「べっぴんさん」第13回~正論と情の間・・・出ていきます!からの~潔の帰還 | 日々のダダ漏れ

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「べっぴんさん」 第13回
第3週 「とにかく前に」
正論と情の間・・・出ていきます!からの~潔の帰還


私の、自慢の娘、坂東すみれは、
幼なじみの紀夫君と、結婚しました。

そして…
紀夫君の出征後に、
さくらの母になりました。

紀夫君も、姉のゆりの夫、潔君も、
音信不通となり、
生死さえも分かりません。

昭和20年、8月15日、
日本は、終戦を迎えました。

ですが、本当に大変なのは、
ここからなのでした。


**********

すみれ) 辺り一面…焼け野原やった。
     家も…家も焼けてしもうて…。
     何も…無くなってしまった。
     お姉ちゃん…。
喜代) お帰りなさいませ。
忠一郎) お疲れにならはりましたやろう。

(水を飲むゆり)
すみれ) 大阪の、会社は、どうやった?
ゆり) 全部焼けて…。野上の…。
    野上のお義父さんが…。
五十八) 野上がどないしたんや?
     どないしたんや?
ゆり) 亡くなってました。(泣)


(回想)
正蔵) 統廃合は、お国の指示や。
    今後の処理は、きっちりわて
    がやります。心配せんように。


五十八) 東京に行ってくる。これが議員として、
     最後の務めになるかもしれんけどな。
忠一郎) わてもお供致します。
五十八) ああ。


**********

9月には、アメリカ軍が和歌山に上陸。
大阪に進駐しました。

**********

母親) あの…。
すみれ) 大丈夫ですか?
母親) これと…食べ物を、交換してもらえ
    ませんやろか…? この子と2人、ど
    うにか生きていかなあかんのです。
    お願いします…。


**********

すみれ) あの…。
節子) 何です?
すみれ) 赤ちゃんを、
     抱えた人が来てるんです。
節子) はあ~。
静子) そんで、何やの?
すみれ) これと、食べ物を、
     交換してもらえないかて…。
節子) いちいち相手しとったら、そのうち
    み~んなに狙われて、うちらの食べ
    る分がのうなるわ。静子。
静子) はい。お義母さん。


**********

すみれ) これ…。
母親) おおきに。
すみれ) 頑張ってね。
静子) あんた。
    何してくれたん?
すみれ) ごめんなさい…。

(すみれの頬を叩く静子)
静子) 畑仕事もろくにできへんくせに…。
    都会育ちで、ノミに食われた事もな
    いくせに…。よその家の食べもん
    勝手に恵んで、人助けか?


**********

紀夫君と潔君からは、
便りがないままです。


節子) 肇…肇! よう帰ってきた…!
    無事でよかった!
静子) 肇さん!
節子) よかった、よかった…。
静子) お帰りなさい。
肇) ただいま。


**********

節子) どんだけ帰りを待っとったか…!
    なあ、長太郎さん。

(肇の肩をたたく長太郎)
静子) さあ、肇さん。
節子) 食べて。
肇) 頂きます。


**********

喜代) よかったですね。
ゆり) そうやね。


**********

(泣き声)
肇) わしは、内地で終戦迎えたけど、外地
  のもんは、大勢戦死してしもて…。無念
  やろな…。申し訳のうて…。(泣)


**********

ゆり) お呼びでしょうか?
    はっきり言うて下さい。
長太郎) 出てってもらいたいんや。肇も帰
     ってきて、うちが手狭になってもう
     てなぁ。慶一も大きゅうなってきた。
トク子) この子ら、神戸のうちが焼けたん 
     知ってるやろ? 知っててそんな事
     言うんか? さくらもいてるのやし…。
長太郎) もちろん今すぐいう訳やない。
     まあ、そのつもりで…。
ゆり) いつですか!?
トク子) 長太郎。
長太郎) 逆に聞きますが、わしらはいつまで、
     面倒見ればええんですか? 「いつい
     つまでには出ていく。そやからそれま
     では、世話になる」、いうならまだ分か
     るが、一生甘えられても困るんや。
     うちにはうちの家族がおるんやから。
     いや、何も、困らせよう思うて言うてる
     訳やない…。
ゆり) 何言うてるんですか! 家だけやない。
    大阪の会社も焼けたんです!
    潔さんも紀夫さんも帰ってこない…。
    生きてるかもよう分からない…。
    そんな私らに出てけ言うんですね?
    もういいです!
長太郎) ゆり!
ゆり) 出ていきます!
長太郎) 分かった!
すみれ) お姉ちゃん!


**********

すみれ) お姉ちゃん…お姉ちゃん、
     ちょっと待って! お姉ちゃん…!
     今出てって、どうするの?
子供) おいちゃん、待って~。
男) 何や?
子供) ちょうだい!
男) ああ、あるある。なんぼでもあるで!
  ほれほれ、ケンカすな! はい。
ゆり) 潔さん? 潔さん! 潔さん! 潔さん!
潔) ゆり!

(抱き合う二人)
潔) ただいま。
ゆり) どれだけ心配した思てんの!(泣)
潔) 堪忍な。


ようやく、潔君が帰ってきました。

**********

赤ちゃんを抱えた母親に同情してしまうすみれ
の気持ちはよく分かる。食べ物を分けてあげら
れるなら、分けてあげたいと思うのは自然な事。
それが自分の力で得たものであれば問題なし。

けれども、すみれが分けてあげた食べ物は、よ
その家のもの。静子が怒るのも当然の事。静子
の立場に立てば、同じように腹を立ててしまうと
思う。長太郎の言い分も同じ。自分の家族を優
先するのは当然で、「一生甘えられても困る」と
いう気持ちはよく分かる。互いに先が見えない
ことが不安を煽り、過剰に守りに入ってしまって
も仕方がない。本家の言い分は皆正論で、ヒロ
イン家族へ思い入れで可哀想に思うものの、情
だけじゃ解決できないご時世…我慢が足りなす
ぎるよ、ゆり姉ちゃん! と思ってしまうわけで…。
まあ、短気だったのがヒロインではないところが、
救いというか、脚本の上手なところといえるかも。

出ていきます!
分かった!


…と飛び出したものの、これからどうするのよ~
と思う間もなく、ヒーローは子供たちにチョコレー
トを配りながら登場! 早っ! 何てできすぎた話
…むにゃむにゃ…。いや、イケズ話は見たくない
からいいんだけどね…w 昔からサバイバル能力
が高そうな潔君が帰ってきてくれれば、もう安心。
今は、とにかく前に、前にと、進んでいくらしい…。


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