「てるてる家族」(再放送)第137回 | 日々のダダ漏れ

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「てるてる家族」 第137回

冬子(石原さとみ)が東京の夏子(上原多香子)
のアパートにやって来る。夏子に直接、「紅白」
出場おめでとうと言うためと、照子(浅野ゆう子)
にシャトーの改装の話をするためだ。すき焼き
を囲んだ夕食の席で照子は、冬子と一緒に明
日大阪に帰ると言い出す。もう夏子は一人で大
丈夫だから、大みそかの「紅白」は大阪の家族
みんなでテレビで応援したいと言うのだ。結局
冬子は、照子に店の改装話を切り出せぬまま
年の瀬を迎える…。

**********

年末が近づいたある日、
私は東京にやって来ました。

シャトーを、
パン屋にしたいという話を、
お母ちゃんにするためです。


照子) 冬子!
冬子) お母ちゃ~ん!
照子) あんた元気にしてたか?
冬子) 元気やで! 元気そやねえ。
照子) そら元気や! もう…。
夏子) 冬ちゃん。さあ、早よゆっくりしい。
照子) そやそやそや。しんどかったやろ?
    はい、座り、そこ。ねっ?
冬子) ありがとう。
照子) ありがとうね。はい。
冬子) はあ~! ここが東京の部屋か~!
    はあ~! あっ、夏子姉ちゃん。
夏子) ん?
冬子) ほんまにおめでとう。
夏子) ありがとう。
冬子) あんな、お祝い、
    何にしよかて思てんけど…。
夏子) 要らんてそんな…。
冬子) いや、あんな。
夏子) うん。
冬子) これ、私が焼いたパンやねん。
    今うちで作ってるパン。
夏子) へえ~!
    これ、みんな冬ちゃん考えたん?
冬子) みんなで考えてん。
夏子) ありがとう。
    何よりの、プレゼントやわ。
冬子) さあ、食べて! なっ!
    どない?
夏子) うん。おいしい!
冬子) それな、チョコレートデーニッシュ。
    それ私が考えてん。
夏子) 東京で食べる冬ちゃんのパンは、
    ほんまにおいしいわ。
冬子) さっ、もっと食べて! なっ!
     こっちもおいしいで。
夏子) これ何?
冬子) ミートデーニッシュ。これおいしいで。


**********

照子) ほな夏子。
    「紅白」出場、おめでとうさん。
冬子) おめでとうさん!
夏子) ありがとう。
照子) ほな、食べよか。はい!
一同) 頂きます!
冬子) けどほんま夢みたいやなあ。
    みんなもそう言うてるで。
夏子) 私もそう思うわ。ほんまに
    お母ちゃんと苦労したから…。
照子) 苦労したんは…夏子や。
    そや、冬子。
冬子) ん?

照子) あんた私に何か話がある
    言うてたの、何?
冬子) あっ…うん…。
    まあ、そら後でええわ。うん。
照子) 明日帰るんやろ?
冬子) うん。お店ほっとかれへんしな。
照子) ちょうどええわ。お母ちゃんも明日、
    あんたと一緒に大阪帰る。
夏子) えっ?
冬子) えっ?
照子) ここ引き揚げる。夏子はもう、
    お母ちゃんがおらへんかっても
    大丈夫や。
夏子) お母ちゃん…?
照子) 夏子。大みそかはあんた一人で行き。
    斉藤さんや青田社長さんがいてくれ
    はるから、心配いらへんて。
夏子) お母ちゃんは、行かへんの?
照子) 行かへん。お母ちゃんは大阪で、みん
    なと一緒に、夏子をテレビで、見てる。
    それがお母ちゃんの夢やったんや。
    「紅白」に出んのは夏子…
    あんたが実力で、あそこに出んねん。
    それを家族みんなで応援できる。
    こんな幸せな事はあらへんわ。
    お母ちゃんは…あんたの家族として、
    みんなで一緒に大阪で…
    大みそか迎えたいんや。ええやろ?
    そうさしてもろてもええね?
夏子) うん…。分かった。そう言うんや
    ないかて、私も思ててん。
    …ありがとう。
照子) 夏子。これからは、応援してくれる人
    みんなに夢をあげてくんや。ねっ?
    お母ちゃんもう十分や。お母ちゃんは
    明日から冬子と一緒に、家族の方に
    回るわ。


**********

夏子) 冬ちゃん、もう寝た?
冬子) ううん。まだ。
    あっ、また寝られへんの?
    羊数えたげよか?
夏子) 冬ちゃん…。ほんまに、ありがとう。
冬子) …何が?
夏子) 私な…ここまで、頑張れたんは…
    冬ちゃんのおかげやねん。
冬子) えっ、どういう事?
夏子) 前に…仕事が、ほんまに嫌になって…
    撮影所抜け出して…。あの時、偶然見つ
    けて食べた、冬ちゃんのてるてるパン。
    あの味が、忘れられへんねん。
    あれがなかったら…私…
    今頃どうしてたか分からへん…。
冬子) 私もや…。
    その話聞いて、ほんまにうれしかった。
    それがあったから、パン屋になろうたん
    かも分からへん。
夏子) 宝塚の…文化祭…。
    ほんまは…こっそり…私見に行ってん。
冬子) えっ、ほんま?
夏子) あの時も…仕事がつろうて…。歌は、
    いっこも売れへんし…仕事も減って…
    冬ちゃんの舞台見てたら…そんな事で
    悩んでる自分が…ちっちゃ思えた。
    冬ちゃんみたいにならなあかんて…。
    今…自分がいてる場所で…
    精一杯生きなあかんて…。
    冬ちゃんは…私にそう教えてくれてん。
    ありがとう。
    冬ちゃんに…私…ずっと憧れててん。
冬子) 夏子姉ちゃん…。ありがとう。
    その言葉…私の一生の宝物や。
夏子) 冬ちゃんは…私の宝物や。
冬子) ありがとう。ありがとう…。


結局私は、
お母ちゃんに、
お店の話をする事はできませんでした。

**********

そうこうするうちに、
大みそかは翌日に迫ってきました。


浪利) ハロー!
冬子) あっ、ローリー!
一同) ハロー!
浪利) いや~大掃除ですか?
冬子) そやで。あっ、明日お店休みやで。
    ローリーも「紅白」見てな。
浪利) もちろん見ますよ。僕もこれから、
    ライブハウスに歌いに行きますねん。
冬子) こんな暮れまで歌いに行くの?
浪利) はい。いつまで地球にいてられるか
    分かりませんからね。
辰造・春男・和人) えっ!?
浪利) えっ? ああ、皆さんには…。
冬子) あかん! あかん!
浪利) えっ…?
冬子) 何でもない! 何でもないね?
浪利) はい…。はい、はい…。
冬子) 何でもない! ごめん! ごめん!
    ちょっとごめん! ちょっとごめん!
浪利) ああ…。
冬子) あんた、まだ本気にしてんの?
浪利) 僕が人間でも、宇宙人でも、
    僕は、僕やないですか。
冬子) …はっ?
浪利) やっと僕は、気ぃ付きましてん。
    何で僕が、この星にやって来たのか…。
冬子) いや…あの…
    お願いやから、笑てしゃべって。
浪利) それは…この星のすばらしさを…
    宇宙に伝えるためやったんです。
    今思えば、昔、伝書バト飼うてたのも、
    こうして歌うてる事も、みんなそのため
    の手段やったんです。
冬子) …うん?
    いや、ハトは、宇宙まで飛ばれへんて。
浪利) 人の心は、必ず人に伝わります。
    思いやり…優しさ…愛!
    それがこの星の、美しさなんです!
    それを宇宙に伝えるために僕は
    やって来たんです!
和人) 何の話してんの?
浪利) 和ちゃん。ちょうどよかった…。
冬子) あっ、あかん! あかん!
    人にしゃべったらあかん!
浪利) ああ、和ちゃん…バイバ~イ!


**********

(お茶を飲む照子)
照子) はあ…それで? 話て何やの?
冬子) あんな、お母ちゃん。こんな時に
    何なんやけど…シャトーの事。
照子) …店がどないかしたんか?
冬子) やめたいねん。
    喫茶店やめて、パン屋にしたいねん。
    新しいパン屋、開きたいねん。
    …どない思う?
照子) シャトーでなくなるいう事か?
冬子) そう。そうしたいねんけど。
    …あかん?
照子) ええん違う?
冬子) えっ…? えっ、ほんま? えっ…?
照子) 改装するいう事やろ?
冬子) あ…うん…。
春男) ほんまにええのんか!?
    あの店シャトーやなくなるいう事やで?
照子) うん。ハハッ! 今更テレビジョンつき
    喫茶店いうたって誰も珍しがってくれ
    へんやないの。それよりも冬子。
    あんたのやりたいようにやりなさい。
冬子) お母ちゃん…ありがとう!
照子) ううん。それで、いつからそうすんの?
冬子) あっ…あんな、来年、年が明けたら、
    すぐにでも動きたいねんけど。
照子) ふ~ん。そしたらあれやね。
    明日がシャトーの打ち上げやね。
春男) ああ…。
照子) いや~。夏子が最後にテレビジョン
    つき喫茶店の幕を引いてくれるんや
    わ。これ以上のこの店の幕引きは、
    あらへんねえ。う~ん…。


**********

テレビジョンの見られる店、
喫茶店シャトーは、
お母ちゃんの作ったお城です。
そして明日、この小さいテレビに、
お母ちゃんの大きい夢が、
花開くのです。


**********

東京でも、お祝いはやっぱり「すき焼き」なのね。
岩田家の幸せの味は、すき焼きと…パンの味♪

夏子のイースト菌としての役目を果たした照子。
「紅白」は大阪で家族と一緒に応援したいと…。
照子も、親として成長してるんだなあとしみじみ。

冬子) 今…自分がいてる場所で…
    精一杯生きなあかんて…。
    冬ちゃんは…私にそう教えてくれてん。
    ありがとう。
    冬ちゃんに…私…ずっと憧れててん。
冬子) 夏子姉ちゃん…。ありがとう。
    その言葉…私の一生の宝物や。
夏子) 冬ちゃんは…私の宝物や。
冬子) ありがとう。ありがとう…。

冬子が知らないところで、冬子に救われていた
夏子のエピソードが冬子に語られ…。互いに互
いを「宝物」という姉妹愛に涙涙…。それを聞い
ている照子の気持ちにも同化してしまって涙…。

感動の涙のあとは、お笑い担当(?)ローリーの
屈託のない明るさに救われる。ローリーがどん
なにアホでも宇宙人でも、私もずっと好きだよ!

どうして自分がこの星にやってきたのか気付い
たと語るローリーは、やはりウルトラマンだった。

それは…この星のすばらしさを…
宇宙に伝えるためやったんです。
今思えば、昔、伝書バト飼うてたのも、
こうして歌うてる事も、
みんなそのための手段やったんです。

人の心は、必ず人に伝わります。
思いやり…優しさ…愛!
それがこの星の、美しさなんです!
それを宇宙に伝えるために
僕はやって来たんです!


伝書バトは…違うと思うけどね。それは…宇宙
じゃなくて、冬子に愛を伝えるための手段だっ
たけどね…そして…も伝わらなかったけど…w

シャトーをパン屋にしたいという冬子の提案は、
あっけないほどあっさりと、照子に認められ…。
娘たち以上に成長したのは…実は照子だった。
…というより、いろいろと満たされたのかもね♪


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