ドラマスペシャル「永遠のゼロ」 | 日々のダダ漏れ

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テレビ東京開局50周年特別企画
ドラマスペシャル

「永遠のゼロ」

永遠のゼロ

愛する妻のため、娘のために生き残る。
それは壮絶な、運命との戦いだった―。


永遠のゼロ

**********

武田) 私は、あなたには語りたくない。
高山) なぜでしょうか?
武田) 私は、あなたの新聞社を
    信用していないからです。
高山) 私は新聞記者として、武田さんが特攻隊員で
    あった事に真摯に興味を持っています。それに
    あなたのような方が、
特攻の体験を語ることは
    大変貴重なことだと思います。
武田) 貴重? 何がでしょう?
高山) あなたは戦後立派な企業戦士になられた。
    そんなあなたでも、愛国者だった時代があった
    という事実がです。
武田) なぜ私が愛国者だったと言えるんですか?
高山) 特攻隊員は志願制ですよね?
武田) そういう形をとっていました。
高山) つまり武田会長、あなたも志願なされた。
    あなたのような方でさえ、そうだったとしたら、
    あの時代全ての国民は、洗脳されていたの
    ではないかと私は考えています。
武田) 洗脳? 私も、死んでいった私の仲間も、
    洗脳されていた、そう言いたいのか?
高山) はい。私は特攻隊員は、洗脳されていたと思
    っています。しかしそれは過去の話ではなくて、
    9.11のテロのように、今でも同じような自爆
    テロが世界中で起きて…。
武田) 自爆テロ?
高山) はい。私は自爆テロのテロリストも、日本の神
    風特攻隊も、同じ精神構造だと考えています。
武田) 何ということだ…。
高山) それは、宗教的な、殉教精神とでもいうような
    ものではないかと、私は考えて…。
武田) なぜ! なぜそんな考え方ができるんだ?
高山) 私は自爆テロリストの遺書も、
    特攻隊員の遺書も読んだことがあるからです。
武田) 特攻隊員の遺書を読んだ?
高山) はい。彼らは、国のために命を捨てることを、
    嘆くよりもむしろ誇りに思っていました。それは、
    テロリストたちが、神のために、命を捨てること
    を誇りに思ってるのと同じこと…。
武田) バカ者! その遺書が特攻隊員の本心だと思
    ってるのか? 喜んで死ぬと書いてあるからと
    いって、本当に喜んで死んだと思ってるのか?
高山) もちろん、それは彼らのせいではなく、愛国的
    思想に覆われたあの時代のせいであり、それ
    を流した軍部のせいです。そういった意味で本
    当に…。
武田) そんな話はしていない! あなたは新聞記者
    のくせに、死にゆく者が書いた、文章の行間も
    読めないのか! 乱れる心を、抑えに抑え、残
    されたわずかな時間で、家族に向けて書いた
    文章の心のうちを読み取れんのか!
高山) おっしゃっている意味はわかります。ですが
    それは自爆テロリストが残した遺書にも同じ
    ことが…。
武田) いい加減にしろ! あんたのいう自爆テロは、
    一般市民の殺りくが目的だ。無辜の民の命を
    狙うものだ。だが、特攻隊が狙ったのは、無辜
    の民の住むビルではない。我が国を攻撃する
    爆撃機や戦闘機をのせた、航空母艦だ。
高山) その差は認めます。ですが、殉教的思想が
    あったという点で、特攻隊員にに通ずると僕
    は思い…。
武田) 第一、あんたは、軍部が愛国思想を流したと
    言ったが、それを流したのは私に言わせれば、
    新聞社だ! 当時、国民が洗脳されていたとい
    うんなら、その洗脳は君らマスコミの仕業だ。
    しかも、あなたの新聞社は、戦後変節して人気
    を得た。戦前のすべてを否定し、大衆に迎合し
    たのだ。
高山) それは我々の先輩たちが戦前の過ちを検証
    して、戦争と軍隊を否定したために、大衆の賛
    同を得たと思ってます。
武田) 違う! あなたの新聞社は、国民に愛国心を
    なくさせるための論陣を張っただけだ。
    まるで、国を愛することが罪であるかのように。
高山) それで誤った愛国心を正せたと思ってます。
武田) それだ! 戦前とは真逆の主張をしたくせに、
    愚かな国民に教えてやろうという姿勢だけは変
    わっていない! 結果、この国ほど自らを軽蔑し、 
    近隣諸国におもねるようになった国はない。

**********

松乃) 約束を守った。あの時、一瞬そう思いました。

永遠のゼロ

松野) 宮部の外套を着たあなたを初めて見た時、
    宮部は約束を守ったのだと。
大石) 約束? 必ず帰ってくるという?
松乃) 宮部とは、ひと言も交わさずに祝言…。
    お話しましたよね。
    結婚生活もたった1週間でした。
    そのあとすぐ、宮部は戦地に…。
    でも1日だけ、帰ってきてくれた事がありました。


(回想)
宮部) 帰りました。
松乃) おかえりなさい。
宮部) ただいま。
(外套を松乃に見せる宮部)
宮部) こういうものを支給していただきました。

松乃) やっと話ができたのは、
    寝る時間になってから。


(回想) 
宮部) あたたかそうでしょ。それを着れば、
    どんなに寒いところに…。


松乃) それも、次はいつ帰れるかわからない。
    これからどこへ行くかもわからない。
    日本では考えられないような気候のところ
    へも行く。そんな話ばかりで、とてもじっと
    していられませんでした。


(回想)
宮部) 何をするんですか?
松乃) こんなことなら…こんなことならもっと、衣服を
    残しておくべきでした。これに、綿を入れさせて
    下さい。そうだ、供出するための革が…。革が
    あります。これを使わせてもらいましょう。これ
    を、襟に張るんです。こうして、こうして。こうす
    れば出来ます。これで暖かい外套が出来ます。
    間に合わせます。明日の朝までに間に合わせ
    ます。これさえ着ていれば、どんな寒いところ
    に行っても、大丈夫です。たとえ、氷が張って
    いるようなところでも…。必ず…。必ず生きて、
    生きて…。


松乃) 生きて帰ってこられる…
    その言葉は飲みこみました。軍人の妻が口に
    してはいけない言葉でした。その代わり、この
    外套を暖かくするにはどうすればいいか。どう
    すればもっと…。それだけを思って…。


(回想)
(松乃を抱きしめる宮部)
宮部) 必ず、生きて帰ります。
    たとえ腕がなくなっても、
    たとえ足がなくなっても、必ず…。
    必ず帰ってきます。たとえ死んでも、
    それでも僕は戻ってくる。
    生まれ変わってでも、
    必ず君の元に戻ってくる。

永遠のゼロ

永遠のゼロ

松乃) だから、あなたを初めて見た時、
    あの外套を着たあなたを初めて見た時…
    宮部が、戻ってきた。
    生まれ変わって帰ってきた。
    そう思って。私…。


**********

永遠のゼロ

永遠のゼロ

もし大石少尉が、
この戦争を運良く生き残ったら、
お願いがあります。
私の家族が路頭に迷い、
苦しんでいたなら、助けてほしい。


**********

原作の小説も、映画も観ていないので、このドラマ版
が、私にとっての初「永遠のゼロ」。ネットでは、原作
に割と忠実らしいという評判を見かけたのですが…。
朝日新聞がスポンサーになったせいなのか、映画版
ではカットされたシーンが、ドラマでは再現されたと話
題になっていたので、そのシーンを取り上げてみまし
た。確かに、このシーンを再現してくれただけでも、ド
ラマを作った甲斐はあるかも。いかにも某社の新聞
記者が言いそうなセリフに感じたし。セリフの内容に
ついては、ノーコメントにしておきますが。武田さんの
お怒りはもっともだと思います。成績が良くても頭が
悪いっていう典型的なタイプですよね、高山って人は。

特攻隊員の遺書に、本当の本音が書けたはずもなく、
それでも、精一杯残した想いに胸が締め付けられる。

ドラマの中で紹介されていた、特攻隊員の手紙 ↓

父、母上様。
私の為に喜んでください。
私は微笑んで征きます。
出撃する嬉しさで一パイです。

**********

父は征く。
チエちゃんが泣いたら、御守りしなさい。
お兄ちゃんが泣きたい時は、
母の胸に行きなさい。

**********

私たちは、身を結ばずに、終はります。

**********

あなたは勇気を持って私を忘れ、
あなたが正しいと信じる、
あなたの道を進んでください。

**********

婚約をした男子として、
散っていく男子として、
ただあなたの幸せを思ふ以外、
何もありません。

**********

今見たい書
下村観山「白狐」
ダヴィンチ「最後の晩餐」
フリードリヒ「氷の海」
今読みたい本
道程、暖流、千恵子抄、
今会いたい人
あなた あなた あなた


ここで号泣。喜んで死ぬはずがない。彼らは、断じて
自爆テロリストではない。これは戦争だったのだから。

いろいろと思うところはありましたが、戦争をしてはい
けない。戦争にならないように努力し続けなければい
けないと、強く思いました。戦争はイヤだと、叫び続け
ていかなければと…改めて、そう心に誓ったのでした。


●「永遠のゼロ」HP


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