでやろう! みんなで。

美代子) んだな。みんなで。な?

(沈黙する一同)

(戸が開く音)

次郎) いや~どうもどうもどうも!

 みね子来てるって?

 おお、時子もいんのか!

 はあ。まあ、2人とも村の選挙権

 ねえからな。うん、ハハハ。一体

 いづになったら俺は村長になれんだ?

茂) 次郎!

次郎) ん? 何だよじいちゃん。

秀俊) あっ、えっと今、なまるのを今日

 かぎりやめるという話になってで。

みね子) あっ。

 なまってますわよヒデさん。

秀俊) えっ。

次郎) なまっちゃダメなの?

茂) おめえは、顔がなまってっぺ!

次郎) か…か…。

(笑い声)

次郎) 顔がなまってるって

 どういうことだよじいさん。

君子) 時子~。

(時子を抱きしめる君子)

君子) 大変だったなあ。

美代子) 大変だったねえ。

君子) みんな、

 みんな協力してくからな。なっ。

美代子) んだんだ。

君子) んだんだんだ。

 

そんでは皆さん、まだ明日ね!

あっ。

 

**********


(セリフの量が多いので、感想は短めに…)

 

島谷と食堂の和夫さんが、テレビで登場~!

いや~ホント、まんべんなくキャラを出してく

るのがすんばらしい。スピンオフの王道だね。
そして奥茨城でのやり取りに癒やされること。

愛すべきキャラがいっぱいってすんばらしい。


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