「ひよっこ」第103回~ここはどこ?私は誰?世津子と実の出会い・・・ | 日々のダダ漏れ

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「ひよっこ」 第103回
第18週 「大丈夫、きっと」
ここはどこ?私は誰?

世津子と実の出会い・・・

 

 

世津子) あなたのお父さんは
   ね、何も覚えてないの。昔のこと。
   自分の名前も、どこで生まれ、育っ
   たのかも…。家族のことも。
みね子) うそだ、そんなの。うそだ!
   だって! だってお父ちゃんですよ!
   覚えてないなんてそんなこど
   あるわげないでしょう!
   覚えでないなんて言わねえで…。

(実の腕を掴むみね子)
みね子) みね子だよ…お父ちゃん…。(泣)
(みね子の手をそっとほどき、
 頭を下げる実) 
実) ごめんなさい。
(マンションを飛び出すみね子)

**********

(びしょ濡れのみね子に、
 傘をさしかける実)

「ひよっこ」第18週は、
つらい幕開けですね。
これからどうなるんでしょう。


**********

 

(差し出した傘をみね子に渡し、

 自分の傘を開く実)

みね子) 本当に…。

   私のこどわがんないの?

   本当に?

実) はい。

みね子) 本当なんだ…。

実) ごめんなさい。

 そこに私は、座ってました。

(マンションの植え込みの側のベンチ)

実)  何でここに来たのかは分かりませ

 ん。街をさまよってたのは覚えてます。

 自分が誰かも分からないし、なんだか、

 あちこち、ケガだらけで…。手にも、たく

 さん血が付いてて…。どうしていいか分

 からなくて…。ただただ、ずっと歩き回っ

 て…。疲れてしまって、座っていました。

 そしたら、彼女…。世津子さんが来て。

 

(回想・2年半前)

(土砂降りの中ベンチに座っている実)

世津子) 大丈夫ですか?

(ビクッとする実)

世津子) そんなに怖がらなくても。

   どちらかというと、勇気出して声かけ

   たのはこっちなんだけどなぁ。怖が

   るのはこっちだと思うんだけどな。

   昨日もそこに座ってましたよね。

   本当言うとね、そこ、私のお気に入

   りの場所で。考え事したい時とか、

   いつもそこにね。

実) あ…。

世津子) あぁ、いいのいいの。

   別に私のものじゃないから。

   これよかったらどうぞ。

(傘を渡そうとする世津子に身構える実)

(実のそばに傘を置き、立ち去る世津子)

 

**********

 

(夜、傘を差し、ベンチに座っている実)

世津子) あの!

(ビクっとする実)

世津子) 何してるの?

実) あっ、あの…あっ、いや、あの…。

 すみません。

世津子) あの、自分で聞くのも変だけど、

   私のことは、知らない?

(怯えた目で首をかしげる実)

世津子) あ…そう…。何か面白い。

(実の手を見る世津子)

世津子) ケガしてるじゃない!

実) あっ、いや、あの、これは…。

世津子) ちょ、ちょ、ちょっと来て!

   もう、いいから早く!

 

**********

 

(マンションで手当てをしようとする

世津子に怯える実)

世津子) だからね、怖いのはこっち。

   私は女…あなた男。

   しかも何か、大きいし。

   怖いのはこっち。

(傷を消毒する世津子)

実) あっ!

世津子) でもね、結構強いのよ、私。

   護身術とかいろいろ習ったから。

   ほかに武道もいろいろ。そういう

   役をね、やったことがあって。

   ちゃんと習ったから、強いよ~。

   あっ、そうか、知らないのよね。

   一応ね、女優なの、私。

   うまいでしょ?

   これもね、役でやったことがあるの。

   3回やったな、看護婦さんは。

   大病院の看護婦と、島の看護婦と、

   あと、従軍看護婦ね。そういうの勉

   強したりするの好きなんだ。子ども

   の頃学校行ってないから。

   勉強したりするの好きなんだよね。

(包帯を巻く世津子)

世津子) はい、出来た。

実) あの…。

世津子) お~やっとしゃべったね。

実) あの…。私は…。

 

実) 自分が誰だか分からないって言っ

 たら、最初は世津子さんは信じなくて、

 驚いて…。病院と警察に行こうって

 言いました。でも私は、断った。

 というか、嫌だと言いました。

 行きたくないと、言いました。

みね子) 何で?

実) 怖くて…。自分が何か、人を、傷つけ

 たりとか、ひょっとしたら…人を殺してし

 まったんじゃないかとか、思って…。それ

 で、絶対に行きたくないと言いました。

みね子) 違うよ。

実) えっ?

みね子) お父ちゃんは、誰かを傷つけた

   りとがしたんじゃない。ひどいこどさ

   れたんだ。働いて稼いだお金、ひっ

   たくりに盗られて…。そんで、よぐわ

   がんないけど、めちゃくちゃに殴られ

   たりして…。そんで…。そんでケガし

   たんだ。誰かを傷つけたりとかしたん

   じゃない。これは、家族に送るお金な

   んだって。返してくれって、何度も言

   ったらしいよ、お父ちゃん…。

 

(回想)

実) それは、大切な金なんです!

 やめて下さい! 返して下さい! 

 返して下さい! お願いします!

男) 離せよ! 離せって! 離せ!

実) その金を待ってるんです、家族が!

 家族のために働いてつくった金なんです!

 家族が、待ってるんです!

 家族待ってるんですよ!

 お願いします。お願いします!

男) 離せ~!

(男に角材で殴られ、意識を失う実)

 

実) 家族…。私の家族…。

みね子) そうだよ…。

実) 私は、どんな人だったんでしょうか?

みね子) お父ちゃんは、奥茨城村っつう

   ところで生まれ育って。うちは農家で

   ね、お母ちゃんと、私と…。

 

**********

 

<マンション>

 

(窓の雨だれを見ている世津子)

 

(回想)

世津子) ただいま。

実) あっ、お帰りなさい。

 ご苦労さんでした。

世津子) うん。撮影早く終わらないかな

   と思って。最後早口で台詞言っちゃ

   った。あっ、お土産。たい焼き買って

   きたんだ。食べよう。

(たい焼きを一緒に食べる二人)

 

(ドアが開く音)

実) ただいま。

世津子) お帰りなさい。

 

**********

 

(傘をさし、道に立っているみね子)

(渡されたメモには、「かわもと せつこ

 160-2184」 と書かれている)

**********

雨に濡れ、怯えた子犬のようなイケメンを

拾う。これも一つの女子のドリーム。でき

れば、若い男の子がいいけれど、おじさん

でも可。ただし…イケメンに限る! けどw

 

みね子に差し出された傘は、2年半前、実

が世津子に差し出された傘だった。何だか

それも切なくて。実本来のやさしさでもある

のだろうけれど、世津子にされたやさしさ

を、みね子に返したようで。記憶のない実

にとっての2年半は、頼れるのは世津子さ

んしかいない2年半だったんだろうなって。

 

この2年半、なぜ、病院にも警察にも行か

なかったのか。行かせなかったのか。その

答えのために、実は殴られ、血だらけにな

っていなければならなかったのね…。状況

を覚えていない実。殴ったのか、殴られた

のか。被害者なのか、加害者なのか分か

らない。誰かを殺してしまったのかもしれ

ない。自分が人を殺してしまうような人間

だったかどうかも分からない…という事か。

 

確かにね…人を殺してしまったかもと思え

ば怖いだろうね。それは分からないでもな

い。ただ、プラス、思い出せないけれども、

いるはずの家族(少なくとも親はいるよね)

に迷惑がかかってはいけないと思ったと、

それぐらいの温情説明セリフは欲しかった

かなぁ(もちろんこれは、私の勝手な希望)

と思ってしまった。言葉にしてほしかった。

そしたら、みね子もより、お父ちゃんらしい

やさしさを感じられただろうし。せめてね。

 

とはいえ、実が本当に記憶がないのだと、

みね子が実感するためには、あれでよか

ったのだろうとは思う。分からないふりを

されていると誤解するよりはマシだから…。

 

人間だもの…。自分が望む方向にドラマ

が展開するとは限らない。分かってること

なんだけどね…。勝手に期待しすぎて、

勝手にガッカリするのも人間なのよね…。

今はまだ、展開に馴染めないだけで、人

が動き出せば、心も動き出すのだと思う。

だって…大好きな人たちばかりだからね。

いい人たちばかりだから、心配は…ない。

赤坂でも、奥茨城でも…大丈夫、きっと。


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