「わろてんか」 第150回
第26週 「みんなでわろてんか」
隼也帰還＆新生北村笑店始動！の巻
山下） では、次の資材は、
また昼過ぎに。
てん） おおきに。
伊能さんにも、ご無理せんよう
お伝え下さい。
山下） 申し訳ない。では！
風太） 気を付けろ、気を付けろ。
リリコ） あんた張り切り過ぎたら
腰痛めんで。
四郎） ああ。あっあっあっ！
（板を足の上に落とす次郎）
風太） 何してんねんお前！
あ～もう…。
てん） リリコさんも四郎さんもおおきにな。
警官） こら待たんかい！
ｷｰｽ・ｱｻﾘ） おお～！
警官） 逃げんなコノヤロー！
ｷｰｽ） そやからちゃうて！ 詐欺とちゃう！
警官） ほなそれ何や？ 見せてみい！
ｷｰｽ） え？
警官） 「カナダより直送」。
このご時世にカナダから輸入なんか
できる訳ないやろ！
ｷｰｽ） 誰がカナダから輸入した
言うてんねや！ よう見てみい。
釣り上げたんは和歌山やけど、広～い
太平洋で言うたらまあ、どっちかいうた
らカナダ寄りいうてな！ ハハハハハ！
ｱｻﾘ） はい、ご苦労サバ！
警官） ハハハハハハハ！
お前らええ加減にせえや！
ｷｰｽ） お前お父ちゃんによう似てんな！
警官） 何で親父知ってんねん！
てん） ｷｰｽさん！ ｱｻﾘさん！
ｷｰｽ） おお、社長！ みんな！
助けて！
警官） 逮捕や。
＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊
風太） お前らどこ行ってたんや！
あちこち捜し回ったんやぞ。
ｷｰｽ） アサリの実家にやっかいに
なってたんや。居心地がようてなぁ。
ｱｻﾘ） そしたら風鳥亭再開するさかい、
芸人捜してるて、風の便りに聞いてな。
ｷｰｽ） キース・アサリがおらんと、
始まらんやろ？
てん） おおきに、ありがとうございます。
亀井） ごめんやす。
ｷｰｽ） おおっ！
てん） 亀さん！？
（表に出るてん）
てん） 万丈目はん、歌子はん、イチ、お楽。
万丈目） 社長…専務…みんなも。
歌子） 夢やないんやろな…。
北村笑店の家族が、
少しずつ帰ってきました。
＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊
そして…。
隼也） 舞台や…。
舞台やで！ 舞台や…。
てん） 誰？ 隼也…。
隼也） お母ちゃん…。
てん） 隼也！
隼也） ただいま。
てん） お帰り…お帰り。
隼也） ただいま。
（隼也を抱きしめるてん）
てん） よう戻ってきた。よう…。
＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊
隼也） お母ちゃん、おっちゃん。
お願いがあります。
僕にもこの寄席手伝わせて下さい。
（てんと風太に頭を下げる隼也）
隼也） 僕、戦場で、笑いがどんだけ
大事か身にしみて分かった。
明日の命がどうなるか分からへん
時でも、戦友とくだらん話してわろ
てるだけで、今生きてる、明日も
生きようって思えたんや。
やっぱり僕、笑いが好きや。
お願いします。
てん） 分かった。
ええか？ 風太。
（隼也の背中を叩く風太）
風太） 新しい風鳥亭で、
生まれ変わった気ぃでやってみぃ。
てん） 今日から、
あんたは北村笑店の一員や。
隼也） おおきにありがとうございます。
てん） お気張りやす。
隼也） はい。
＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊
藤一郎） お父ちゃん！
隼也） おおっ、藤一郎。
（つばきに）ただいま。
（隼也に抱きつくつばき）
＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊
栞） そうか、隼也君が戻ってきたか。
よかった。
てん） へえ、おおきに。伊能さんには、
ご心配をおかけしましたけど、これで
また、なんとかやれそうです。そやさ
かい、伊能さんには、これからは、北
村に気兼ねのう、ご自分のやりたい
事やってほしいんです。
栞） ありがとう。伊能商会を立て直し
たら、やりたい事が山ほどあるんだ。
新しい映画、新しい劇場、それだけ
じゃない。この焼け跡になってしまっ
た大阪や東京に、大人も子どもも
ワクワクするような街を再建したい。
そしてそこに、本物のエンターテイメ
ントを広げる。
てん） さすが伊能さんや。
栞） 君と、君たちと一緒にね。
君となら、きっとそんなパートナー
になれる。これからも、一緒にやっ
ていってくれないか。
（手を差し出す伊能）
栞） 僕らのゴールは、まだまだ先だろ。
てん） 競争なら、負けまへん。
（伊能と握手をするてん）
風鳥亭の看板を掲げた、
ささやかな青空寄席が再建され、
新生北村笑店が、
いよいよ、動き始めました。
＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊
てん） ほな皆さん、
よろしゅうお願いします。
一同） へえ！
てん） うちは、新しい北村笑店として、
新しい笑いに挑戦したいんや。
ｷｰｽ） 新しい笑い？
てん） 漫才みたいに、誰もがおなか
抱えて笑えるような、そやけど、落
語の人情噺みたいに、しみじみ人
の情を感じるような笑いや。
一同） ふ～ん。
てん） この、焼け野原で沈んでる人らに、
「ああ面白かった。人生山あり谷ありや
けど、捨てたもんやないな」て、そう思て
ほしいんです。
隼也） それやったら、
ショウみたいなのはどやろ？
風太） ん？
隼也） 芸人さんらみんないっぺんに出演
してもろて、一つの舞台作るみたいな。
一同） おお～。
リリコ） つまり、喜劇のショウか？
隼也） うん。
四郎） そやけど、台本はどないすんの？
てん） それが、あるんです。
一同） え？
（台本を手に取る風太）
てん） 万丈目はんが疎開中に書かはっ
たんや。昨日読ましてもろたんやけど、
ホンマ面白うて。
一同） へえ～。
歌子） 「北村笑店物語」ですわ。
ｱｻﾘ） おお！ 北村て、わいらの話か？
万丈目） いや、社史作ってる時に、
わてらがたどってきた歴史を、も一回
よう見直してみたんやけど、オモロイ
な思てなぁ。
風太） ああ、万丈目はん、これ、こけら
落としまでに仕上げられるか？
万丈目） へえ。せやけど、演じる芸人
の役が、全然足りまへんけどな。
楓） けど、先生の新作、それで
諦めんのもったいないわ。
てん） それやったら、裏方みんなも
総出でやったらええ。
一同） え？
亀井） ごりょんさん、ほんなら我々も
出演し…いぃ～っ！
てん） 芸人さんにも、お客さんにも、
失礼なんはよう分かってます。そや
けど、この焼け野原に、北村笑店が
よみがえった事、笑いの灯ぃがとも
った事、一刻もはよう大阪中に伝え
たいんです。
風太） そやな。社長の言うとおりや。
今回は、北村の熱意を見てもらう
ための特別興行や。お代はただで、
お客さんに腹いっぱいわろてもらお。
リリコ） 面白なってきたわ！
藤吉役は誰がやるんや？
（手を上げる四郎）
リリコ） 何であんたやねん！
四郎） え？ 何でアカンねや。
亀井） あっ、ええのがいてますわ。
てん） え？
亀井） お～い！
もともと旅芸人で、芸はまだまだです
けど、笑いが好きやいう気持ちは、
先代そっくりや。どや、お前、先代
社長の、役やってみるか？
田口） へ！？
ちょっ…いや、無理無理無理！
俺には無理です！
ｱｻﾘ） アカンアカン、こんなヘタレ。
ｷｰｽ） お前、
ホンマにお笑い好きなんか？
田口） 好きです！
そやけど、俺なんか、どうせ…。
（昔の藤吉を思い出すてん）
てん） 怖がってたらあきまへん！
笑いが好きなんですやろ？
それやったら、腹くくって、
堂々とやったらよろし。
田口） けど…。
てん） ほな、うちも出ます！
一同） えっ！？
てん） そやさかい、
あんたも一緒に出るんや。
田口） 分かりました。
やらして下さい！
さてさて、お楽しみ。
いよいよ最終回！
北村笑店復活の、青空喜劇の
開演で、ございます～！
＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊
「わろてんか」を楽しくご覧になってる皆様
は、この先は華麗にスルーでお願いします。
隼也とてんが夫婦にしか見えないよ～(^_^;)
何でいまさら赤いもんぺなんだ？ お肌ツル
ツルは仕方ないとして、動きが10代の動き
なもんだから違和感が半端ない。体がピョ
ンピョン跳ねるは、伊能とのツーショットで
は後ろ手を組んでるは、昭和の50代女性じ
ゃないよね。動きは完全に最初の頃に戻っ
ているというか、もうすぐ撮影が終わる嬉し
さを押さえきれなかったんだろうか？ いつ
にも増して動きが軽すぎて、まわりの老け
演技をぶち壊してしまう、破壊的なヒロイン
ぶりに呆れ果ててしまった。昨日、プロデュ
ーサーと脚本家のインタビュー記事を見て
しまったのだけれど…ホント、呆れたよ…。
（インタビュー記事より）
後藤：25～26週のてんは50代なんですが、
試写を観た局内の人たちが、「彼女の50
代の芝居をもっと見たい」と言ったんです。
もちろん、肌がしわしわになるわけじゃな
いんですが、立ち居振る舞いや言葉の出
し方などが見事に当時の50代になってい
ました。それはわかなちゃんが誠実に役
と向き合ってきたからできたことで、「もの
すごい演技を見たな」という印象でした。
でも、よくよく考えたら、彼女はまだ19歳な
んですよね。
はぁ～！？ まさか、本気で言ってるの？
だとしたら即刻プロデューサーをやめた
方がいいよ。向いてないよ。節穴すぎる。
よくよく考えたらって…選ぶ前に考えろ！
もう一つ、明日の最終回の前に、プロデ
ューサー曰く、見どころというのがこちら。
後藤：特に最終回に注目してほしい。最初
からテーマは「笑いが人間を死の悲劇から
救う唯一の手段だ」というもので、そこがま
た最後に出てきます。昭和21年、戦争の焼
け跡から人々がどう立ち上がるか、そして
ドラマがどんなふうに終わるのか？ すべて
が一旦、無に帰してしまった26週は、もう一
度初心に帰らざるを得ない。
「笑いが人間を死の悲劇から救う唯一の
手段だ」がテーマですと？ 「唯一」の！？
そりゃおかしな話になるわけだ、ホント…。
最終回は、朝ドラではあまりお目に掛から
ない内容になるらしいけど…だろうね（呆）
最後に出て来た田口役（辻本祐樹）の人を
調べてみたら、3年B組金八先生の第６シリ
ーズ （上戸彩ちゃんが出ていたやつ）で信
太宏文役をやっていた人だったよ。覚えて
るわ～。ちなみに、風太の中の人が出演し
ていたのは第７シリーズ。懐かしいわぁ…。
明日は待ちに待った最終回。オモロない朝
から解放される日。さあ、大阪制作渾身の
茶番劇、生あたたか～い目で見守りまひょ。
皆さん、お気張りやす～！（やけっぱちｗ）
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