第23週 「あいを継ぐもの」
おじいちゃんの孫フィーバー、藍ちゃん上映会の巻
昭和48年9月。
すみれと紀夫君の孫、
五十八さんと私のひ孫、
藍が、この世に誕生しました。
足立) 紀夫さん。
紀夫) うん。
足立) お孫さんのお誕生、
おめでとうございます!
中西) おめでとうございます!
紀夫) ありがとう。
いや…ほんまにめでたいなぁ。
すみれ) もうデレッデレなのよ。
紀夫おじいさんは。
足立) わしと、中西部長からのお祝いです。
紀夫) お~お祝い? ありがとう、わざわざ。
さくらと健ちゃんに渡しておくわ。
足立) これは、デレデレおじいちゃんに、
プレゼントです。
紀夫) 僕にか?
足立) そうです。
中西) 開けて下さい。
すみれ) あっ! まあ~8ミリカメラ?
足立) そうです。
中西) これでようさん、
藍ちゃんの成長撮って下さい。
紀夫) タケちゃん、中西君、ありがとう!
足立) ああ、もうとんでもねえです。
紀夫) 気が利くなぁ~。すみれ。
これで目いっぱい藍を撮ろうな。
すみれ) はい。
紀夫) わぁっ!
**********
健太郎) 進めさせて頂いていた、文具メーカー
松本と、サミーちゃんのライセンス契約
が締結されました。
君枝) ライセンス契約って…。
紀夫) サミーちゃんを、そちらの商品に使うて
もろうて、そのかわり、その商品が売れる
度に、お金を支払って頂くという事です。
良子) そんな契約を、文具メーカーと?
健太郎) アメリカでは、常識です。
**********
良子) どんどん変わっていくねぇ。
明美) いいとは思わんけど、
きっといいんやろな。
分からんけど…。
そのうち、引退する身やしな。
龍一) 来た~。
勝二) あれ?
龍一) いらっしゃい。
客) 私、ホットドッグ下さい。
龍一) はい。
客) 私はメキシカンピラフ。
龍一) アメリカン1(ワン)! メキシコ1!
勝二) えっ?
客) キアリス、随分変わってしもとうなぁ。
客) ほんま。
客) いいと思うもの、見当たらんかったわ。
客) 肌着もなかったしね。
客) うん。
すみれ) すいません。お話し中失礼します。
キアリスの、坂東と申します。
あの~肌着、ございますよ。
客) えっ?
すみれ) 少々お待ち下さい。
**********
すみれ) お待たせ致しました。
こちらでよろしいですか?
客) そう! これよ、これ!
客) わぁ~。
客) いい肌触り。
客) でしょ? ありがとう。
すみれ) いえ。
勝二) またあんな事やっとるわ。
良子) 大きい会社になっても、
変わらないねぇ。
**********
君枝) こんにちは。
さくら) あっ、は~い。
君枝) よいしょ~。は~い。フフフフッ。
藍ちゃん、ばあばですよ~。
さくら) あ…仕事は…?
君枝) 昼休み。
さくら) ごはんは?
君枝) そんなん、気にしないで。私は藍の
顔が見られれば、それでいいんやから。
さくら) でも、そんな…。
お握りぐらいしかできませんけど。
君枝) ああ…そう? ごめんね。
**********
(お握りをつくっているさくら)
さくら) ほんまに、おむすびだけという
訳には、いかへんやろうな。
**********
君枝) 藍ちゃん、ねんねしました…。
さくら) どうぞ。
君枝) あっ、ありがとう。
…たら、お言葉に甘えて頂くわ。
わぁ~こんなにたくさん。
気を遣わなくていいのよ。
さくら) 大したおかずやありませんから。
君枝) そしたら、ありがたく頂きます。
頂きま~す。
ねえねえ、もう少し片づけたらどう?
赤ちゃんがいる家やからね。
さくら) そうですね。
ちょっと、疲れてしまって…。
君枝) うちやったらねぇ、
私が全部してあげるのにね。
また、夕方来ようかな。
**********
紀夫) ただいま。
すみれ) ただいま~。
紀夫) おっ、君枝さん。
君枝) どうも。
すみれ) 藍ああ、君ちゃん、来てるの。
君枝) うん。
紀夫) ただいま、藍ちゃん。
すみれ) 藍、ただいま~。
さくら) お帰りなさい。
すみれ) ただいま。大丈夫?
さくら) うん。
紀夫) さくら、見てくれ。これなぁ、
タケちゃんと中西君からもろう
たんや。すごいやろ?
8ミリフィルムのカメラやで。
さくら) フフフ…すごい!
紀夫) これで、藍の姿をようさん
撮ったるからな。
**********
健太郎) 母さんが?
さくら) そうなの。
健ちゃんから言うてくれる?
健太郎) ああ、そやなぁ。
さくら) 何? その言う気の
なさそうな感じは。
健太郎) あ…いや、そんな事…。
さくら) お願いよ。
健太郎) 分かったよ、言う。
さくら) 明日もお昼に来るって言うてるの。
その前に会社で言うてほしいねんけど…。
健太郎) ああ、言う。
**********
(毛布をかけられ、目を覚ますさくら)
さくら) えっ?
君枝) ああ、風邪ひくわよ。おしめ、
たまってた分洗っておいたわよ。
すぐに洗わないと駄目なのよ。
**********
紀夫) 何や。2人何かあったのか?
さくら) ううん、何も。
紀夫) そうか。なあ、今度の日曜日、
勝二さんの店で、上映会やるから、
みんな、呼んでくれ。
すみれ) 分かりました。
**********
そして、次の日曜日。
(レリビィで上映会の準備をする紀夫たち)
君枝) あっ、健太郎。
藍は? さくらちゃんは?
健太郎) 今日は、留守番やて。
君枝) えっ、何で?
健太郎) 疲れたからって…。
君枝) ああ…。
良子) 子育てしてるんやから疲れるわぁ。
気持ちよく休ませてあげなね。
明美) そやそや。
君枝) まあ、いいわ。後で行くから。
昭一) セットOKやな。
紀夫) よ~し、そしたら、
上映会、始めます!
(拍手)
勝二) よっ!
中西) ヒュ~ヒュ~!
**********
(スクリーンに映る藍の笑顔)
健太郎) 何やろ? サミーちゃんの絵本…。
すみれ) さくらの手作りよ。
良子) かぁいらしいなぁ。
龍の時も、こんなんあればなぁ…。
すみれ) うん。思い出すねぇ。
良子) 私達が子育てしてた頃は、
ほんまに物のない時代で…。
君枝) おしめひとつとっても、
今とは全然違った。
すみれ) 子育てが便利に、
赤ちゃんによりよくできるのは、
明美さんのおかげやろねぇ。
明美) そないな事…。
すみれ) あるよ~。フフッ。
ねえ、何か…何かな…。
良子) ん?
君枝) 何、何?
すみれ) 何か、こう…残せないかな?
こうして、知識を映像に。
そしたら、もっともっと、こう
分かりやすく、いろんな人に、
伝えられるんやないかなぁ?
君枝) 知識を、映像に…?
明美) 「キアリスガイド」?
すみれ) そう。映像版の「キアリスガイド」。
良子) いい! いい! ワクワクするわ。
明美) そやね。
変わりゆく時代の中、
今を生きる。
未来を生きる誰かのために、
残せるものがある。
その事に、心躍らせる
すみれたちなのでした。
**********
昭和48年11月。
この頃、
オイルショックが日本を襲い、
景気を直撃しました。
便乗値上げが相次ぎ、
急速にインフレが加速。
女性) やっと買えたわ、
トイレットペーパー。
明美) 何の騒ぎ?
女性) 向こうの角のスーパーの列や。
トイレットペーパーや洗剤など、
ほとんどの物資は、買い占められ、
町からは物が無くなり、
デパートのエレベーターや、
エスカレーターは運転中止。
省エネ対策の一環として、
テレビジョン放送の日中、
深夜の放送中止など、
人々の暮らしは、急激に変わり、
戦後から続いていた高度経済成長が、
この時期、終焉を迎える事となったのです。
**********
(テレビを叩いている紀夫)
すみれ) 強いわ、強いわ。
紀夫) あれ?
**********
「べっぴんさん」を楽しくご覧になっている皆様
は、この先は、華麗にスルーでお願いします。
ライセンス契約が締結された段階で、ライセンス
契約が何かも分かっていない幹部たちって…w
そういう説明は一番最初にしてあるべきというか、
好きにしてもいいというのも、相談した上での事
なんじゃないの? 入社3年目の若造にやりたい
放題させるのは、いくら何でも早過ぎ、甘すぎだ
と思うけど。健太郎のやり方に違和感を感じなが
ら、「そのうち引退する身やしな」と明美に言わせ
る違和感…。幹部が全員、頭がお花畑状態の会
社で大丈夫なのか? …って、だから健太郎が不
安になって暴走していると言いたいんだろうか?
嫁姑あるあるを描いているつもりなんだろうけど、
さくらの思考、態度は平成の感覚。干渉されるの
を嫌がる嫁の気持ちは分かるけど、さすがにあ
の時代、あの程度の事でのさくらの態度は目に
あまる。君枝の気持ちのほうがより共感できるし、
気の毒だと思ってしまう。…てか、何もかも不自
然で、本来起こりえない状態にして、わざわざ揉
め事を無理やり作り出しているのがとても不快。
親の財力を考えれば、2人に子供ができた時点
で、新しい家を建てることを提案していてもおか
しくないし、お手伝いさんを雇わないのも不自然。
そもそも、あの家で、誰が掃除したり洗濯したり
してるのか、すみれもさくらも家事をしてる様子
が全く感じられず。料理を並べて片づけるだけ。
今日のさくらのお握りは、全く料理をやっていな
いのがバレバレの手つき(15歳じゃしょうがない
だろうけど)。実は私は最近、2人で旅に出かけ
たことにして、喜代さんと忠さんを地下室に閉じ
込めて働かせてるんじゃないかと、よからぬ妄
想が浮かんで困ってる。かなり年配なはずなの
に、話題に出てこない2人の安否が気になって。
坂東家で秘かにこき使われてるんじゃないかと
心配で心配で。お手伝いさんなしであの家がや
っていけてるとは…どうしても思えないのよね。
今日のよかったところは、明美さんの功績がよ
うやく認められたというか、すみれが褒めた事。
遅すぎるけど、まあ、ないよりは、マシだから…。
映りの悪いテレビを、叩いて何とかしようとしたライセンス契約が締結された段階で、ライセンス
契約が何かも分かっていない幹部たちって…w
そういう説明は一番最初にしてあるべきというか、
好きにしてもいいというのも、相談した上での事
なんじゃないの? 入社3年目の若造にやりたい
放題させるのは、いくら何でも早過ぎ、甘すぎだ
と思うけど。健太郎のやり方に違和感を感じなが
ら、「そのうち引退する身やしな」と明美に言わせ
る違和感…。幹部が全員、頭がお花畑状態の会
社で大丈夫なのか? …って、だから健太郎が不
安になって暴走していると言いたいんだろうか?
嫁姑あるあるを描いているつもりなんだろうけど、
さくらの思考、態度は平成の感覚。干渉されるの
を嫌がる嫁の気持ちは分かるけど、さすがにあ
の時代、あの程度の事でのさくらの態度は目に
あまる。君枝の気持ちのほうがより共感できるし、
気の毒だと思ってしまう。…てか、何もかも不自
然で、本来起こりえない状態にして、わざわざ揉
め事を無理やり作り出しているのがとても不快。
親の財力を考えれば、2人に子供ができた時点
で、新しい家を建てることを提案していてもおか
しくないし、お手伝いさんを雇わないのも不自然。
そもそも、あの家で、誰が掃除したり洗濯したり
してるのか、すみれもさくらも家事をしてる様子
が全く感じられず。料理を並べて片づけるだけ。
今日のさくらのお握りは、全く料理をやっていな
いのがバレバレの手つき(15歳じゃしょうがない
だろうけど)。実は私は最近、2人で旅に出かけ
たことにして、喜代さんと忠さんを地下室に閉じ
込めて働かせてるんじゃないかと、よからぬ妄
想が浮かんで困ってる。かなり年配なはずなの
に、話題に出てこない2人の安否が気になって。
坂東家で秘かにこき使われてるんじゃないかと
心配で心配で。お手伝いさんなしであの家がや
っていけてるとは…どうしても思えないのよね。
今日のよかったところは、明美さんの功績がよ
うやく認められたというか、すみれが褒めた事。
遅すぎるけど、まあ、ないよりは、マシだから…。
昭和あるあるは懐かしかったけれど、紀夫のプ
チコント劇場が定番化しているのが…切ないよ。
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