「カーネーション」(再放送)第85回~第15週「愛する力」 | 日々のダダ漏れ

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日々想ったこと、感じたこと。日々、見たもの、聞いたもの、食べたものetc 日々のいろんな気持ちや体験を、ありあまる好奇心の赴くままに、自由に、ゆる~く、感じたままに、好き勝手に書いていこうかと思っています♪

「カーネーション」 
第85回~第15週 「愛する力」

 

 

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「日々のダダ漏れ」

 

 

<安岡家>

糸子) おばちゃんいてるけ?

八重子) えっ?

糸子) 話があるんや。

八重子) 上に、いてるけど…。

糸子) お邪魔します。

八重子) ちょっと待って下さいね。

 なあ、どないしたんや?

糸子) 心配せんといて。

 ちょっと、頼み事があってな。

八重子) 頼み事?

 

**********

 

<安岡家・二階>

糸子) おばちゃん。

(障子を開ける糸子)

(布団に寝ている玉枝)

玉枝) はれまあ…糸ちゃんか。

糸子) うん…。

玉枝) あんたんとこ…

 お父ちゃん、死んだんやてなあ。

糸子) うん…。あと…旦那さんと…

 おばあちゃんも死んだで。

玉枝) ようさん、死んだなあ。

糸子) おばちゃん…。

玉枝) うん?

糸子) あんな…。助けてほしいんや。

玉枝) 何やて?

糸子) 奈津が…パンパンなってんや。

玉枝) 体、売ってるちゅう事け?

糸子) うん。あの子な、戦争中に、店の

 借金で、首が回らんようになって、お母

 ちゃん連れて、夜逃げしたんや。どこ行

 ったか分からんようになっちゃってんけ

 ど、こないだ闇市で見つけた。

 おばちゃん、このとおりや。

 奈津を、助けちゃってくれへんやろか?

(頭を下げる糸子)

玉枝) 何で…うちに言うねん?

糸子) 奈津はな…

 おばちゃんにしか救えへんねん。

玉枝) ん?

糸子) 奈津はな、昔から…おばちゃん

 にだけは、弱いとこ見せるんや。

玉枝) は…ほんな事あるかいな。

糸子) ほんまや!

 信じてえな、おばちゃん。ほんまなんや。

 おばちゃんだけが、奈津を救えるんや。

玉枝) ほやけどあんた…。今のうちに…

 人救う余裕なんぞあるかいな。

 ふん! アホらし。ないわ、ほんなもん。

糸子) (涙)
玉枝) うちは、このとおりや。

 ボロボロのグチャグチャや。

 帰って…はよ帰って。(涙)

 

**********

 

<小原家・二階>

どないすればいいかも分からんままに、

何日かが過ぎました。

 

(周防を手伝っている糸子)

昌子) 先生、電話です!

糸子) 誰から?

昌子) 八重子さんです。

周防) よかですよ。

糸子) すんません。

 

**********

 

<店>

昌子) 先生、はよはよ。

糸子) おおきに。

電・糸子) はい…どないしたん?

 えっ、今から? 行こ。行く!

 迎えに行くわ、今すぐ。

 

**********

 

<闇市>

(玉枝を背負った太郎と糸子)

 

おばちゃんが、

「奈津と話しに行く」て、

言うてくれました。

 

(案内をする糸子)

 

**********

 

(あばら家の前に立つ玉枝を、

 物陰から見ている糸子と太郎)

玉枝) ごめんください。

(入ろうとする玉枝を追い返す奈津)

糸子) 出てったらあかん。

(飛び出そうとする太郎を止める糸子)

太郎) 分かった。

(家を見る糸子と太郎)

(玉枝の姿がなく、辺りを捜す2人)

 

**********

 

<家の中>

玉枝) お母ちゃん…死んだんか?

奈津) (頷く)

玉枝) 大変やったな…。

 勘助と…泰蔵もなあ。

奈津) 嫌! 嫌や!(泣)

(耳をふさぐ奈津)

玉枝) 死んでしもたよ…。

奈津) 嫌や! 嫌や! 嫌~!(泣)

玉枝) しんどかったなあ…。

 あんたも…たった一人で…

 つらかったなあ。

(奈津の頭を撫でる玉枝)

奈津) (泣)

 

**********

 

<表>

(あばら家から出て来る玉枝)

(駆け寄る糸子と太郎)

糸子) 大丈夫か?

玉枝) うん…。

糸子) あんたはよ、おんぶしちゃり。

太郎) おばあちゃん。

糸子) 大丈夫か?

(玉枝を背負う太郎)

(玉枝の落とした杖を拾い、

 糸子に差し出す奈津)

(杖を受け取り、立ち去る糸子)

(糸子の後姿を見つめる奈津)

 

**********

 

<小原家・居間>

周防) はい。

一同) うわ~!

一同) きれえなあ。

千代) おいしそうや。

 

周防さんは、予定どおりの日数で、

無事に仕事を仕上げてくれました。

 

一同) 頂きます!

(周防の作った菓子を食べる一同)

糸子) あっ、滑る。

光子) 持たれへん。

りん) うん!

糸子) うま~い!

りん) うまいわ~!

千代) まあ~お世話になったんは 

 こっちやのに、最後の最後まで

 こんなんしてもうて。

周防) いやいや。

千代) 明日から寂しなりますわ。

 

**********

 

<表>

(周防を見送る糸子)

糸子) ほんまに、お世話になりました。

周防) じゃあ…。

糸子) ほんまに…ほんまにおおきに。

周防) ちっとは役に立ったですか?

糸子) はい。

 周防さんが思てるよりもっと。うち、

 周防さんに助けてもろたんです。

 ほんまです。

周防) よかった。

糸子) えっ?

周防) 嫌われたかて、思うとった。

糸子) 何で?

周防) いや…。何か、最後の方

 しゃべってくれんごとなったけん。

糸子) あ…。

 ほな、おおきに。

周防) こっちこそ。じゃ…。

糸子) お元気で!

(足を止め、振り返り、頭を下げる周防)

 

しゃべれんようになったんは、

好きになってまいそうやったからです。

さいなら。

もう二度と会いませんように。

 

**********
 

「カーネーション」を見て思うことは、いい脚本は

役者の力をいつもより余計に引き出すという事。

ヒロインはもちろんのこと、麻生祐未、濱田マリ、

彼女たちはこんなにもすごい役者さんだったの

か~と思わされたのは、うれしい想定外だった。

 

奈津と玉枝のシーンに涙…。よかったね、奈津。

よかったね、玉枝さん。泣く事ができてよかった。

 

ふたたびの周防…ふたたびの恋心を封印しよう

とする糸子。そうしようとすればするほど、逆に

ふたたび会ってしまえば止められないのにね…。

周防さんにだけは、しおらしくなる糸子が新鮮w

 

 

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