「花子とアン」第21回~ほんでも、悪いこんは悪い!何より辛いおとうの涙 | 日々のダダ漏れ

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日々想ったこと、感じたこと。日々、見たもの、聞いたもの、食べたものetc 日々のいろんな気持ちや体験を、ありあまる好奇心の赴くままに、自由に、ゆる~く、感じたままに、好き勝手に書いていこうかと思っています♪

「花子とアン」 第21回
第4週 「嵐を呼ぶ編入生」
ほんでも、悪いこんは悪い!何より辛いおとうの涙


醍醐) はなさん…どうしちゃったの?
畠山) あれは、帝大生の北澤様が
  歌っていらした歌ですわ。
醍醐) まだあの失恋を引きずって
  たのね。早く止めないと、
  先生たちが起きてしまうわ!

**********

はな) お星様があんなにきれい
  ですよ…。これはこれは!
  皆さま、ご清聴、
  誠にありがとうございます!
茂木) はなさん!
スコット) (英語) ワインの匂いが。
茂木) ワ…ワインって、
  ブドウ酒の事ですか? まさか!

**********

醍醐) ブドウ酒ですって!?
(どよめき)

**********

はながお薬だと思って飲んだのは、
ブドウ酒だったのです。
当然のことながら、
飲酒は最も重い校則違反です。
すやすや寝てる場合じゃありません!


茂木) はなさん! はなさん!

**********

はな) ここは…。ブラックバーン校長…?
  私どうしてこんな所に…?
校長) (英語) はな気分は?
茂木) はなさん。まさかとは思うけど、
  ゆうべお酒を飲みましたか?
はな) お酒…イタッ。まさか! 
  お酒なんて飲んだことありません!
富山) おかしなものを飲まなければ、
  そうはなりませんわね。
はな) あ…昨日、葉山蓮子様のお部屋で、
  ブドウのお薬なら飲みました。
茂木) ブドウの、お薬?
校長) (英語) 彼女を呼びなさい。


**********

蓮子) お呼びでしょうか?
校長) (英語)
富山) 「単刀直入に聞きます」。
校長) (英語)
富山) 「はなさんに、ブドウ酒を
  飲ませたのはあなたですか?」。
蓮子) いいえ。ブドウ酒は、滋養のため
  に私が家から持ってきたものです。は
  なさんが、それを勝手に飲みました。
はな) えっ!?
校長) (英語) はな、本当ですか?
富山) 「本当の事を答えなさい」。
はな) 私…あまりよく覚えてなくて…。
  初めは、蓮子さんがお薬だと言って
  注いでくれて…。そうですよね? 
  お薬だとおっしゃいましたよね?
蓮子) お酒は、百薬の長と申しますもの。
富山) つまり、葉山さんの部屋にあった
  ブドウ酒を、あなたが見つけて、勝手
  に飲んだんですね?
茂木) はなさん。
  校長先生の目を見て、答えなさい。
はな) 私…ホントによく覚えてなくて…。
  ごめんなさい。
富山) (英語)
校長) dear dear dear dear…
茂木) ここでは、飲酒はもちろん、お酒
  を持ち込む事も禁じられています。
  酔っ払って夜中に騒ぐなんて、
  もってのほかです!
校長) (英語)
富山) 「ブドウ酒は没収します。
  反省文100回」。
蓮子) 分かりました。以後気をつけます。
  もう下がってよろしいですか?
はな) (英語) 私はどうなるのでしょう?


**********

白鳥) ほかに持ってませんか?
蓮子) いいえ。
白鳥) ブラックバーン校長は寛大ですね。
  よく反省文くらいで済みましたよ。
  大体あなたはですねえ…。
蓮子) 授業が始まりますので、
  失礼致します。

**********

生徒1) 酔っ払ってたんですって。
生徒2) 葉山様のお部屋で、
   こっそりブドウ酒を飲んだそうよ。
生徒3) 葉山様もさっき、
   校長室に呼ばれてましたわ。
富山) (英語) 静かに!
醍醐) 先生! 
  はなさんはどうなるんでしょう?
富山) とりあえず、謹慎中です。
醍醐) とりあえず?
富山) 修和女学校始まって以来の
  不祥事ですから、退学は免れな
  いでしょう。
醍醐) 退学!?


**********

醍醐) 葉山様!
  私たち、はなさんを助けたいんです。
  はなさんは真面目な給費生で、校則
  を破って、羽目を外すような人じゃな
  いんです。勉強熱心で、家族思いで、
  私たちの何倍もいい子なんです!
畠山) そんなはなさんが、
  どうしてお酒なんか飲んだのか…。
醍醐) 葉山様。はなさんが退学になら
  ないように、一緒に校長先生に掛け
  合って頂けませんか?
  お願いします!
一同) お願いします!
蓮子) 私には、関係ない事なので。


**********

綾小路) ブラックバーン校長はなぜ
   あのような生徒を編入させたの
   でしょう。
富山) 彼女の家は、由緒ある伯爵家
  ですよ。きっと多額の寄付をなさっ
  たんでしょう。
綾小路) なるほど…。


**********

はな) おとう…おかあ…。
  今度こそ本当にここに
  いられなくなるかもしれない…。

**********

吉平) さあ、見て下さいよ。
  ああ。そこの学生さん!
  ちょっと寄って下さいよ!


その頃、
吉平は東京におりました。


吉平) 今の世の中を変えるためには、
  是非とも、社会主義なる思想を、
  知って頂きたい。是非とも本を
  買って下さい。応援して下さい!
山田) 先輩!先輩! 
  ちっとごめん。娘様の学校、
  修和女学校って言ったべ?
吉平) ああ。
山田) 近くの八百屋で聞いたんだけど、
  そこの生徒が、酒かっくらって、大騒
  ぎして、退学になりそうなんだと。
  それが、何でも…甲府から出てきて、
  真面目に頑張ってた女の子、って
  いうでねえか。
吉平) て~っ!


**********

吉平) グッド・アフタヌーン。はな。
はな) おとう…。
吉平) 何か、あっただか? 
  実は、変な噂聞いたんじゃ。修和
  女学校で、甲府出身の生徒が、
  問題起こしたって。まさか…
  はなの、こんじゃねえよな。
はな) おとう…。ごめんなさい。
  私…多分、退学になると思う。
吉平)
 (はなの頬をぶち) バカ野郎!
  何でじゃ…何で酒なんか!
はな) 私お酒だって知らなかったの! 
  ある人のお部屋に行ったら懐かしい
  ブドウの匂いがして…。滋養のお薬
  だと言って勧められて。
吉平) ほれが、ブドウ酒だっただか。
はな) お酒って知ってたら、
  私絶対飲んだりしなんだ!
  ふんとだよ! おとう、信じて…。
  おとうも信じてくれんだけ…。
吉平) 分かっとる。はなは、嘘なんか
  言っちゃいんって。おとうが一番よ
  ~く分かっとる。でも…ほんでも、
  悪いこんは悪い! はなは、退学
  になっても仕方ねえこん、しちまっ
  ただ…。
はな) 本当に…ごめんなさい。
  私…みんなの希望の光に、
  なれなんだ…。
吉平) (すすり泣き)

はなは生まれて初めて
父親にぶたれました。
でも、はなにとって、
それよりも辛かったのは、
おとうの涙でした。

ごきげんよう。さようなら。


**********

ブドウ酒をお薬だと信じて酔っぱらってしまったはな。
あのブドウ酒は、昔あった、ポートワインのような甘い
ものだったのかなあと。そういえば昔あった「赤玉スイ
ートワイン」を、子供の頃にやっぱりジュースと間違え
て飲んで、身体がか~っとなってビックリしたことがあ
ったのを思い出しました。あれは甘くて、子供でも飲め
てしまうから、はながグイグイ飲んじゃいそうだなあと。

今日のグッときたポイントは、醍醐さん、畠山さんが、
はながお酒を飲んで羽目を外す人ではないと、蓮子
に対して、一緒に校長に掛け合ってくれるように頼ん
だこと。はなは私たちの何倍もいい子だと言う醍醐さ
んも、本当にいい子だなあと。育ちのいい優しい子だ
なあと思って。腹心の友は、蓮子さんになるんだろう
けれど、子供の頃から一緒に過ごしてきた醍醐さん
は、やっぱりアンにとってのダイアナでもあって。朝
市と未来の旦那様、醍醐さんと蓮子さん。それぞれ
を融合させると、アンにとっての「ギルバートとダイア
ナ」になるのかもしれないなあと、思えてきました。赤
毛のアンのエッセンスを散りばめる、という意味では、
それぐらいが、ちょうどいいさじ加減かもしれません。

そしてもう一つグッときたポイントは、やっぱり、おとう。
「ほんでも悪いこんは悪い!」と、はなの言うことを信
じても、やってしまったことは悪い事だと言ったところ。
そして、生まれて初めてぶたれた痛みより、泣いてい
る父親の姿を見て、辛いと感じられる、ちゃんと愛され
て育ってきた子供の心にグッときました。自分がやっ
てしまった事で、親が頭を下げる姿、泣いている姿に、
自分が本当に悪い事をしたんだと感じられる感性って、
大事だなあと。大切な人が悲しむ顔を思い出せれば、
犯罪は思いとどまる事ができるという意味が、何となく
わかる気がして。ぶたれたり、怒られるより、ガッカリ
されたり、悲しそうにされたりするほうが、辛いかも…。


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