「マッサン」第3回~政春のためなら、私は日本人になってみせる! | 日々のダダ漏れ

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「マッサン」 第3回
第1週 「鬼の目にも涙
政春のためなら、私は日本人になってみせる!


広島の家族との、夕食の場。
エリーが初めて経験する、
日本の食卓です。


1920年(大正9年)

政春) 親父は?
島爺) お帰りは、明日の、朝がんす。
早苗) 政春。早よ座りんさい。
政春) あ~…。エリーの膳は?



早苗) 家族でない者と食べる道理はない。
    あっ、その人の膳は、ほれ。



早苗) 後で女中らと一緒に食べてもらいんさい。
政春) エリーはわしの嫁じゃ。
早苗) わんたの嫁は、亀山の嫁じゃ。
    その人には務まらん。
政春) もうええ。もうわしらは部屋で食うけん。島爺。
島爺) へっ? …はい。
早苗) 島爺。
島爺) はい?
早苗) 持っていかんでええ。

**********

エリー) 政春…。
政春) 心配せんでええ。
エリー) でも…お母さん、怒ってる。スコットランドと
     同じ。ママも、政春との結婚に大反対した。
     スコットランドでも、日本でも、誰も「おめでと
     う」言ってくれない。

(回想)
ローズマリー) 結婚して、日本に行く事は、
         許す事、できません。
エリー) なぜ?
ローズマリー) なぜ? あなたはスコットランド人。
      政春は日本人よ。
エリー) 同じ人間よ。私たちすごくうまくいってる。
ローズマリー) 外国で生きていくのは、簡単じゃない。
      文化、習慣も、全く違う国で、差別されたり、
      いじめを浮けるかもしれない。
エリー) 肌の色、髪の色が違っても、心は通じる!
     人と人は、必ず分かり合える!
ローズマリー) どんなに頑張っても、あなたは
      日本人には絶対になれないのよ。


政春) わしが必ず嫁として、認めさしてみせるけん。
エリー) 本当?
政春) うん。エリーはな~んも心配せんでええ。



**********



エリー) ♪(英語の歌声)
     おはようございます。

(通りかかった女性に挨拶するエリー)
島爺) エリーさん!
エリー) おはようございます。
島爺) 何をしとんさりますか?
エリー) お掃除で~す。
島爺) や…やめてつかぁさい。
    坊ちゃんに、怒られますけん。
エリー) このお水…どうする?
島爺) 今から、打ち水を。
エリー) ウチミズ?
島爺) こうして、水を打ちゃ、ほこりが立たんように
    なる。昔から伝わる、日本人の、知恵がんす。
エリー) 私、やります。
島爺) えっ、いやいや…。いや…。いけんですわい。
    これはね、わしの、仕事ですけん。
エリー) 大丈夫。私、やります。
島爺) いや…ダメダメ…ああっ! 



政志) あっ、おおっ…。
エリー) ごめんなさい。
島爺) 旦那様! 申し訳のがんす!
エリー) あっ…ごめんなさい。ごめんなさい。
政志) もうええ、もうええ。
    すぐに、田んぼに出るけん、準備してくれ。
エリー)
 (島爺に) お父さん?
島爺) はい。大変じゃ。大変じゃ。


**********

早苗) 嫁として認めんのはもちろん、この家の跡取
    るのはお前しかおらんいうて、政志さんからも
    言うてつかぁさい。
政志) 分かっとる。ちょっと、田んぼに行ってくる。
早苗) ご飯は?
政志) 後で食うけぇ。ええ。

**********

政春のお父さんは、亀山酒造に婿養子で入り、
以来、酒米の世話から仕込みに至るまで、
日本酒造りに没頭する毎日を送っていました。
息子の政春と会うのは、3年ぶりのことでした。

政春) 親父! ただいま。
政志) おお。



政春) どがいな? 今年の米は
政志) 今日のとこ順調じゃがのう。明日は分からん。
    米も生きもんじゃけぇのう。
政春) 秋まで毎日毎日か。気の長ぁ話じゃのう。

**********



政志) 何でウイスキーなんね。
    何で日本酒じゃいけんのじゃ。
政春) わしが子供の頃、親父よう言いよったじゃろう。
    「灘・伏見に負けん、日本酒を造るんじゃ」言う
    て…のう。親父が婿に来た頃は、広島の柔い
    水では、うまい酒が造れんいわれとった。じゃ
    けど親父は頑張って、柔い水でもうまい酒を造
    る方法を、この土地のみんなと築き上げた。


(回想)
「もとすり唄」



♪廻れば ヤレ七里ヨーホイ
 ああ浦はヨーホイ 七浦のヨーホイ
 七浦のヨーホイ ヤレ七恵比寿





政春) わしも親父みたいに、
    新しい事に挑戦してみたいんじゃ。
政志) ウイスキーはそがにうまいんか?
政春) 初めて飲んだんはのう、二十歳の時じゃ。
    世の中にこがいにうまい酒があるんかと。
    ハハッ…驚いたわ。スコットランドに行って、
    その造り方を勉強して、わしゃ決めたんじゃ。
    まだこの国で誰もやった事がない、
    新しい事に挑戦してみよういうて。
政志) 命を懸けるんか? ウイスキー造りに、
    命を懸ける、覚悟があるかと聞いとるんじゃ。



**********

(鍋を洗っているエリー)
エリー) ♪(英語での歌声)
千加子) 女中さんらが困っとったよ。
エリー) お姉さん。
     (英) これ、すごく使いやすい。
     これ…すごく、使いやすい。
     何ていうのですか?
千加子) タワシ。
エリー) タワシ…タワシ、タワシ、タワシ。
千加子) お母ちゃんも、意地悪して反対しとるんじゃ
     ないんよ。お母ちゃんの役目は、亀山の家を
     守る事じゃけん。それに、お母ちゃんは、この
     家の嫁がどがいに苦労するかよう分かっとる
     けん。じゃけん…うちのしゃべっとる事、意味
     分かる?
エリー) はい…。私、早くお母さんに、認めてもらえ
     るように、もっと、たくさん頑張ります。


**********





(回想)
ローズマリー) どんなに頑張っても、あなたは
         日本人には絶対になれないのよ。
エリー) 政春のためなら、
     私は日本人になってみせる!



エリー) 私、頑張る。


**********

いよいよやって来た、法事の日。

すみれ) お兄ちゃん、ええよ。
政春) おお! よう似合うとる。



エリー) (英) うれしい。
     だけど、ちょっと、苦しい…。
政春) ハハハハハッ!
すみれ) 初めての時は誰でもほうよ。
     でもお兄ちゃん、親戚にエリーさんを
     認めてもらういうてどうするん?
政春) まずはのう…和尚に認めてもらうんじゃ。
すみれ) なるほど。和尚さんはこの町の長老じゃし、
     お母ちゃんも子供の頃から世話になっとる
     けん、頭が上がらん存在じゃもんね。
政春) ええ考えじゃろうが?
すみれ) でも、和尚さん偏屈じゃけんね…。
政春) あっ?
すみれ) あっ、うちも着替えてくる。
エリー) ありがとうございます。
すみれ) エリーさん、また後で。
エリー) うん。

**********

エリー) 政春。
政春) うん?
エリー) 私、和尚さんに認めてもらう。
政春) おお…。わしがうまい事紹介するけん、
    エリーはニコニコ愛想よう、挨拶するんじゃ。
エリー) 着物で挨拶、どうやる?
政春) ちいとやってみるか。
エリー) はい。
政春) のう。



政春) ふつつか者でございますが、
    どうぞ、よろしくお願い、致します。
エリー) こちらこそ、よろしくお願いします。
政春) いやいやそんなご丁寧に。
    もうやめて下さいって、違うわい!
エリー) フフフッ…。
政春) 違う! エリーがやるんじゃ!
エリー) アハハハッ…。私?
政春) おお。わしがやったとおりに。座って。
エリー) 分かりました。
政春) はい。手、ついて。



政春) ふつつか者ではございますが。
エリー) フシュシュカ…。
政春) フシュシュカじゃない。ふつつか!
エリー) フフフッ…!
政春) ふつつか者でございますが。
エリー) ふつつか者でございますが。
政春) どうぞ。
エリー) どうぞ。
政春) よろしくお願い、致します。
エリー) よろしくお願い、致します。

日本の作法は、
どれも難しいものばかり。
それでも、こうして、
愛する政春と一緒に頑張る事は、
エリーにとって、
たまらなく、幸せな時間でした。

そして、初めての日本の法事。
頑張って。エリー。


**********

エリーはホント健気で可愛い。こういう一生懸命な、
まずはその家に馴染もうと努力する姿が見たかった
んだよねえ…。感謝知らずで感謝を強要するヒロイ
ンだった某朝ドラ。ああ、あの辛かった日々が浄化
されていくようです~(独り言ですので、スルーでw)

もう、エリーのお膳が用意されていないぐらいでは、
驚かないけれど、政春の男気にはちょっとビックリ。
いや、だって、ああいういじめというか嫁いびり、現
代でも悲しいことによくある話で、それに気がつか
ないのか、気づかないフリをしてるのかわからない
けれど、見ざる聞かざる言わざるの夫が多いこと!
妻だけおかずがないとか、デザートがないとか、そ
ういうことに、気が付けよ!って、そういう話を聞くと
いつも夫の鈍感さに腹が立ってしょうがないのだけ
れど、政春はちゃんとすぐその場を立ってくれたの
で、スッとした。そんな政春だから、エリーも頑張れ
るんだよね~。嫁姑問題は、本当は夫婦の問題だ
からね~。夫がちゃんと妻を守ろうとしてくれていれ
ば、妻の様子を気遣ってくれていさえすれば、姑攻
撃にも、それなりに耐えられるものなのですよ!w

へたれなところもありつつ、愛情あふれる政春が大
好き~っていうエリーの気持ちが、この3日間だけ
でも、十分に伝わってきます。知らない国に嫁いで、
知らない人の国の人になる!と決心するエリーの
強さ、明るさに、すっかり心を鷲掴みされている私。
絶対に日本人にはなれないと言われたエリーが、
絶対に日本人になると頑張っていくんだね、きっと。

すごいなあ、エリーの中の人。日本語がしゃべれな
かったはずなのに、ここまで話せるようになって、し
かも演技が自然で、仕草がキュートでカワイイ!!
笑い方や、リアクションが、日本人とはちょっと違う
ところも新鮮で、応援してあげたくなる人だなあと。
これはもう、フィクションじゃなくても、こんな人がい
たら心が動いちゃうよねえ。鬼だって涙が出ちゃう
よきっと。それに、鬼の見た目がやけに迫力ありす
ぎるだけで、中身はいい人っぽい予感がするし~。
お父さんもいい人っぽい。お姉さんも普通だし、妹
ものびのび育ってるし。本物の鬼じゃあないよね。
とりあえず、渡鬼の世界がいつ始まるかとビクビク
しながら観てる視聴者との心理戦は続くのでしたw


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