「トットちゃん!」第20話(10/27)~青森に疎開するトットちゃん | 日々のダダ漏れ

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帯ドラマ劇場

「トットちゃん!」

 

 

 

第4週 第20話(10/27)

青森に疎開するトットちゃん

 

東京への空襲が激しさを増し、朝(松下奈

緒)は知り合いのリンゴ農家・佐々木伸夫

(宮川一朗太)を頼って、徹子(豊嶋花)と

共に青森へ疎開することを決意。朝は『ト

モエ学園』校長・小林宗作(竹中直人)や、

『乃木坂上倶楽部』の住人たちに別れの

挨拶に行くが…!?

 

**********

 

昭和20年3月10日の

東京大空襲から、アメリカ軍は、

非戦闘員さえも標的にする、

無差別攻撃に舵を切りました。

 

それは4月の沖縄戦、8月の原爆へと

エスカレートしていく事になります。

 

**********

 

朝) これを風呂敷にしましょう。

徹子) お母様、どうしたの?

朝) これで、大きな風呂敷を作るのよ。

(布製のソファーをハサミで切り裂く朝)

朝) あなたも、一番大切なもの1つと、

 着替えをひとそろえ、

 選んで持ってきなさい。

徹子) 大切なもの1つ?

朝) そうよ、1つ。

徹子) 選べない。

 大切なものいっぱいあって。

朝) いっぱいは持てません。

(口をへの字にする徹子)

 

**********

 

<黒柳家の防空壕>

 

朝) お父様が大事にしていらしたけど、

 日が当たらないと、駄目になってしま

 うかもしれないわね。

(盆栽をしまう朝と徹子)

 

(家族の写真や、パンダのぬいぐるみ、 

 バイオリンなど、大事な物を防空壕に

 運びこむ、朝と徹子)

(守綱と明児のバイオリンを2つ並べ、

 愛おしそうに撫でる朝)

 

**********

 

<トモエ学園・校長室>

 

小林) 青森ですか…。どうぞ。

朝) あっ、失礼致します。

 私の実家は、北海道なのですが、

 津軽海峡には、機雷も多いと聞き

 ましたので、青森の知り合いに、

 世話になる事に致しました。

小林) ご無事を、お祈りします。

 トモエ学園に、トットちゃんが

 いなくなると、寂しくなるな。

徹子) 私も寂しい。

 ずっとトモエ学園にいたい。

小林) 大丈夫さ。トットちゃんは、とて

 も楽しい子だから、きっと青森に行っ

 ても、すぐに人気者になって、友達

 が大勢出来るよ。それに食料も、

 東京よりはあるだろう。

徹子) 海のものと、山のもの?

小林) ああ。青森には、海もあるし、

 山もあるし、平野もあるからね。

徹子) 本当?

朝) うん。小林先生のご恩、

 この子も私も、生涯忘れません。

 トモエ学園に入れて頂いて、

 徹子は生き返りました。

 本当に、ありがとうございました。

徹子) 先生、私、大きくなったら、

 この学校の先生になる。

小林) 本気か?

徹子) 本気。

小林) 約束するかい?

徹子) 約束する。

小林) 楽しみだなあ。戦争が終わって、

 トットちゃんが先生になって、トモエ

 学園に戻って来る日の事を、先生、

 とても楽しみにしているよ。

 トットちゃん。

 君は本当に、いい子だね。フフ…。

(徹子の頭を撫でる小林)

 

**********

 

<校庭>

 

(何度も振り返り、

 小林校長に手を振る徹子)

(その都度深く頭を下げる朝)

(手を振って2人を見送り続ける校長)

 

**********

 

<乃木坂上倶楽部>

 

華子) 男たちはみ~んないなくなって、

 その上朝さんまで行っちゃうんだ…。

朝) 徹子の命だけは、

 守らなければと思って。

かなえ) ここも、いつまであるか

 わからないのよ。

朝) えっ?

華子) 空襲を受けても火事が広がら

 ないように、間引かれるかもしれ

 ないんですって。

朝) そうなったら、

 皆さんどこに行かれるんですか?

かなえ) 私は映画に出続けなきゃなら

 ないから、撮影所で寝起きするの。

 でも、華子さんとエミーさんは疎開

 した方がいいって思うんだけど…。

 そう思わない?

朝) あっ、そうですね。

かなえ) 海軍の園部中将がね、私の

 ごひいき筋なのよ。私の知り合い

 なら、広島県呉市にある海軍基地

 のまかないとして、雇ってもいいっ

 て言ってくれてるんだけど。華子さ

 んもエミーさんも嫌だって言うの。

華子) まかないなんて、柄じゃないわ。

かなえ) それは名目よ。華子さんも

 エミーさんも郷里はないし、

 行くところないじゃないの。

エミー) 私は、行かない。

かなえ) もう! せっかく心配して

 あげてるのに。(ため息)

華子) まかないなんてやった事ない

 けど、エミーを連れて、広島の呉に

 行くのも手かしら…。

かなえ) 園部中将に、大切にして

 くれってお願いしておくから。

華子) エミーは誰かそばにいない

 と危ないから、ほっとけないしね。

かなえ) 呉は瀬戸内海に面した、

 いい所みたいよ。

華子) 朝さんは青森へ、私とエミー

 は、呉へ。北と西へ。生き別れね。

(華子とかなえの手を取り、自分と

 2人の手を重ね合わせる朝)

朝) お元気で。

華子) あなたもね。生き延びるのよ。

朝) はい。

(階段の上でうずくまって、

 話を聞いているエミー)

 

**********

 

朝) さあ、行きましょう。

徹子) あっ、ちょっと待ってて。

 

(庭に出て行く徹子)

(防空壕からパンダのぬいぐるみを持っ

 てきて、布をはぎ取られたソファーの

 上に座らせる徹子)

(この部屋で赤ん坊の徹子をあやした事、

 守綱と明児がバイオリンの練習に励ん

 だ事、家族で囲んだ楽しい食卓、犬の

 ロッキーと過ごした日々、世界的指揮

 者に明児のバイオリンを褒められた事、

 徹子と押し花を作った事を思い出す朝)

 

徹子) さようなら。

 

(パンダのぬいぐるみに手を振る徹子)

(大きな風呂敷包みを背負い、

 家を出て行く朝と徹子)

 

**********

 

<駅のホーム>

 

朝) ほら、乗りなさい。すいません。

 ごめんなさい。

(ぎゅうぎゅう詰めの列車に乗り込む2人)

徹子) お母様…。

朝) 振り返らない。前に行く。

徹子) はい。

(人々をかきわけて奥に進む2人)

 

**********

 

上野から青森までの24時間の旅の間、

朝や徹子は水も飲まず、

口にしたのは大豆10粒だけでした。

 

(ポケットから幸司からもらった短い

 鉛筆を取り出す徹子)

 

(回想)

徹子) お別れに、鉛筆1本ちょうだい。

幸司) 君が削って、短くなったやつ。

 

幸ちゃんも、こんな思いをして

岐阜に行ったのだろうか、と

徹子は考えていました。

 

(列車が揺れ、鉛筆を床に落とす徹子)

(乗客の足の間をかきわけ、探す徹子)

朝) 徹子?

(床を這って探している徹子)

徹子) あっ!

(やっと鉛筆を見つけた徹子)

朝) 何やってるの? すいません。

(鉛筆に伸ばした手を踏まれる徹子)

徹子) 痛い! 痛い、イタタタ…。

 ああ…。

朝) 徹子? 具合が悪いの?

 すいません。

(いろいろな人に蹴られて、

 あちこちに転がってゆく鉛筆)

朝) 徹子? 大丈夫? ごめんなさい。

(やっと鉛筆に手が届き、拾い上げて、

 鉛筆を抱き締める徹子)

朝) ここよ、ここ。すいません。

 ああ、よかった。

徹子) 青森まであと何時間?

朝) あと…20時間。

徹子) はあ…。

朝) はあ…。

 

**********

 

朝と徹子は

八戸でローカル線に乗り換え、

北戸(きたのへ)を目指しました。

 

勢いで青森を目指したものの、

リンゴのおじさんのもとに

あの手紙が届いたかどうか、

朝は不安でなりませんでした。

 

**********

 

佐々木) おーい!

 よぐ来たじゃあ! ハハハハッ…。

(2人のもとに走ってくる佐々木)

佐々木) よぐ来た。ああ…。

(気を失う朝)

徹子) お母様! お母様!

 

**********

 

佐々木) さあさあ、どうぞどうぞ、

 どうぞ。さあ。さあさあ、どうぞ。

八重) 遠いどご、まんずよぐ来たね。

 待ってらったんだよ。

佐々木) 湯っこ沸いでらんだが?

八重) いぐ沸いでらよ。

佐々木) へばだば、めんずへってこい。

八重) ああ、重がったでしょ。

朝) 奥様、黒柳でございます。いつも、

 リンゴをお送り頂いて、ありがとうござ

 います。この度は、厚かましいお願い

 を聞き届けてくださいまして…。

八重) まんず話こ長げもんだのぉ。

 ほれぇ、さっさと湯っこさ入って

 こながして。

(キョトンとしている朝)

トメ) ほれほれ、

 早う風呂さへえれって…。

佐々木) ばさまだ。

朝) お世話になります!

(頭を下げる朝と徹子)

 

**********

 

トメ) へへ…湯っこさへったら

 めんこくなったな。

佐々木) んだっきゃな~。

徹子) あの…おじさん、

 食べてもいいですか?

佐々木) わい。んだな。余計な事

 くっちゃべって悪かったの。

 さあ、け。か、か、さ。

トメ) け、け。

佐々木) かなが、かなが。

八重) さあ、け、け。

佐々木) け、け、け。

トメ) け、け、け。

朝) いただきます。

徹子) いただきます。

トメ) おめえたちも、け。

子供たち) いただきます。

八重・佐々木) いただぎます。

トメ) いただぎます。

朝) 白いお米、おいしいです。

トメ) まあうちは、

 配給というのはないけどな。

 田んぼがあるから。

 さあ遠慮しないでいっぺけ。

トメ) 八重、今日のきゃんべっこ、

 すっぺえ。

八重) わい、んだがして。

トメ) ぬかがへだれたんだねえの?

八重) 旦那さんは、出征してらんだべ?

朝) は…?

トメ) 旦那さんは、何やっとる人?

朝) 夫の事ですか?

トメ) うん。

朝) あの…夫は、帝都交響楽団で、

 コンサートマスターをしておりました。

トメ) コン・・えっ!? 

 旦那さん、異人さんか?

朝) いえ、日本人です。

佐々木) 日本人だから、

 出征してらんだべさ。

八重) そいだばそんだ。

トメ) なんだ、人を馬鹿にして。

朝) あの…主人は、

 バイオリン弾きでした。

佐々木) お~。

トメ) バ…バイオリン? ああ~。

 そんなもんで、食べていけね…。

佐々木) ばっちゃや、そったら事

 根掘り葉掘り聞くもんでねやね。

トメ) いいじゃねえか。みんなして

 こうして、飯さ食いながらなあ。

 ハハハハ…!

 

久しぶりの白米、卵、

新鮮な野菜、味噌汁を、

徹子は脇目も振らず、

人の話も聞かず、

黙々と食べていました。

 

**********

 

徹子) 東京はどっち?

朝) あっちのほうじゃないかしら?

(表で星を眺めている朝と徹子)

徹子) あっ、流れ星だ!

朝) お父様、御元気かしら?

徹子) うん。

朝) トモエ学園の小林先生も。

徹子) うん。

 

**********

 

小林) 今度は、どんな学校を作ろうか…。

(空襲に焼かれ、燃える校舎を見つめ、

 立ち尽くしている小林校長)

 

**********

 

華子さんとエミーさんが、呉に!? 「この世界

の片隅に」ファンの私としては行っちゃ駄目

という気持ちと、呉にはすずさんがいるから

きっと大丈夫よ~と思う気持ちで悩ましい。

どうかどうか…みんな生き延びますように。

 

1番大切なものを1つだけ。トットちゃんが

選んだのは、パンダのぬいぐるみではなく、

幸ちゃんからもらった鉛筆。ぎゅうぎゅう詰

めの汽車の中で、落とした鉛筆を探しまわ

るトットちゃん。そんなのどうでもいいじゃ

ない…という訳にはいかない思い出の品。

本当は、ものより思い出、品物よりも、それ

にまつわる想い、思い出す人が、大事なん

だよね。ものは、それを思い出すきっかけ。

 

北海道への里帰りの汽車で乗り合わせた

だけの青森のリンゴのおじさんのところへ

疎開を決意する朝さんがすごい。約束通り

リンゴを送ってくれた優しさを信じて、賭け

にでる朝。手紙が着いたかどうかもわから

ないまま見切り発車する勇気はさすがトッ

トちゃんを産んだ人だよと感心してしまう。

 

1日の食料がたった15粒の大豆。当然の

ことながら、それで栄養が足りるはずはな

く…ドラマではあえて描かなかったのだろ

うけれど、徹子さんは栄養失調になってし

まって、体中におできができたいたらしい。

それが青森に行って魚を食べたら、10日

でおできが治ったのだそう。タンパク質を

食べることの大切さを思い知ったのだと。

 

実は、NHKの「戦争証言」のアーカイブス

で、徹子さんが体験を語っている動画を

見つけて、そのことを知ったのだけれど。

ドラマの背景というか、トットちゃんの気持

ちをより深く知ることができた気がします。

(テキストを読むこともできるのでぜひ!)

黒柳徹子さんの戦争体験

 

ドラマが始まってから、「窓ぎわのトットち

ゃん」を読みたくて、ずっと探していたの

だけれど、ようやく本屋さんにも出回って

きたようで、今日やっとゲットできました!

 

 

新装版じゃなくて新組版っていうのね~。

今さら? 今頃?って気持ちもあったけど、

逆に読むなら今でしょう! 読みたくなった

時に読むのが一番いい読書のタイミング。

はじめまして…トットちゃん。よろしくね♪

 

 

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